週刊『樂店・樂座』 2004/07/02 VOL.009
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┃ 単なる客を信者客に変えてしまう魔法の集客方法を公開
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商品を売るより店を売れ! 店を売るより経営者を売れ!!
今週の『魔法の集客』実践店 ……………‥‥・・・・ 銭湯
〈1〉ストア・コンセプトづくりの3大ポイントとは?
〈2〉新しい客筋の潜在的な望みに応える売場づくり!
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集客のためのファースト・ステップ! ストア・コンセプト【4-後編】
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おはようございます。またまた『樂店・樂座』の神田です。
お風呂屋さんの“魔法集客”のお話。その売場アイデアやいかに…!?
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〈1〉ストア・コンセプトづくりの3大ポイントとは?
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暑くなってきました。いい汗ながしてますか? いい汗かいたら、お風呂に
ジャボ〜ン!! 「ああ〜いい湯だな〜はは」なんて、身も心もリラックス。
おっと、銭湯!
二人の可愛いらしい娘さんたちが奮闘するアノ背水お風呂屋さん話のまえに、
『魔法の集客・マーケティング』のことも、ちょっと思い出してくださいな。
店の想いであるストア・コンセプトって、
「どんな客の? どんな望みに? どのように応えるのか!!」
この3ポイントをはっきりさせることでしたね。
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「どんな客の?」
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メインとなる客筋を今までのお年寄りだけでなく、若い客も加えていきたい。
「どんな望みに?」
↓
新規客にしたい若い男性客に義務感でなく楽しみながら入浴してもらうこと。
「どのように応えるのか!!」
↓
待ったなし「老朽化した店舗を早く改装しなくっちゃ」という、とてもコスト
のかかるピンチを背水発想! ビッグチャンスと捉えて「売場」を工夫します。
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〈2〉新しい客筋の潜在的な望みに応える売場づくり!
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差し迫った改装で、2人の娘さんたちのアイデアを取り入れた売場づくりを
したわけですが、そのユニークな工夫の幾つかをご紹介しておきましょう。
◇まず、番台◇
40年ほど前の昔。私自身が子供の頃に通っていた銭湯を思い出してみます。
洗面桶に、手ぬぐい・石鹸・シャンプー。金沢(私の出身地)らしく垢すり、
さらにバスタオルと替え下着を包み込んだ風呂敷をもって「男湯」と書いた
のれんをくぐり、ガラガラと重たい引き戸を開けると、すぐに脱衣場が目に
飛び込んできます。
同時に「男湯」と「女湯」の両方を見渡せるようにと一段高くなったところ
にある番台から「いらっしゃい」と声がかかります。番台に座っているのは、
中年以上の経営者か奥さんです。若い娘さんが座っていることはありません。
それもそのはず、男女の丸裸をいやでも見てしまうわけですから。
店の手伝いをしようと考えた娘さんたちは、この「番台」を「フロント」に
変えてしまいます。店頭から男湯・女湯に別れておらず、ひとつの入口から
はいると、真ッ正面に、こちらを向いた「フロント」があります。
その左右に男湯・女湯と書いたのれんが掛かっています。確かに「番台」と
いうよりは「フロント」なのです。そのデザイン感覚も、若い娘さんたちの
試みが手に取るようにわかる、お洒落なものです。
「湯のれん」さえなければ、まるでシティ・ホテルの「フロント」のように
モダンなつくりになっています。
銭湯は天井が高いこともあり、薄暗いところも多いのですが、この店の照明
は明るめ。タオルやシャンプーを置いてある棚もフロントとイメージが統一
され専用のライトもつけてあり、とても明るく清潔な印象を与えます。
また、のれんも人気キャラクター入りの若々しい図柄。
これなら、若い女性が番台いやフロントに座っていても違和感はありません。
◇おつぎは、脱衣場◇
のれんをくぐり男湯の脱衣場へ入ると、まず目につくのは広い休憩スペース。
L字型の据え付けベンチシート、ゆったり8人ほど座れそうです。その後ろ
には本棚があり、前には畳2枚ほどもある四角のテーブルがあります。
一瞬「図書館の集合テーブルかな」と錯角します。湯上がり後、リラックス
して冷たい飲み物を飲んだり、友達同士でおしゃべりしたりしてもらおうと
広めにとっています。また本棚には、若い男性が読みそうな雑誌がギッシリ。
「汗を流すだけ!!」という義務感で入浴する若い男性客には、無用の長物の
ように思えますが…
これって
「こんなスペースがあれば、楽しくリラックスして入浴できます」
の提案を込めた背水発想。
経営者は、さっさと帰ってしまう若い男性客のために、こんな広いスペース
はもったいないと思っていましたが、娘さんたちの言い分を取り入れました。
でも、そんな経営者の予想は見事に外れます。若い男性でも、入浴後すぐに
帰る客は少なく、リラックスムード。アイデアメーカーの娘さんたち鼻高々。
◇そして、お風呂◇
もちろん風呂自体も、モダンなイメージにしました。昔ながらの銭湯ならば
「男女別に湯船が2つずつ、普通湯と薬湯。壁面には、富士山などの大きな
風景画」といったところが、なぜか銭湯の典型的なパターンでしたよね。
が、思い切ってギリシアをイメージした内装に変身。
湯船は小さいながらも4つに増やして、薬湯のほか湯の温度をぬるめと熱め、
イスに腰掛けた感覚でジェット気泡を身体にあてる湯にしています。さらに、
シャワー室も充実。楽しさを演出するため、丸〜い湯船もあります。
◆でも、忘れちゃいませんよ!!◆
お年寄りのためには、湯船を高くせず床面からそのままスッと入れるように
湯底を深くしています。この施設は、男湯・女湯とも同じになっています。
孫娘さんたちの心優しいアイデアに、先代経営者のお爺ちゃんも鼻高々です。
◇さ〜て、女湯にない男湯だけの極楽施設◇
娘さんたちが考えに考え抜いた「若い男性客に銭湯にきて、楽しんでもらう」
ための秘策中の秘策なのです。写真で、お見せしたいぐらい素晴らしい工夫。
脱衣場の入口近くに、2階に上る螺旋階段があります。その階段を上がると、
5〜6坪ほどの部屋があり、フィットネス器具やマッサージ椅子があります。
南面がガラス張りになっており、街の景色が一望できます。近辺は一戸建て
住宅ばかりで、高層マンションがないからでしょう。風呂上がり、ちょっと
体を動かしてから「ボ〜ッ」とリラックスして眺めると、「ホッ」とできる
自分たちの街並といった感じになります。
若い男性客に、とても好評なコーナーになっています。でも、外からも部屋
のなかが見えてしまうので、女湯には無理でしょうね。
銭湯の場合、ライバルは競合店ではなく家庭にある内風呂。
来店してもらうためには、わざわざ入浴セット一式と入浴料金をもってでも
来てくれるだけの魅力が不可欠。娘さんたちは、義務感で風呂に入っている
若い男性自身でも自分では全く気づいていなかった「楽しくリラックスして
入浴できる銭湯」という新しい魅力を見事に引き出したことになります。
この風呂屋さんのストア・コンセプト
「あなたの街のフレッシュで健康な裸一貫コミュニティ」
その熱き想いは『当銭湯では地域の皆さんの身体だけでなく心から湧き出て
くる若々しい健康とコミュニケーションづくり、お手伝いスペース』です。
さあ・さあ・あなた。あなたの店のストア・コンセプトは何でしょうか?
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