「ねぇねぇ、。神田と付き合うきっかけって何?」
今回の物語は、リナリーのこの言葉から始まります。
伝えたい想い
「へ?いきなり何?リナリー」
みんなでお茶会をしてる最中に、いきなりリナリーに話題を振られました。
いきなりどしたの?
「だーかーら。と神田の付き合うきっかけを教えて欲しいの」
「あ!それオレも聞きたいさ〜」
「僕も聞きたいです。話してくれますよね?」
にっこり笑うアレンの背後に、真っ黒いモノが見えるのですが………
そうですか…そうなんですね。
私に拒否権はないんですね。
あ、そうそう。自己紹介が遅れました。
私、異世界からやってきました。
気付けば、黒の教団と呼ばれる組織(?)の医務室で寝てたんです。
どうやら私はイノセンスとの適合者だったらしいのです。
詳しくは判らないのですが、どうやらエクソシストにならなければならないらしく、
日夜修行に励んでます。
そんでもって、今はユウの恋人もやってます☆
「話すのは良いけどさ。でも…どうして聞きたいの?」
「だって、あの神田を落としたのよ!?」
「そうそう。あのユウを落としたんさ!」
「そうですよ!あのカンダを落としたんですから!」
えっと………皆さん『あの』と仰いますが…
そんなにユウと私が付き合ってるのが珍しいのかな?
「珍しいって言うか…ありえないわ!」
「あの唯我独尊のユウだぜ?」
「初対面で斬りかかって来るカンダですよ!?」
そうなんだ…
ん〜…でも、私にはそんな事ないけどねぇ。
凄く優しいのよ。
それって…私がトクベツだからかな?
だったら嬉しいなv
「えっと…何だっけ?ユウと付き合うきっかけだっけ?」
「そう!教えて、!」
きっかけ…ねぇ。
そもそも、私がユウにヒトメボレしたのよね。
仲良くなりたかったから、たくさん話しかけて…
んん?付き合うきっかけって何だ?
「じゃあ、どっちから告白したんさ?」
「告白はユウよ」
「えぇ!?カンダから告白したんですかっ!?ありえない…」
「そんな事はありえない」とぶつぶつと言いうアレンとラビに、私は苦笑したの。
二人は『ありえない』って言うけど、ユウは言う時は言うタイプよ。
滅多に言ってくれないけどネ(苦笑)
でも、そのかわりに態度で示してくれるわ。
いつもね、ぎゅっと抱き締めてくれるのよ。
それが凄く幸せ。
「ねぇ。神田はどんな風にに言ったの?」
「シチュエーションってこと?」
リナリーの問に、私は告白された時の事を思い返してみたの。
あれは…任務の帰りね。
たまたま二人っきりになった時があったの。
探索部隊の皆さんも街の皆さんも、誰もいない時。
ユウが後ろから抱きしめてきたの。
いきなりだったし、大好きな人から抱き締められてるしで…
頭が真っ白になって動けなかったわね(苦笑)
そんな私に、ユウがただ一言告げたのよ。
『付き合ってくれ』
ってね。
その言葉が嬉しくて、でも信じられなくて…
何も言えなかった私の後頭部に、『ちゅ』ってキスをしてくれたのよ。
「カンダがそんな事を言ったんですか!?」
「あのユウが…マジで信じられねぇさ〜」
「それで?は何て答えたの?」
「『私で良ければ…』って…」
でも…でもね。
その後に言ってくれたユウの言葉を、私は絶対に忘れないわ。
『違ぇよ。俺はが良いんだ。以外、興味ねェよ』
凄く…凄く嬉しかったの。
だけど、これはみんなには秘密v
私とユウだけの二人だけの想い出にしたいのよ。
「それで二人は付き合うことになったんですか」
「くぅ〜〜。ユウが羨ましいなぁ。だってみたいな可愛い子と付き合ってるんだぜ」
「ラビ!?何を言ってるの!?」
「本当ですよ。僕だってを狙ってたのに」
「アレン!?」
「あ〜あ。神田にを取られちゃったわ。
兄さんと結婚して、私のお姉さんになってもらおうと思ってたのに」
「リナリーまで!?もう!3人ともからかうのはやめてよ〜〜」
「(からかってないんですけどね)その後はやっぱり二人で帰って来たんですか?」
そうなのよ。恋人になった後、やっぱり探索部隊の人達が見つからなかったわ。
探索部隊の皆さん、気を遣ってくれたのかな?
でも、そのおかげで神田と二人きりだったし、手を繋いで帰ってきたのよ。
「あ!!」
「どうしたんさ?」
「手を繋いで帰って来たで思い出したの。神田と付き合うきっかけを!」
あれは初任務の時。
アクマのレベルは1だったけど、初めての任務という事もあって、ユウも同行してくれたの。
ユウが一緒にいるんだもの。任務は簡単に終わったわ。
それで、その帰り。
やっぱり二人きりになったのね。
大好きなユウと二人きり。
すっごく緊張したけど、ユウとの距離を縮めたかった私は、思い切って手を繋いだ。
指と指を絡ませる、いわゆる恋人つなぎ。
でもね、しっかり手を繋いだわけじゃないわ。
私はユウに触れたかったけど、ユウはそう思わないかもしれない。
だから、指が触れるか触れないか程度に繋いだのよ。
嫌だったら、すぐにほどける程度の触れ合い。
それでもまだ不安だったから、ユウに尋ねたのよ。
「ヤ?」
そしたらユウは
「嫌じゃねェよ」
って言って、しっかり手を繋いでくれたの。
その時は、涙が出そうなくらい嬉しかったわ。
あとでユウに聞いたんだけど、それがなかったら告白してなかったんだって。
「すごーい!ってば大胆なのね!」
「違うわよ!すっごく勇気を振り絞ったわ!でも、ユウに少しでも近づきたかったから…」
「はカッコイイです!なかなか女性から行動を起こせる人はいませんよ」
「そう思う…私だったら無理だと思うわ」
ふふ。私も今まではできなかったわ。
でも今回は頑張ったの。
それだけユウの事が好きなのよ。
だから、リナリーも好きな人にならできるのよ。
いくらでも勇気を持てるわ!
