太陽視直径の測定
朝霞高校の地学部では年間を通して太陽の視直径の測定を行っている。天文の観測・測定の練習ということがメインの目的であるが、太陽活動が不活発で黒点観測の出来ない(張り合いに欠ける)時期の重要な部活動の一部という意味もある。観測を始めて数年になるが、データがかなり蓄積されたので、今回はそれ等の観測の精度のチェックを目的とし、地球の離心率を求めてみた。 |
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計算 地球の正確な自転周期は 23時間56分4.09秒(86164.09秒)なので、太陽の移動の角速度は
である。したがって、
となる。 補正
となり、これを差し引けばよい。
※観測時間は、昼休みを原則としているが、3時ごろに観測する場合もある。その場合、大気差によって投影像が歪むことが考えられる。しかし、実験の結果から誤差は極微であることがわかったので、この誤差は考えないものとする。また、地球の公転速度は一様ではないが、そのことも微少であるので無視する。 |
観測結果及び計算結果は表1に示す。 観測は通常は昼休み(午後1時前後)に行った。太陽赤緯は午前9時のものを天文年鑑より拾い。観測した時刻の赤緯に換算した。 |
・グラフにしてわかることは、データのばらつきがまだまだおおきいことである。 観測は主に1年生が担当し、天文の測定に慣れていないこと。また数人で担当しているので、観測の癖などの個人差 も影響しているものと思われる。 ・近日点及び遠日点における視直径をそれぞれグラフから以下のように読みとった。 近日点 視直径 1955" 遠日点 視直径 1890" 近日点距離を q 、遠日点距離を Q 、地球の軌道の離心率を e とすれば、
天文年鑑によれば、地球軌道の離心率は 0.01671 であり、誤差は0.0002(1.2%)で、必ずしも満足できる結果ではない。観測に習熟し、更に精度の向上を工夫する必要がある。 |
おわり
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データ - 太陽視直径