質問 音楽教室には、何歳から、通わせたら、良いですか?
回答
音楽教室の良い点は、確実な技術、知識が身につく。
音楽の専門家の指導で、生の音楽にふれられる。
お友達や先生など、人と音楽をやる事で、一人でやるより、音楽の喜びが共有でき、より喜びが増す。
という点だと思います。
しかし、教室に通わせるのは、良い点ばかりでなく、マイナスになる事もあります。
教育産業的回答では、まず、教室に通わせる利点ばかり、上げますが、マイナスも、とり混ぜて、お話したいと、思います。
子供さんは、現実には、個人差があって、何歳からとは、いちがいに、言えません。
たとえば、遅咲き不器用タイプ。
幼児の頃は、手が不器用で、ピアノのレッスンが大嫌い。
他の幼児の生徒に、どんどんぬかされ、劣等感のかたまり。
自尊感情を低くするものは、子供に限らず、誰でも、大人も、嫌いになると、思います。
レッスンに挫折しそうだったけど、小学3〜4年頃から、どんどん好きになり、その後、プロのジャズピアニストになった人もいます。
ただ、その方は、挫折しそうで、大嫌いながら、続けたから、今の彼女があったと思いますが、そのまま挫折して、幼児で、止めていたら、今の彼女はないと、思います。
こういう場合は、せいぜい、小学1年〜3年くらいまでで、始めた方が、よいと思います。
早ければ、早いほどよいとは、いちがいに、言えないです。
子供さんが、小さければ小さいほど、決まった曜日、時間にお稽古に行くのは、至難のわざです。
「見たいテレビがある」「お友達と遊びたい」「レッスン嫌」と、ぐずり、休みたがる。
毎回、毎回、ぐずるお子さんをなだめて、レッスンに連れていくのに、すっかり、疲れた。
こんな感じで、悪戦苦闘し、子育てにストレスをためるなら、もう少し待って、来年でも、再来年でも、音大など、専門家を目指さない場合は、いつでも、良いと思います。
長年の経験ですが、決まった曜日、時間に、いつもぐずって、お稽古に行けないお子さんも、大きくなれば(だいたい小学4年までには、ほとんどの子が)、自然に行けるようになるので、心配ないです。
専門家の話では、未来のピアニスト目指して、コンクールに出るようなお子さんは、3〜4歳など、早く始めたと思いきや、外国では、7歳〜9歳などが多く、早期音楽教育が、盛んなのは、日本だけのようです。
基本的に、小さければ、小さいほど、決まった時間、曜日に、お稽古事に行き、先生の言うとおり、意欲的に、きちんとやるのは、難しくなり、「ご機嫌ななめで、レッスン行っても上の空。その日は、なにも身についていない。」というのは、よくある事で、
5歳より4歳、4歳より3歳と、年齢が下がれば下がるほど、幼児の気まぐれ度が増し、たった週1〜2回のレッスンの効果が、少なくなります。
子供さんというものは、本人が意欲的で、やる気まんまんの場合は、どんどん吸収しますが、やる気がない場合は、講師が一生懸命教えても、カラマワリして、いっこうに身につかないものです。
たいがいのお教室には、無料体験レッスンがあるので、一度体験をうけて、本人が、通いたがり、とても楽しみにしているのなら、何歳からでも、良いと思いますが、特に通いたがらない場合は、来年に延ばすとか、小学校に入って、一人で、通える時期からでも、遅くないと思います。
さらに言えば、私の体験ですが、小さい頃から、行きたくないのに、無理して、たくさんのお稽古事に通い、オリコウさんにしていた子の、その後の弊害も、いろいろ経験しました。
ある意味、「嫌だ。やりたくない。」など、教育産業にとっては、都合の悪い子供さんの行動でも、ママやパパなどに、本音が言えるというのが、基本だと思います。
「やりたくない」の本音が言えず、行動にも出せず、オリコウサンを演じるうちに、思春期過ぎて、爆発するんですね。
この爆発は、ものすごく大変で、精神的にシンドイです。