「なぁ。ユウに言ったみたいにやってくんねぇ?」
いきなりのラビの提案に、私は驚いたわ。
それって…「ヤ?」ってやつかしら?
ラビに聞いてみたら、答えは『YES』
う〜ん…アレをやるのですか?
悩んではみるものの、ラビは期待の眼差し(?)で見つめてくる。
ラビだけじゃない。
アレンもリナリーも、興味津々と言った表情で見てきたわ。
………これはやるしかなさそうね。
とりあえず、ユウの役を背格好の似たラビにやってもらう事にして。
「ラビ、ちょっとゴメンね」
そうラビに言い、私は触れるか触れないか程度に指を絡めたの。
後はラビの目を見つめながら
「ヤ?」
うん。こんな感じよね。
って…ラビもアレンもリナリーも何も言ってくれない。
どうしたのかしら?
恐る恐る3人を見てみると…
3人とも顔が赤かったのよ。
「ヤベェ…これは想像以上に威力があるさ…」
「本当ですね…この首の傾げ具合が何とも言えず…たまりません」
え…?だって…私よりユウの方が背が高いでしょ。
顔をみるなら、どうしても首を傾げなくちゃいけないわよ。
「危なかった…女の私でもくらっと来ちゃったわ」
リ…リナリー!?問題発言ですよ!?
「もともと好意を持ってた女性に手を繋がれ、
挙句の果てに首を傾げて『ヤ?』ですよ!これは…流石にカンダも落ちますね」
「間違いない。オレも今、ヤバかったさ」
アレンとラビがなんだか呟いてる。
何を言ってるのか気になってた時。
………………あ!
「あのさ、二人とも…」
「今の、めちゃくちゃ可愛かったですよね!」
「あぁ!何かユウにやるのが惜しくなってきたなぁ」
「本当ですよ!カンダなんかにはもったいないです!」
「あの………」
アレンとラビは、何かの話に夢中で私の声に気付いてくれない。
あのー…ラビさん。
そろそろ手を放して頂かないと、ものっそ怖い人がものっそ怒りますよー。
巻きこまれるのはゴメンです〜…
って…リナリー速っ!!
一人だけ遠くに避難しているの!
ずるいリナリー!私も連れて行って!!
心からそう願ったんだけど…
私の祈りは通じなかったみたいです。
リナリーはひらひら〜と手を振って、部屋から出て行ったのよ。
一人だけズルイ…
あぁ…これからユウのお怒りタイムが始まるのね…
二人とも(特にラビ)、無事に乗り切ってくれるかしら?
はぁっと溜息をついた時、アレンとラビはいきなり私を見たの。
「カンダなんかやめて、僕と付き合ってください!」
「アレンみたいなモヤシじゃなくて、オレと付き合おうぜ。
アレンが持ってない大人の包容力と、ユウが持ってない優しさで一生幸せにするさ!」
いやいやいや。二人ともガシッと手を握りながら言わないでください。
どうなっても知りませんよ。
(何かを)半ば諦めた私は、二人の背後を見たの。
そこには額に青筋を立てて怒っているユウさんの姿。
殺気を隠そうとしないユウに、流石の二人も気付いたみたいね。
「ユ…ユウ?いつの間に来たんさ…?」
「テメェ等…言いたい事はそれだけか?」
「いや…その…は…はは」
笑って誤魔化すラビに対し、アレンはいつもの表情で
「あぁ、来てたんですね。ちょうど良かった。
と別れてください。は僕が貰います」
と、仰っていました。
あのユウにそんな事を平然と言えるアレンは大物だと思います。
「ふざけんなモヤシが。は俺のだ。誰がテメェになんかやるかよ」
喧嘩するなら外でやって欲しいなぁと、人事のように考えてた私を、ユウは急に抱き寄せたの。
そして…………
「〜〜〜〜〜〜〜っ/////////」
唇に暖かい感触。
そう、アレンとラビが見てる前でキスをされたのよ。
しかも『ちゅv』って軽いモノじゃなくて、長いキス。
キスが終わった後は頭が真っ白でした。
ユウとのキスは好きだけど、仲間の目の前でやらないでよっ!
何が何でもリナリーと一緒に逃げれば良かったと後悔した午後でした。
え?その後?
ユウとアレンとラビの追いかけっこ(?)が始まってたらしいです。
後書き
一言…ただ一言だけ言わせてください。
実話です。コレ。
今の彼氏さんと付き合うきっかけを書いてみました(爆)
あや様、遅くなり大変申し訳ございませんm(__)m
17万Hitリクの神田夢でございます。
こんなものでよろしければ、お納めくださいませ。
あや様のみ転載可でございます。
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