日本にいるお父さん、お母さん。

 とりあえず娘は元気です。



Happy Days…?



 よく判らないうちに大好きなDグレの世界へトリップして早半年。

 私は黒の教団の科学班で働いてます。

 書類作成から機械いじりまで、色々な事をやってるの。

 はぁ〜〜…学校で実験やらレポートやらやってた甲斐があったわ。

あ、因みに教団にいるみんな、私が異世界から来た事を知ってるよん♪

最初は驚いてたみたいだったけど、信じてくれました。

んで、今日も今日とて元気に働いてます。




 最後の書類の最後の行に自分のサインを記入する。

 これで今日の分の書類はしゅーりょー。



「ん〜…疲れた〜」

「お疲れ様、。一段落ついたの?」

「え?うわっ!?」



 大きく伸びをした直後、急に驚いた私は、椅子ごと倒れてしまった。

 いたたたた…おもいっきり腰打ったー(泣)

 誰よー?ってアレンじゃない。



「ご…ゴメンね!。まさかそんなに驚くとは思わなかった」

「あー、気にしなくて良いよ」



 「よいしょ」と言いながら起き上がる。

 はいソコ。おばはんなんて言わない!

 ところでアレンは何の用なんだろ?



をお茶に誘いに来たんですよv」

「お茶かぁ。そうだね、私も疲れたし休憩にしよう♪」



 アレンは何かと私を誘ってくれる。

 彼だけじゃない。コムイさんやリナリー、神田も色々と誘ってくれる。

 私が異世界から来たから、気を遣ってくれてるんだね。

 故郷が懐かしくない訳ないけど、みんながいるから頑張れるんだ。



「ちょっと待ってて。ここを片付けちゃうから」



 そう言って、私は机の上の物を片付けていく。

 書類はここの引き出し、筆記用具はペン立てに。

 使っていた資料は元の場所に戻して。

 よし、片付け終り☆

 アレンとお茶に行くため、カバンを持とうとした時………

 ヤバ…!














































 † † † † †



 鍛錬を終え、教団の長い廊下を歩く。

 目的地は科学班の部屋だ。

 半年前に異世界からやってきたに会う為に俺は歩く。

 はっきり言っては人気がある。

 それこそ、この教団内でに気のない奴はいないだろう。

 そこらにいる奴が俺のライバルになるはずねぇがな(冷笑)

 俺の最大のライバルは………

 いや、それよりも今日はを何処に誘おうか考えながら俺はドアを開けた。



!?テメェ何やったんだ!!」



 目に飛び込んできたのは泣いていると慌てているモヤシ。

 は眼を閉じているが、涙が次から次へと溢れている。

 この半年、俺はが泣いている姿を見た事なかった。

 異世界に一人で放り込まれた時も泣かなかったが泣いている。

 よっぽどの事があったに違いない。

 カッとなった俺は、モヤシノ胸倉を掴んだ。



「何でを泣かせた!?」

「ぼ…僕じゃないですよ!」

「嘘言ってんじゃねぇ!お前しかいないだろっ!」

「ちょっ!?神田もいるの?待って!アレンの所為じゃないから!!」



 俺とモヤシの言い合いを止めたのはだった。

 は目を閉じたまま、未だに涙を流し続けている。

 だが、泣いてる声じゃない。

 一体どうなってやがる?



「あーもう限界!!」



 そう言うと、は自分の世界から持ってきたカバンの中に手を入れる。

 手探りで取り出したのは小さなポーチ。

 目を閉じたまま器用にポーチを空け、中からケースを取り出した。

 透明な小さなケースには、液体みたいなのが入ってる。

 アレは………何だ?



、何するの?」

「ゴメン、ちょっと待って」



 モヤシの問いに答えず、今度は鏡を取り出した。

 それを机の上に置き、両手の人差し指で無理やり左目を開く。

 な……なんだそれは!?



「それは何!?」



 モヤシも驚いている。

 が目から取り出したのは、透明の物。

 そんなもん見た事ねぇぞ…

 つか、目にそんな物入れてて大丈夫なのか…?