小さい頃の「ヤダ」とか、「やりたくない」は、子供さんの子供らしい当たり前の、自然な行動だと思います。
また、私が、講師になった20年前くらいまでは、小学校の低学年くらいまでは、レッスンを忘れて、遊びに行く子が多かったです。
教室の前が、公園なのは、最悪。
遊びたがる子を、ひっぺがして、教室にいれるまでが、一苦労。
「遊びたい」という誘惑に、勝てないのが、子供なのですね。(笑)
でも、子供さんの良い所は、お友達と喧嘩をしても、別の子と遊んでいるうちに、喧嘩をした事を、忘れてしまい、しばらくすると、また、喧嘩した子と、仲良く遊んでいる事だと思うのです。
当然、そういう子は、お稽古事の時間になっても忘れて、遊んでしまう傾向が多いけど、「細かい事は、よく覚えてない。忘れる。」という事が、子供間の陰湿ないじめの歯止めになっていたとも、思うのです。
大人のように、分刻みに、時間通りに消化する行動は、幼児には、本質的に合わず、子供時間という大人とは、違ったゆったりした、時間の流れがあると、思います。
まあでも、最近は、遊びよりも、楽しいレッスンを目指して、幼児でも、ピアノのレッスン日を、心待ちにするようなレッスンができれば良いなあと、思っていて、
幼児のレッスンに、フリータイム制を、導入しました。
「レッスンに行きたくない気分の時は、無理して、レッスンに来ないで、その月に行った回数だけ、レッスン料を、払う」というシステムです。
幼児は、やる気まんまんの時は、よく覚えますが、遊びたいのに、仕方なくレッスンに来ている場合は、なかなか身にならないです。
無理にレッスンさせず、その方が、合理的だと思いました。
ある意味、レッスンを心待ちにするお子さんが、多いので、そういう形態のレッスンに、ふみきれたとも思いますが。
(「音楽は、強制してやるものではなく、楽しいと思いながら、やるもの」というのが、私の持論です)
また、小児科医や、精神科医の話では、幼児は、たくさんのお稽古事に通わされているうちに、ストレスから、夜尿やおもらしが始まったり、チックや多動などの症状が起きる場合があるそうです。
長年、子供さんを教えていて、感じるのは、先生の子供さんを見るまなざしにも、関係があると、思うのです。
小さければ小さいほど、
「この人は、本当に自分のことを思って、自分とかかわってくれるのか?」と、先生を見る所があります。
幼児の気持ちに、気が向かず、「できた」「できない」の結果や、成果ばかりに気がむいて、幼児が、心から、楽しいと思うことや、幼児の気持ちに共感して、
一緒に泣いたり、笑ったりできない先生は、
なにか、機械に技術を教え込んでるような感じで、幼児には、不安を与えるようです。
なにかを学ぶ時に、人間的なぬくもりがないと、幼児は、不安になり、学ぶ事に、無気力になったり、精神的に不安になるようです。
そういう意味では、私も、襟を正して、子供さんに誠実に、向き合いたいと思います。
子供さんの自然な成長は、遊びとお勉強のバランスがとれた生活にあり、小さければ小さいほど、遊び中心の生活で、良いと思います。
子供さんの教育は、短距離ではなく、長い目で、見た方が良いと思います。
もし、短距離で、子供さんの将来に対する配慮なく、単なる技術や知識のつめこみだけで、教えているなら、それは、教育ではなく、単なる商売だと、感じますが・・・。
ご質問者返答
確かに、回答には、納得できるものがあります。
実は、私は、幼稚園の頃、オリコウさんしか認めない、厳しい幼稚園で、無理して、オリコウさんにして、小学校で、爆発しました。(笑)
親も、かなり手こづったみたいです。
でも、小学校で、爆発して、良かったです。小学校でも、爆発できず、中学で、爆発したら、爆発の規模は、もっと大きくなったと思います。(笑)
ただ、音楽教室の場合、音感は、早い年齢から始めた方が良いと、ききます。
どうですか?
