G8サミット反対行動への参加報告
フォーラム平和・人権・環境事務局 / APPFスタッフ
八木隆次


G8洞爺湖サミットに反対する諸行動に参加するために、7月4日(金)から6日(日)までの2日間、北海道札幌市に行ってきました。洞爺湖サミットに対しては、サミットそのものに反対するグループや、ササミットへの市民の参加と介入を求めるグループなど、さまざまな立場の団体が活動しています。私が所属する平和フォーラムは、どちらかといえばサミット反対派の「G8サミットを問う連絡会」に参加しています。以下は、3日間の滞在記です。


■1日目 7月4日

●羽田から札幌へ
 午前11時発・千歳行きの便に乗るために、羽田空港へ向かいました。 サミット警備のためか制服警察官が、いつもの倍以上うろうろしています。最近の警察官は、特殊警防をいつでも使える状態で持ち歩き、なかには振り回している者もいるので、危なっかしく、見苦しいことこのうえなしです。さらに出発ロビーでは、私たちが乗る便の搭乗口だけでも、20人を超える警視庁の刑事さんたちが監視に来ていました。出発前から、いや〜な雰囲気です。日本はいつからこんな警察国家になったのでしょうか。
 千歳空港に到着すると、あちこちに「サミット歓迎」のポスターや歓迎展示がありました。
 当然のことですが↓のような張り紙も、あちこちにあります。



 同時刻に、韓国民主労総の代表団が、ソウル→千歳の直行便で到着する予定でしたので、国際線到着口に出迎えにいきました。
 日韓連帯運動に携わる知人がいたので声をかけると、民主労総代表団の5人は、入国審査で足止めを食らってしまったようです。幸い代表団の責任者が持っている携帯電話とつながったので、中の様子は知ることができました。
 前日には、同じく韓国から来た全農代表団19人の入国が拒否されたとのこと。5人は結局、入国が認められず、許しがたいことに、1名が入管職員に暴行をはたらいたとの言いがかりで逮捕されてしまいました。また同時刻に羽田空港にも、民主労総の4人が到着しましたが、こちらは5時間以上におよぶ審査の末に、なんとか入国することができたようです。
 「韓国代表団の入国拒否」の知らせが伝わったのか、テレビや新聞の記者が取材にやってきました。その場にいた数人が、取材対応・出てこられない代表団との電話連絡・弁護士の手配・入管に対する抗議などを、次から次へとこなしていきます。
 私は、札幌市内で夕方に予定されていたデモ行進に参加するために、その場を後にしました。


●千歳空港のロビーで。集まってきた記者たちに、韓国代表団の状況を伝える。


●札幌市・大通公園でのオープニングセレモニー
 札幌市内の大通公園では16時から、G8サミットを問う連絡会が主催する「国際民衆連帯フォーラム・オープニングセレモニー」が開かれ、18時からはデモ行進が実施されました。オープニングセレモニーでは、さまざまな国の参加者から報告があったようですが、私は到着時間が遅くなり、聞きそびれてしまいました。残念。



●晴れた空の下、屋外での集会です。


●参加者は150人から200人ぐらいでしょうか。


●セレモニーの最後に、海外ゲストの入国が阻まれている現状が報告されました。


●デモ行進に出発
 さてデモ行進の開始です。サミット開催期間中、さまざまな団体が、さまざまな場所でデモ行進を予定しています。このデモは、そうした取り組みの1発目です。
 カラフルなプラカードや、さまざまなスローガンの書かれた横まくを先頭に、にぎやかにスタートしました。ところが、1車線デモを維持したい警察と、大きく広がりたい参加者の間で押し合い・もみあいが始まり、「アッ」という間にぐちゃぐちゃに。この日は一参加者として、開放的なデモ行進を楽しませてもらいました。



●デモの先頭。黄色いプラカードが目を引きました。


●警察は「英語」による警告も行っていました。
警官を見ると騒ぎたくなるのは、洋の東西を問わず同じ?


●日本風のデモとは異なり、海外の参加者は好き勝手に歩いています。
こういうのも、楽しそう。


●などと思っていたら、あっという間にぐちゃぐちゃ・・・。


●ミキサー車もまじって、フランスデモ状態に。




●広がろうとする参加者を必死に抑えるのは、大阪府警からの応援団。




●法律なんてまるで無視。かまわず写真やビデオを撮るのは、どこの警察でも同じ。


●北海道警察の新兵器発見。
1脚を使って、上からとります。警視庁はここまでしない。


●新兵器・その2 ライトつきビデオ
↑のカメラの脇についているライトは市販品ですが、やはり警視庁はここまではしません。


■7月5日(土)大通公園
 5日には、G8対抗企画最大のイベント、「チャレンジ・ザG8・市民ピースウォーク7・5」が行われました。北海道の労働団体や市民団体で作る実行委員会が呼びかけ、反対派も、参加・介入派も、普通の人もみんな来て、という集会とデモ行進です。



●会場設営のために、少し早めに大通公園につくと、
G8参加各国首脳のお面をかぶった人たちが、パフォーマンスをしていました。


●開会を飾るのは、「乱拍子の太鼓」です。


●会場は「大通公園西8丁目」。
1万人集会を目指しましたが、残念ながら参加者は5000人でした。
天気が良かったためか、参加者のなかには木陰で涼みながら、話を聞いている人がたくさんいました。


●北教組のみなさんです。


●社民党の福島さんも、アイヌ衣装?で登場


●韓国民主労総代表団が、演台に。
日本政府による、5名の入国拒否・1名の不当逮捕に強く抗議しました。


●松平晃さんのトランペット演奏。


●北海道平和運動フォーラムの山田剛さんから、デモ出発のあいさつです。


■7月6日(日) 国際民衆連帯イベント
大通公園では、6日も終日、さまざまなイベントが行われました。最初は、環境問題・食糧問題・地球温暖化問題などに関するシンポジウムです。



●日本からは、原発問題に関する発表がありました。




●公園内では、韓国・民主労総代表団による、抗議の座り込みも行われていました。



●ここで、わがAPPFの野宮さんに偶然遭遇。野宮さんは、市民メディアセンターの運営を手伝っていたようです。
民主労総の皆さんの思いを発信するために、インタビューです。


私の報告は以上でおしまいです。5日のデモでは、警備を担当していたために、写真を撮ることができませんでした。

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