キミの全てが俺を狂気に走らせるんだよ?











日常の裏側 ―佐助―











 真田の旦那が戦の後に連れてきた女性。

 初めは何処かの間者かな〜なんて思ったりもしたけどさ。

 そういうのとは違うんだよね。

 異世界から来たって言ってたっけ。

 初めは信じられなかったけどさ、纏ってる雰囲気で本当の事だと判った。

上手く言えないけど、純白って言うの?

 人を殺めたりした事ない、真っ白な人。

 誰にでも優しくて、何時も笑顔を浮かべている。

 感情豊かで、表情がころころ変わって面白い。

 俺とは大違いだね。

 だって俺忍びよ?

 感情なんてあったら駄目じゃん。

 そんなさんの感情豊かな所に惹かれちゃったんだろうね。

 俺の中で、こんなにも独占欲が渦巻いてる。

 さんと話している男はもちろん、女中でさえも許せない。

 何とか忍びの忍耐力で抑えてるけどさ、何度苦無を投げようと思ったか。

 あ〜あ、参ったね。これじゃ俺様、忍び失格だわ。

 かといって、さんを諦めることはムリムリ。

 だったら手に入れちゃうしかないよね。





 じゃ、まずは確認っと。

 俺様の敵は…まずは真田の旦那。

 真田の旦那って、純情そうに見えるけど実は腹黒なんだよなぁ。

 さんの前では、可愛い弟を装ってるけど、実際は何か企んでる。

 続いて伊達の旦那。

 何やらさんと不思議な縁があるらしい。

 伊達の旦那が何も言わないから、さんは知らないみたいだけどね。

 さんをからかいつつも、見つめる目が優しい。

 まぁ実際の所、さんは二人の気持ちに気付いてないみたいだけど。

 さーて………俺様はどう出ようかな?

 でもまぁ、その前にさんの顔でも見に行きますか。

 そう思ったら善は急げ。

 俺は寝静まった米沢の城内を、気配を消して歩いて行った。






























 

+ + + + + 






























 さん、この時間は寝てるかな?

 もし起きてたら話し相手になってもらって、寝てたら寝顔だけ拝見してこよっと。

 さんの寝顔、綺麗だろうな。

 そんでもって、「ん………さ…すけ…」なんて寝言言われたりした日にはたまんないねぇv

 ムフフな想像をしながら、さんの部屋の前に来たとき。



「っ!?」



 人の気配っ!

 さんの部屋の中に誰かいる!

 一瞬でお仕事モードになった俺は、さんの部屋の天井裏へ向かう。

 気配を断ち、こっそり下を覗くと…そこには真田の旦那がいた。

 じっとさんの寝顔を見つめている。

 そして、さんの頬に手を添え…



、愛してる」



 と囁き、さんの唇に自分の唇を重ねていた。

 寝ているさんに、真田の旦那が接吻。

 それを見た瞬間、俺の中で何かがキレた。

 俺は真田の旦那が部屋から去った後、そっとさんの部屋へ降り立った。

 さん、気持ち良さそうに眠ってる。

 規則正しい寝息。

 少し開かれた唇は薄桃色で、それだけで俺の欲情を掻き立てた。

 誰にも渡したくない。俺だけを見ていればいい。

 ………いや、違うな。さんは俺だけを知ってればいいんだ

 俺はさんを抱き上げ、部屋を後にした。

 辺りに人がいないかを確認し、米沢城の城門を潜り抜ける。

 


「ん…?あれ…さ…すけ…さん?」



 あらら?さんが起きちゃった。



「悪いけど、もう少し眠っててもらうよ」



 俺は眠らせる忍術を使い、さんを再び夢の世界へと誘った。

 規則正しい寝息が、再び聞こえてくる。

 さん、幸せそうに眠ってるねぇ。

 次ぎ起きたとき…自分の状況を知ったら、さんはどんな表情を見せてくれるのかな?

 俺しか知らないさん表情。

 俺しか映さないさんの瞳。

 俺しか触れられないさん。

 さんの全てが俺のモノになる。

 さ〜て。どんな風にさんを愛そうかねぇ。

 俺しか知らない秘密の場所へ向かいながら、愛しい人を独占できる喜びに震えていた。






















後書き
突発夢第2弾。
今度は佐助さんです。
お相手は『木洩れ日〜』の連載ヒロインです。
え?何で中途半端なのか?
ふふふvそれはですね…
この後は大人部屋直行だからです!
ネタ(?)は考えてるので、後は書くだけですv
今から頑張ります☆(ホントかよ)


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