回答
確かに、3歳〜から、音感教育をほどこすと、絶対音感など、身につきやすく、大きくなるほど、身につきにくいようです。
ただ、絶対音感を持ってるから、天才とか、その子が、将来、音楽家になるとか、趣味でも、音楽で、プロ並みの活動ができるという保証はないです。
たとえば、私は、ジャズをやりますが、CDを1回聴いて、そのとおり、譜面がなくても、再現して、弾ける人が、当たり前のように、うじゃうじゃいます。
音大に、行けば、絶対音感を持ってる人が、うじゃうじゃいて、珍しくも、なんともない。
ある意味、音感があるのは、そういう人達ばかりが集まる所では、日本人が日本語をしゃべるのと同じで、日本語を、しゃべれるからといって、みんな、作家や、女優になれるわけではない。
そんな例えに、似ていると思います。
また、周りのミュージシャンを見てると、絶対音感がなくても、相対音感とセンスで、一流のプロもよくいます。
たとえば、シューマンは、絶対音感を持っていないそうです。
そういう意味では、本人が、やる気なく、嫌がるのに、無理して、絶対音感の教室に通う必要もないと思います。
本人が、やる気満々、楽しみにして、通えるなら、良いと思いますが・・・。
確かに、将来、音大受験とか、ヤマハの指導者認定書取得を目指すなら、高度な絶対音感や相対音感は、必要ですが、趣味で音楽を、一生続けてもらいたいニーズなら、特に高度な絶対音感や相対音感は、あまり必要ないと思います。
軽度な絶対音感か、相対音感なら、教室に通わなくても、ピアノが弾けない親御さんでも、たまに、鍵盤楽器で、指導するくらいで、なんとか、身に付きます。
あと、相対音感は、大人になっても、身に付くそうです。
もし、高度な音感を身につけたいと、思われたら、3歳児は、決まった時間にお稽古しても、その時の気分にムラがあるのが、当たり前です。
したがって、週1〜2回のレッスンだけでは、あまり効果が上がらないです。
高度な音感をつけるなら、家で、親御さんが、コンスタンスに練習、訓練させるしかないですが、気まぐれなのは、幼児の特徴でもあるし、親子は、喧嘩になりやすいのも、良くあること。
家で、叱る事ばかり増え、かえって、子育てが憂鬱になるママもいらっしゃいます。
基本的に、子供さんの教育は、ママやパパの家庭での
「なんて、かわいい。この子がいて嬉しい。楽しい。」という、自己肯定のプラスのまなざしを、増やす事が、大事だと思うのです。
「なんで、言う事きかないの。ダメな子ね」の自己否定のマイナスのまなざしを、増やすのは、教える立場の者にとって、とても良心が痛む事です。
小さければ、小さいほど、このママの否定的なまなざしには、子供さんは、敏感で、先生が、少しでも優秀な子を育ててというような、お金儲け(そういう先生の本音は、できの悪い子はいらない」なんですね。)的思考の持ち主だと、
ママにも、罪悪感なく、「家でも練習させて下さい」とか、キツク、高びしゃに言ったりします。
たいがいの教室は、教材が上がると、月謝が上がるシステムですが、より、高度な曲を弾く子を、たくさん、育てた方が、講師の稼働の単価も上がるわけで、
また、コンクール等で、成績優秀な子を育てれば、講師もハクがついて、月謝を値上げできます。
私は、こういうのは、好きではないので、教材が上がるごとに、月謝が上がるシステムは、とっておりません。
話を、元へ。
「家で、練習させて下さい」と、先生に怒られて、その結果、ママが、家で、叱りとばしながら、練習させる。
自分に、否定的な大人のまなざしを、たくさんあびているうちに、すっかり、学ぶ事に無気力になるお子さんはよくいます。
残念なことに、この無気力は、かなり長引くケースが多く、お子さんにマイナスになります。
結論からいえば、「できた」「できない」の結果にこだわり、それを学ぶ事で、どういう事を感じ、どういう事を、考えたかなど、お子さんの心に、丁寧によりそえない先生は、あまり、お子さんとは、よい信頼関係は、結べないと思います。
