京都編 〜古都で生ける屍と化す

10人で通ったら帰りは9人になっていそう、と前々から思っていた伏見稲荷のあのずらっと並んだ鳥居 (あくまでも個人の印象です。不敬にも程がある)。僕は1人で通るわけですが、もし更新が今日で途絶えたら、 罰が当たって自分の想像通りに消えたのだと思ってください(遺言)。

と書き残して旅立ち、結局神隠されませんでした(´・ω・`)。お狐様は寛大です。
行き倒れそうにはなりましたがそれは後述するとして、戻ってきたので当日のグダグダな駄文を。

今回の京都旅行は伏見稲荷に行く、これだけです。ガチで他何も考えていません(無謀)。
そんな目的地は朝でも結構観光客がいました。 桜も祭りも紅葉も雪もない微妙なオフシーズンだというのに、京都人気根強いな。

有名な千本鳥居は映像で見ても恐いのですが、実際目にすると威圧感がすごいです。 そう感じる僕はよっぽど不浄な前世を送ったりしたのでしょうか。
あと外国人観光客は、記念撮影に何分かけてんだって話です。 ポーズを変えてばしゃばしゃ撮るならいざしらず、彼女ずっと同じポーズなんですが。 うん、邪魔。通りたいからはよどいて。


修学旅行風。
曇天なら雰囲気も出たでしょうに、生憎なほどこの日は晴天。

実際行ってみて分かったのですが、鳥居を進むことと山登りは抱き合わせでした。
特別デブじゃなくてもね、上り階段って脚に来るんですよ?
脚がいい感じにきつくなってきて、汗もだらだらかいた頃に先の視界が開けました。 おお頂上かと案内板を見たらここは四つ辻。頂上まで約29分。マジか。心折れるわ。

しかしここまで来たんだから行く。なぜならそこに山があるからだ、 とどこにいたのか僕の中の山男が覚醒し、頂を目指します。
進軍を決行した途端、行く手を黒猫に横切られました。さらにもう1匹。
(*´∀`*)よしもうちょっと頑張れる。
そんなこんなでたどり着いた山頂(一の峰)は、見事なまでに通過点。特別なものは何もなく、 木に囲まれ京の街を一望することすらできません。何でしょうこの残念感。四つ辻でこと足りたわ。

しかし木陰、標高高いという涼しげな状況にも関わらず、すげえ暑い。なぜだ。湿度か。 汗が蒸発しないから体温が下がらず、熱中症になるパターンかこれ。
朝は売店など閉まってますし、自販機も必要な時に現れるとは限りません。 行かれる方はペットボトルをご持参ください。いやマジで。命に関わるから。

下りは上りほどの負担はなく、既に乳酸地獄が始まっている脚でもがしがし進めるのですが、 ふと感覚がおかしいことに気づきました。
妙に力が入らないというか軽く麻痺してるというか。
はっ、そうかこれが膝が笑うという感覚か!(多分) と山中で学ぶ僕。 まあ僕の場合はふくらはぎで、笑うを通り越してトリップしていた気がします。 何これクライマーズハイ?(脚が)
まあどういう状況に陥ろうと進まなければここで朽ちるだけです。 烏と猪に食われて、最終的に微生物さんが分解してくれる自然葬。 それはそれで素敵ですが、そんな終焉を迎えられた観光地は迷惑でしかありません。 それはいかん。下山しよう、人として。

途中何人かすれ違ったミュールと言うのでしょうか、ヒールのあるサンダル履きの女性達に、 バカ野郎そんな靴で踏破できると思っているのか山を舐めるな! と思ったりしつつ、 まあ神聖さなぞそっちのけの体ではありますが、人里へ戻ることはできました。
何はなくとも水分が欲しい。そうだかき氷を食べよう。ということで祇園へ移動。
「バカかかき氷なんかその辺で食えるだろ」という意見はごもっともですが、 昔行ったことがある店に行ってみたかったんですよ。まだやってるかなという確認も込めまして。
これで閉店してたら僕のついてなさここに極まれりだなと思いましたが、無事に営業中でした。 祇園さんの加護でしょうか。ありがたや。

僕はかき氷があまり好きではなく滅多に食べません。が、だいぶ前に京都に来た時、 暑さに負けて頼んだこちらのかき氷はべっくら美味しかったのです。 細かく砕いたようなガリガリした氷ではなく、薄く削ったようなサクサクした食感に、 大げさでなくかき氷の概念が変わりました。
とはいえ僕はこの店でしか食べたことがないので、もしかしたら京都ではそれが標準で、 他の店でも同様の氷が出てくる可能性はあります。
「え、こんなん普通やろ何言うてんの?」などと言われようものなら僕は 「うるせえ、水を水と知っているお前らには自分が触れているものが水だと 初めて理解したヘレン・ケラーの衝撃と感動が分からないんだ哀れだよなこのはんなり野郎!」と 羨望と嫉妬のよく分からない捨てゼリフを吐いて泣きながら走り去るのでその時はよろしく。

閑話休題。


黒みつきなこクリーム金時。
別添のきな粉を最初からかけてしまったがために雪崩被害がテーブルにまで及ぶ大惨事に。

つまり僕はこの店の黒蜜が好きなわけですが(何がつまりだ)、 「アイスが入ってるのはクリーム頼んだんだから分かってたけど、何で粒あんも入ってんだろう。 なくてもいいんだけどな」と本気で首を傾げました。
金時だからだな。そりゃ入ってるよな。自分で頼んでおいて認識していない。暑さでやられたと思いたい。

この後清水寺、嵐山と定番の観光地を回りましたが、さすがに疲れがたまっているのが自分で分かります。 少しでも休んで回復を図りたいのですが、座ると脚が歩くことを拒否するジレンマ。 何の修行だこれ。

そんな感じでしたので、後半あまり景色を楽しんだ記憶がありません。
今回の教訓は「歩き過ぎるな」、これにつきますね。 次はもう少しバスやら地下鉄を活用したいと思います。 いや伏見が階段じゃなければまだいけた・・・(教訓になってない)。

あと京都駅ビルの大階段のイルミネーションが凝ってて面白かったです。 面白かったのですが、カメラを向けている人達から階段を上り下りする人に対する文句が。
独り言程度の悪態ではありますが・・・イベント中は階段の端かエスカレーターを使った方がいいようです。

【2017年9月8日(金)】


【後記】
日記を読み返したら、この日の1週間ほど前から次々増やされる仕事に忙殺されてて笑いました。 そりゃ退勤したその足で旅立つわ。
とにかく伏見稲荷で体力も気力も使い果たし、その後の訪問地の印象が薄くなってしまいました。 かき氷を食べた店で買った土産の黒蜜(瓶入)6本を携えたまま、清水寺を回って京都駅まで 歩いたのも体力削られたか。天竜寺の何かの建物の階段に座って寝てしまいました。 何しに嵐山まで行ったんだか。確か渡月橋は往復した。



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