新年会の真っ最中、コムイはに度数の強いお酒を飲ませた。

 何するんだよっ!コムイ。

 お前の企みにを巻き込むな!








 再びルシアンを飲もうとするから、グラスを取り上げる。

 それが不服なのか、は俺を睨んできた。

 つーか、その目はヤメロ。

 しかもアルコールが回っているから、頬も仄かに赤い。

 誘ってるようにしか見えねぇよ。



「かんだ〜〜〜るしあん〜〜〜」

「駄目だ。はもうこっちにしろ」



 冷えたソフトドリンクをに渡した。

 これ以上酔ったら、どうなるか判らねぇ。

 おまけに既に酔っ払いが3人もいる。

 コムイはその様子を楽しんでるだけで、専ら被害は俺に来た。

 勘弁してくれ(汗)

 げんなりしながらを見ると、また別のカクテルを飲んでいた。



「何飲んでんだよ…」

「ん〜…?なんだろ〜?あまくておいしいよ〜〜」

…もうお酒は駄目だ。ソフトドリンクにしてろ」

「やだ〜〜〜〜。かんだのけちぃ」

「そーそー。ユウは意地悪だよな〜〜〜。、オレにしよけよv」

「駄目ですよ。には僕がいます☆」

「あら〜?私もいるのを忘れちゃ駄目よ♪」



 この酔っ払い共が!俺のにくっつくんじゃねぇよ!!

 モヤシ達を退け、を連れ戻す。

 そして持っていたグラスを取り上げた。これ以上酔わせる訳にはいかない。



「や〜〜。もっとのむ〜」



 は俺にくっついてグラスを取り返そうとしている。

 ばっ!こんな所でくっつくんじゃねぇよ(慌)



ー、こっち来いよ。コレ美味しいぜ〜」

「あ!のむ〜〜〜vだいすき〜ラビ〜〜」



 ちょっと待て。聞き捨てならねぇぞ、そのセリフ!!

 ラビの方へ向かうを止めようとしたんだが。



「かんだはじゃまなの!!」



 パン パシィ



 うっわ!危ねぇ!!

 床から練成されたトゲを避ける。

 ここでこんなもんを練成するんじゃねぇよ!



「ほいコレ。飲んでみ〜」

「うん。おいしいね〜コレ。ありがと〜ラビv」

「どーいたしましてvじゃあ、お礼にここにちゅーして」

「うん、いーよ」



 ………は?ちょっと待て。冗談だよな?

 止めようと達の方へ向かうが、その前にはラビの頬にキスをしていた。



「あー!ラビだけずるいわ!私も〜〜」

「僕もしてほしいですー」

「じゃあボクもお願いしようかな?」

「は〜〜い」

「ヤメロ!!!」



 これ以上俺以外の奴にキスさせるかよっ!

 リナリーの元へ行こうとするの腕を掴み引き止める。

 俺の行動に、は不満の顔を浮かべた。

 また錬金術を発動させる気だな。

 そうはさせるかと、の両手を合わせれないようにする。

 これで錬金術は発動できねぇだろ。

 だがはにっこり笑うと、おもむろに水の入ったグラスに指を入れた。

 はテーブルに練成陣を描くと、それに手を翳す。

 ………しまった!

 練成された物を避ける為に、の手を離す。

 その隙を見て、はモヤシ達の方へ行ってしまった。

 チッ。忘れてたぜ。練成陣を描く事で錬金術が発動する事を。

 のように両手を合わせて練成する方が珍しいんだよな。

 ずっと両手を合わせて練成してたから忘れてたぜ。

 それにしても………何でまたあのマッチョ像なんだ…(汗)

 しかも無駄にキラキラしてやがる。

 そんなに気に入ってんのか、さっきの事を根に持ってんのか微妙だな…

 ってそんな場合じゃねぇ!!

 急いでを追いかけた。

 はリナリーの頬にキスをしていた。

 モヤシ達の様子からすると、既にキスされたみたいだ。

 あいつ等もあいつ等だが、キスするだよな?(黒笑)


 恋人が俺以外の相手にキスして黙っていられる俺じゃねーんだよ。

 例え酔っていても…だ。

 俺はの肩を掴み、自分の方へ向かせた。

 驚いているの唇を奪う。

 舌での唇をこじ開け、そのまま中に入れた。

 深い口付けにはぎゅっと目を閉じ、快感に耐えている。

皆が見ていようが関係ねぇ。は俺のもんなんだよっ!!

暫くの口腔を堪能した後、俺は唇を離した。

だがはそのキスの所為で立てなくなったらしい。

その場で座りこんでしまった。



「立てなくなるほど感じたのか?」

「うぅ……かんだのばかぁ。みんながみてるのにぃ〜」



 が顔を赤く染め、涙を浮かべながら見上げてくる。

 だから、その顔は反則だろ///



「神田くんは見せ付けてるんだよ。嫌だね〜。独占欲丸出しで」

「五月蝿ぇ、コムイ」

 

 これ以上ここにいても腹が立つだけだし、をこれ以上酔わせる訳にもいかねぇ。

俺はを抱き上げると、歩き始める。



「あ〜!ユウ!何処に行くんだよ〜。まだ新年会は終わってねーぞ」

「んなもん関係ねぇな。俺達は帰らせて貰う」

「勝手な事を言わないで下さい。はもう少しここにいたいよね?」

「ん〜?かんだはもうかえるの?」

「あぁ」

「じゃあわたしももどる〜〜」

「えぇ!?も戻っちゃうの?もう少しお話したいのに」

は俺と一緒にいたいんだよな?」

「うん。かんだといっしょがいい〜v」



 は自分の頬を俺の胸に寄せた。

 素面なら絶対にしない行動だ。特に人がいる前では。

 ふーん。も酔うとこんな行動もするんだな。

 今度は二人っきりの時に飲ませてみるか。

 二人なら他の奴らにキスする事もねぇだろうし。

 ただ錬金術はどうするか。

 酔いながらとんでもない物を練成するのはマジで勘弁だぞ…

 



 あー…さっきが練成した少佐?のブロンズ像はどうするか…

 少し考えたあと、そのままにしておくことにした。

 俺とに害がないなら関係ねぇ。

 あとは………の消毒か。

 さて……どんな消毒にするか楽しみだな(黒笑)

 今日ばかりは手加減しねぇぞ。











後書き
別名:苦労人神田さんの新年会(笑)
様、ちょっと暴走ですかね?
ルシアンはかなりアルコール数の高いカクテルなので、一気に酔ってしまったみたいです。
そして珍しく、様から神田に甘えさせてみました。
シオン様、甘いオチはこれで宜しかったでしょうか?

ラビの口調には苦労しました…
まだ数回しかラビは出てないので、口調を掴むのに苦労しました。
ラビじゃない!って思われた方。
今回は酔っていたと言う事で勘弁してください(マテ)

シオン様、こんなので宜しければ前後編ともお納めください。

シオン様のみ転載可でございます。

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