家族計画 (D.O.) 概要と紹介

家族計画 D.O.(ディーオー) 概要と紹介(レビュー)

概要・評価

「2001年の名作」と高く評価されているが、2010年の現在においても、これ以上のノベルゲームに出会うことは大変難しい。巧みで緻密な心理描写が特徴で、俗に「泣きゲー」と呼ばれる感動系シナリオゲームの最高峰の1つに挙げられる。

歴史

2001年:Windows対応「家族計画(無印版)」発売。
2002年:豪華声優陣を起用したフルボイス版の「家族計画〜絆箱〜」が発売。
2004年:ファンディスクである「家族計画〜そしてまた家族計画を〜」が発売。
2005年:18禁要素を省いたPS2版の「家族計画〜心の絆〜」が発売。
2005年:「絆箱」の特典なしバージョンとなる「家族計画〜追憶〜」が発売(再販)。
2008年:その根強い人気を証明するかのように、「DVDPG版 家族計画〜絆箱〜」が発売された。

デモムービー



詳細


借金、失業、ホームレス、外国人、勘当、違法、自殺未遂。

様々な理由で、社会からつまはじきにされている人物たち7人が、不幸な偶然で一堂に会したとき、各々の安全を保障し合い、苦しい生活状況を改善するために擬似家族を演じて暮らそうではないか、という提案が出た。

「経済的、効率的に安全を保障し合える 『家族』という形態は人が助け合って生きていくために極めて合理的」とは元企業戦士の弁であったが、賛成が半数、反対が半数。不協和音をBGMに、とにかく共同生活はスタートすることになった。

読みやすく軽快なテキストで綴られる、ゲームでありながらリアルでシビアなストーリー。また、各所に仕込まれたギャグの秀逸さは見事と言うほかない。本来なら全体に暗雲立ちこめるような非常にダークなテーマを扱っているにも関わらず、湿っぽさがそれほど感じられないのも良い点だ。

虐待、いじめ、人間関係の歪みなどが近年頻繁に取り沙汰されるようになってきた。つらい、苦しい、味方がいない。人が人を踏みにじる我らの社会において、家族とはいったい何なのか?この作品は押しつけではなく、しかし、1つの答えを見せてくれるだろう。

兎にも角にも、これほど難しいテーマをこれほど見事に料理した作品は、他にないのだ。



ぜひとも、「家族計画」に込められた生きる希望を感じてみてほしい。



製品情報

まず、PS2版についてだが、一般向けとなったため、文章表現に手が加えられていて、一部精彩を欠いているとの情報を得ている。家族計画は時に鋭利で独特な表現が楽しい作品なので、PS2版についてはあまり積極的におすすめしない。

2010年現在、Windows版はすべて生産終了となっていて、買うには中古の流通品を捕まえるしかないのだが、値段は新品価格の2倍以上になっているのがほとんどという状況だ。
しかし、パソコン/PS2/DVDプレーヤー等のDVD再生環境があればプレイできる「DVDプレイヤーズゲーム版(DVDPG版)絆箱」が2008年から発売されている。これはWindows版「絆箱」と全く同じ内容で、まだ正規品が出回っている(=正規の価格で買える)ので、おすすめだ。


[家族計画 DVDPG版]
家族計画〜絆箱〜 「上巻」 拒絶の理由 (2008年発売)
家族計画〜絆箱〜 「下巻」 家族の絆 (2008年)

[オリジナル・サウンドトラック]
家族計画〜絆の響〜 (2004年)

[ファンディスク]
家族計画〜そしてまた家族計画を〜 (2004年)

[ドラマCD]
家族計画〜邂逅〜 第1巻 (2005年)
家族計画〜邂逅〜 第2巻 (2005年)


※補足/本編の攻略順などについて:
@ 攻略順は最初に末莉、その後の順番は好みでいいだろうが、準のシナリオは特に推奨したい。
攻略順は意見が分かれるところだと思うが、ここで上記のように大ざっぱに薦めるのは時間的な理由からだ。いわゆるショートケーキのイチゴを最後に食べたい気持ちも分かる。しかし、完全攻略を前提にして、1番良いシナリオとネタバレが最後に来るように攻略順を並べると、1度に集中してプレイしきることは絶対にできない。つまり、それほど内容が詰まっているということでもあるのだが、とにかく一息で完全攻略するには無謀と言うほどボリュームがある。感動という料理を冷めないうちにいただくこの提案は、各キャラクターの人気、シナリオの流れ、ネタバレの重要性など合わせて考慮しても、一般的に推奨できるベスト攻略順であると思っている。
ちなみに、攻略情報は不要だ。選択肢の多い作品だが、たまにセーブをとりながら「なんとなく」でちゃんと先に進めるので見ながらでは逆に煩わしくなる。実は重要な選択肢は最後の方のいくつかだけで、そこでルートの振り分けをしているようなので、もし行き詰まったらそれからチェックするといい。
A ドラマCDは作品世界を愛するファン向けのオリジナル・ストーリーとなっている。本編と矛盾がないように配慮されているのが好印象。



(2004/05/12記。最終更新:2010/03/25)


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(ネタバレします。ご注意ください)

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