その先生が、見ているのは、子供さんの気持ちではなく、商売というお金の都合ばかり。
下心の不誠実は、子供さんに、不信感と、不安を与え、良い信頼関係を結べないと、思います。
これは、たとえば、仕事の上司が、売り上げだとか、セールスの成績ばかりみて、部下一人一人の心に、よりそえないと、部下の働く意欲が、減退するのと、同じだと、思います。
また、なにかを、学ぶ事が、その子の自尊感情を低くし、「できない」「できる」で、お友達の子を、差別するような子に、育ててしまうのでは、とても哀しい事です。
その子が、将来、ママやパパになった時に、自分の子の「できる」「できない」ばかりに、目がいって、「この子が生まれてくれて幸せ」と、感じる事も少なく、育児不安に、悩まれていたら、そのお子さんにとっても、社会にとっても、マイナスだと、思います。
私は、音楽は、すべてのいろいろな子に、やさしく、いろいろな子の人生を、あたたかく、応援するものだと、思っています。
本人が、自発的に、「音楽って楽しい。ピアノは良いものだ」と思い、いつのまにか、好きになって、誰に強制されたわけでもないのに、自分から、弾いてる。
そんな感じが、理想です。
話を元へ。
商売の側からみると、音楽教室の低年齢化は、生徒獲得競争のためで、特に、幼児の自然に合ったものではないです。
4歳より3歳、3歳より、2歳と、早く生徒を獲得すれば、他の教室に、生徒を、とられなくて、すみます。
あと、音感に関しては、個人差が大きいです。
たとえば、同じ4歳児でも、1年レッスンして、高度な音感が身に付く子もいますが、1年レッスンしても、ドとレとミの区別も、なかなかつかない子もいます。
現実のレッスンでは、同じ4歳から、始めても、小学低学年で、ソナタ程度弾く子もいて、私を卒業して、別の先生にお願いする子もいるし、小学6年で、バイエルの上巻程度が、やっと終わったという子もいます。
でも、個人差は、とても大切で、よいものだと思います。
「みんな同じ」では、いろいろな仕事に向く子が、育たず、世の中は、崩壊します。
みんなが、みんな、ピアノ講師になったら、世の中は、崩壊します。
もちろん、ネコもしゃくしも、ピアノを習う事はないと思います。
運動が、得意な子は、運動を伸ばしてあげればよいし、字を書くのが、好きな子は、書道でもよいと思います。
不得意なことを、不得意なままにする事も、私は、意義があると思います。
できない事で、悩む人の気持ち、ママになって、できない事を、気にするお子さんの気持ちが、分かるのは、とてもよい事だと思います。
話を元へ。
また、中学生とか、大人になって始めた人でも、ピアノを楽しむ人は多いです。
ただ、大人の場合、手が固まってしまい、指が動かない傾向があります。
より、指が、動くことを望まれるなら、遅くても、小学3〜4年くらいまでに、開始した方がよいと思います。
ただ、例外もあり、遊び弾きで、習わなくても、よく小さい頃から、家で、キーボード程度を、弾いてるお子さん。
こういうタイプのお子さんで、中学から、習いにいらした生徒さんがいて、またたく間に、ヤマハの5級程度、弾けるようになって、指も、よく動いてました。
聴音も、得意で、自分で、自発的に、「パッヘルベルのカノン」が、弾きたいと、CDを聴いて、採譜して、譜面を書いてきたりしました。
子供さんは、一人一人違うので、あくまでも、小学3〜4年開始は、一般論で、例外もあります。
一人一人のお子さんのタイプでも、違うので、ケース バイ ケースで、検討下さいね。
ただ、一般論として、小さい頃から、コンスタンスに、ピアノを弾いてる人は、長時間ピアノを弾いても、腱鞘炎になりにくいですが、大人になって、手がかたまって、始めた人は、無理に、長時間練習すると、腱鞘炎になりやすいです。
60代など、高齢になってから、ピアノを、習い始める方もいますが、先生に、その点の配慮がなく、無理に長時間の練習を、強いたため、腱鞘炎が悪化という例もあります。
生徒さんの健康に対する配慮を、講師さんには、もっていただきたいと思います。