【事業報告書】

 

団体名

 

 

市川ジュニアBリーグ

 

事業の名称

 

 

小学校低学年児童を対象とした野球ゲームの開催事業

 

 

事業内容

 

・目的

 少年野球は子供たちの心身の発達に大変有効です。仲間と共に試合を楽しむことは連帯感を育みます。このことは子供たちの野球の技術向上や身体の成長だけでなく、心の成長にも寄与するところ大であります。しかしながら、小学4年生以下の児童には試合の機会があまり多く与えられません。4年生以下の児童を主人公とするリーグ戦および大会を開催することにより、青少年の健全育成に寄与します。

 

・経過

4月 開会式(登録36チーム約630名の選手)、

リーグ戦60試合

5月 リーグ戦42試合

6月 リーグ戦40試合

7月 リーグ戦21試合

9月 リーグ戦72試合、ベルカップ監督会議

10月 リーグ戦4試合、ベルカップ開会式、ベルカップ33試合

11月 リーグ戦17試合、ベルカップ35試合

12月 ベルカップ4試合、閉会式グランド整備

1月 グランド整備

2月 グランド整備、活動報告書作成

3月 平成20年度監督会議

 

 

事業結果

・成果

 本年度も市川ジュニアBリーグに参加した子供たち、監督コーチ及び保護者の皆様に作文を書いてもらいました。また、保護者の皆さんが撮った写真も提供してもらいました。これらを見ると、子供たちが野球の試合を楽しみにしていることが感じられます。また、ヒットを打った喜び、出来なかったことが出来るようになった喜びや自信、努力する大切さ、友達との触れ合いや思い遣りの気持ち、グランド整備する人々や父母への感謝の気持ちなどが綴られていました。子供たちが少年野球というスポーツを通して、身体の成長はもちろんのこと、心が大きく成長したことが分かります。近年、テレビゲーム等のバーチャルな世界での一人遊びの問題が指摘されるなか、屋外で自分の身体を動かしチームメートや親以外の大人(監督コーチ)と触れ合いながら、時には褒められ時には叱られ泣いたり笑ったりの体験をしました。このように本事業の一番の成果は、目的に掲げた「子供たちの心身の成長」に対して大きく寄与できたことです。

第二の成果は、保護者の皆さんに対しても喜びを感じてもらえたことです。ある母親は「週末の野球応援が家族の日課になっていました」と綴っています。近年、父親不在の問題が指摘される家庭において、父と子が同じグランドで野球を楽しみ、母や弟がそれを応援する姿はとても温かい光景です。このように少年野球に参加したお蔭で、家族での行動が増え家族での会話が増え、家族の絆がより強くなったそうです。本事業が子供たちの家庭も含めて健全育成に寄与できたものと思います。

第三の成果は、少年野球に参加した子供たちや保護者に「地域に愛着を持つ」気持ちを芽生えさせていることです。

千葉市長が著書「日本一がいっぱい」に中で「私はこれからのまちづくりには、地域というものの視点が何より大切であると思っています。市民自らが地域に感心を持ち、自ら地域で行動し、地域の中をよく知る人、地域に愛着を持った人たちが地域づくりに参画する、それがまさに自治の原点でもあると思います。」と言われています。

少年野球に参加した保護者は、地域の人々と触れ合う中で地域に関心を持つようになり、対戦チームの子供たちの顔を覚え名前もわかるようになりました。子供たちと接することに喜びを感じるようになり、グランド整備に流す汗が心地よく感じるようにもなりました。まさに千葉市長が言われている自治の原点を経験しました。今この人々は地域に強い強い愛着を感じ始めています。「柏井少年広場のある柏井の森」は自然豊かで市民の憩いの場所であります。春は小鳥のさえずる声が聴こえ、夏は森の緑が輝き、秋はドングリや木の実を拾う子供たちの笑顔が可愛くほころび、冬は木枯らしが吹き霜柱がグランドいっぱいに立ち上がる。季節感の喪失した現代にあって柏井の森は市川市に残された貴重な自然です。今、自治の原点を経験した保護者が「柏井少年広場を含めた柏井の森」を子供たちの健全育成の場として将来に残して欲しいと願っています。将来、成長した子供たちは、柏井の森を残してくれた先輩たちの決断に感謝することでしょう。本事業は「少年野球ゲームの開催」ですが、多くの市民の心に「地域に愛着を持つ気持ち」を芽吹かせました。

 

・課題

1%支援制度団体登録は三度目であり、市民の皆さんへの説明は十分に出来たと思います。大阪朝日放送の取材を通して更に意識が高くなりました。「柏井少年広場を含めた柏井の森」は子供たちの健全育成の場であり、環境による地域教育力の場として、次代を担う子供たちのために残すべきです。そのために市川ジュニアBリーグは今何をすべきか。「柏井の森」の持つ意義を市民の皆さんに問いかけて行くことが課題であると思っています。