05年3月 普天間基地包囲から日米政府包囲へ
沖縄平和行進で反戦・平和の意志固めよう
平和行進に参加を
今年も5月13日から15日の日程で、沖縄平和行進が行われます。15日には昨年に引き続き、普天間基地包囲行動も計画されています。平和フォーラムは、全国各地から多くの仲間が平和行進に参加することを呼びかけます。
第2次世界大戦中、沖縄は日本で唯一、地上戦が行われた場所です。米軍に殺された人、日本軍に殺された人、生きて捕らえられ収容所に送られた人と、沖縄の人々は本土の人々とは異なる戦争体験をしました。
日本の独立以降も米国の占領が続き、1972年の復帰後も基地の重圧の中で生活しています。95年には小学生の女の子が海兵隊員に暴行される事件がおきました。昨年は海兵隊普天間基地の大型ヘリコプターが、隣接する沖縄国際大学に墜落しました。
自分の姉や妹が、米兵にレイプされることを想像できるでしょうか。家のすぐそばにヘリが墜落することを想像できるでしょうか。沖縄を歩くことで、普段の生活では見えない日米安保の現実や、戦争で軍隊が何をするのかを、皮膚で感じることができるはずです。
この1年が日本を変える
今年の平和行進は特に、20代・30代の人々に参加してもらいたいと思います。それは、これから始まる日米両国政府との闘いで、若い世代に平和運動の中心を担ってもらいたいからです。沖縄を歩くことで、反戦と平和への熱い思いを、持ってもらいたいのです。
日米政府は今年、在日米軍基地の強化と拡大に関する合意を行うとしています。米国の進める「軍転換」と「世界的国防態勢の見直し」の中で、欧州や韓国の米軍基地を縮小する一方で、日本を米国最大の海外基地にしようとしているのです。
日米合意が実現すれば、日本は米軍が中東やアジアへ出撃する時の拠点基地となります。自衛隊が米軍と一緒に戦争する準備も進んでいます。日米の戦争に際して、労働者に戦争協力を強制するための有事法制の整備も行われています。
こうした日米両国政府の戦争政策を阻止する最大の勢力が、私たち平和フォーラムなのです。
全国から沖縄へ 沖縄から全国へ
平和フォーラムは今年前半の反戦・反基地運動は、沖縄に集中します。2月24日には東京・星陵会館で、宜野湾市長の伊波洋一さんを招いて沖縄集会を開催します。3・4月には、全国各地で沖縄問題の学習会や集会・デモを行います。その上で、5月の平和行進に、最大限の結集を実現しましょう。
そうした各地域での事前の取り組みと、沖縄平和行進でつかんだ「何か」を、職場に地域に持ち帰って広げてください。沖縄の仕組みを通して自分たちの組織と運動を強めて、各地の反戦・反基地闘争に取り組んでください。
北海道では海兵隊砲撃演習移転、青森では三沢米空軍の低空飛行訓練、新潟ではイージス艦の配備、東京では横田基地の米空軍と航空自衛隊の司令部統合、神奈川では陸軍第1軍団司令部移転と、原子力空母母港化、山口では岩国基地へのNLP訓練移転…。イラクでは自衛隊が戦闘を開始するかもしれません。国会では自衛隊法改正や憲法改正の議論が始まります。これからの1年、私たちの前には多くの闘いが待ち構えています。
米軍基地撤去の声で日米政府を包囲しよう
ブッシュ大統領−小泉首相の推し進める戦争政策が勝つのか、私たちの反戦・平和運動が勝つのか。平和フォーラムと、そこに結集する1人1人の決意と行動が、日本の針路を決めることにもなります。
気概をもって、今年の反戦・平和運動に一緒に取り組みましょう。もちろん職場には、反戦・平和運動だけではない、様々な問題があることは承知しています。合理化・リストラ・給与削減の中で「反戦運動どころではない」という組合員も多いでしょう。
しかし米国の進める経済の米国化と軍事強化は、車の両輪です。小泉内閣の進める規制緩和=労働者の切捨てと自衛隊の拡大は、一体のものなのです。リストラと軍拡の両方に立ち向かうことが、小泉政権を倒し、私たちの権利を守ることにつながります。
沖縄普天間基地包囲から、日米両国政府の包囲へ。いまこそ、組織された労働者と平和を求める民主団体が立ち上がるときなのです。がんばりましょう。