 はさも気にしない様子で、右目からも同じように取り出していた。

 それらを、最初に取り出した透明のケースに片付ける。



「あー痛かった」

「お前…目に何入れてんだよ」

「ん?コンタクトだよ」

「コンタクト?」

「私ね、目が悪いのよ。だからコンタクトを入れて視力を矯正してるの」

「それは眼鏡と同じ様なものなの?」

「そうだよー。そっか。こっちにはコンタクトなんて無いんだね〜」



 がコンタクトのケースを振りながら言う。

 俺はそのケースを見せて貰った。

 信じられねぇな。こんな物が目に入ってたなんて……

 モヤシもそれを見て驚いている。



「コンタクト、結構大きいね。目に入れて痛くないの?」

「うん。今は大丈夫だよ」

「今は…て事は、最初は痛かったのか?」

「う〜ん…どうだったかな?随分昔の事だから…ただ違和感はあったよ」

「そりゃ、こんな物を目に入れてたら違和感があるだろ」

「まぁね〜。要は慣れデスよ☆」



 はそう笑うが………

 だったら何でさっき泣いてたんだ?

 

「さっきね、目にゴミが入ったの。流石に目に2つの異物が入ると辛いわ」



 「痛かった〜」とは何事も無かったかのように笑う。

 いや、笑う所じゃねぇだろ(汗)

 の話では、ゴミ以外でもコンタクトがずれたりすると痛いらしい。

 コンタクトと言うのは、大変なんだな。

 そんなに大変なら、つけなけりゃ良いんじゃねぇのか?



「そうなんだけどね〜。でも、このままじゃ何も見えないし」

「そんなに目が悪いの!?」

「うん。この距離なら二人が判るんだけど、あの人は無理」



 が少し離れた所で仕事をする人物を指す。

 この距離で判らねぇのか…?



「じゃあ眼鏡は?」

「眼鏡は似合わないのよ〜。だから極力つけないの」

「しかし…知らなかったな。がコンタクトをつけてた事」

「朝起きて顔を洗ったらつけるし、寝る直前に外すからね」

「今はどうするんだ?眼鏡をかけるのか?」

「ううん。眼鏡は部屋に置いてきちゃったの」



 「仕方ないからこのままだよ」とは言う。

 だが、その足取りは危なげだぞ(汗)

 ……………ふーん。これってチャンスじゃねぇ?(黒笑)

 俺はに近づき、抱き上げる。

 いわゆる『お姫様抱っこ』ってやつだ。



「えっ!?ちょ…神田!?」

「転んだら困るだろ。俺が運んでやるよ」

「いい!激しく遠慮します!!」

「そうですよ!が嫌がってるじゃないですか!!」

「モヤシは黙ってろ」



 モヤシを睨み、俺はそのまま部屋を出ていく。

 だが奴もそんな事じゃ諦めなかった。

 俺達を追いかけてくる。



「カンダだけずるいですよ!」

「何の事か判らねぇな」

「そんな事言って、自分だけの感触を楽しんでるでしょ!?」

「アレン!何言ってるの!!」

「当然だろ。は抱き心地が最高だぜ」

「神田も!!」

「だから代わって下さい!!僕もの太ももや胸の感触を味わいたいです!!」

「お前如きが百年早ぇ」

「ちょっと二人とも!!恥ずかしい事言わないで!」

は黙ってて!」

「つか、暴れんな。落ちるだろ」

に怪我させたら許しませんよ。やっぱりカンダじゃ不安です。僕が連れてきます」

「あぁ?そんな事するはずねぇだろ」

「いやもう、怪我しても良いから落として」

「「駄目(だ)」」



 俺がモヤシを引き離そうと足の速度を上げる。

 するとモヤシも速度を上げた。

 それを何度か繰り返し、俺とモヤシの追いかけっこが教団内で繰り広げられた。

 はっ!誰がモヤシなんかに負けるかよ。

 

「誰かたっけてー。むしろ二人とも帰ってこーい」



 そんなの呟きも届くはずもなく。

 食堂に着くまで、は俺の腕の中にいた。

 その後に睨まれたが、まあ感触を味わえてから良しとするか。








 もっと子供かと思っていたら、結構良い体してんだな。












後書き
木枯様、遅くなって申し訳ありません!!
こんなん出来ましたけど、如何でしょうか?
当サイト初、日本人ヒロイン(笑)
文化の違い(?)を書いてみました。
なのに…神田さんとアレンたんが微セクハラ………
最後の一文ヤヴァイだろ…(ーー;)
何で私が書くと、神田さんはこうなるんだろう…?


木枯様のみ転載可でございます

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