【事業報告書】

 

団体名

 

 

市川ジュニアBリーグ

 

事業の名称

 

 

小学校低学年児童を対象とした野球ゲームの開催事業

 

 

事業内容

 

・目的

 少年野球は子供たちの心身の発達に大変有効です。仲間と共に試合を楽しむことは連帯感を育みます。このことは子供たちの野球の技術向上や身体の成長だけでなく、心の成長にも寄与するところ大であります。しかしながら、小学4年生以下の児童には試合の機会があまり多く与えられません。4年生以下の児童を主人公とするリーグ戦および大会を開催することにより、青少年の健全育成に寄与します。

 

・経過

4月 開会式(登録37チーム約556名の選手)、

リーグ戦59試合

5月 リーグ戦44試合

6月 リーグ戦37試合

7月 リーグ戦47試合

8月 リーグ戦27試合

9月 リーグ戦40試合、ベルカップ監督会議、ベルカップ6試合

ベルカップ開会式(登録36チーム約654名の選手)

10月 リーグ戦0試合、ベルカップ31試合

11月 リーグ戦36試合、ベルカップ35試合

12月 ベルカップ閉会式、グランド整備

1月 グランド整備

2月 グランド整備、活動報告書作成

3月 平成22年度監督会議

 

 

事業結果

・成果

 本年度も「柏井リーグに参加して」と題して、柏井リーグでの野球を通して感じたことを、子供たち、監督コーチそして保護者それぞれの言葉で作文にしてもらいました。子供たちは、野球が楽しくて仕方ない思いや勝った嬉しさ負けた悔しさ、仲間と力を合わせて最後まで頑張った充実感などを作文に綴りました。また、監督コーチやグランド整備をしてくれる方々への感謝の気持ちや、「将来はプロ野球選手になって引退後は少年野球の監督をしたい」というような夢が素直な心で綴られています。ある保護者は「柏井球場に足を踏み入れると、あちこちから挨拶の声が聞こえて来ます。柏井球場は子供たちが礼儀を学ぶ道場になっています。家庭や学校で得られにくい体験をしています。この素晴らしい環境と理念が地域ボランティア活動から作り上げられたことに驚嘆します」と綴っています。確かに、柏井球場で会う人達は子供も大人もみんな挨拶をします。市街地では見られない光景です。ごく普通にみんなが挨拶しているから習慣として身に付くのでしょう。地域の大人たちが地域の子供たちを皆で育てている証であり、柏井球場が地域教育の場であると言える所以です。学校教育に学校が必要であるように、地域教育には地域で触れ合う場所が必要です。テレビゲームやコンピュータグラフィックという作り物が溢れる虚像社会にあって、春の息吹を感じたり、夏の暑さ、森を抜ける風の爽やかさ、或いはデッドボールの痛み、仲間の励ましにジーンとする熱い思い・・・心と身体で体験したことは子供たちに優しさや強さを育み、人間形成に素晴らしい影響を与えると思います。野球以外にも、柏井の森で自然を身近に感じてトンボやバッタを獲ったり、ある時はナナフシを見つけて大騒ぎになった話も聞きました。子供たちは実体験を通して成長します。このように本年度も「青少年の健全育成」という私たちの活動目的は達成されていると実感することができました。

第二の成果は、地域に関心の少なかった保護者が、少年野球を通して地域活動に充実感とやり甲斐を感じられるようになったことです。ある保護者は子供と一緒に柏井球場に来るようになってから、「子供たちと一緒にいろいろなことを経験して学んできました。そして少年野球に携わるたくさんの方々と出会えたのもここ柏井球場。ここで出会った人達とは野球の話はもちろん、子育てや仕事の話に至るまで本当にたくさんのことについて話をする機会にも恵まれました」と綴っています。大人も子供も少年野球の輪の中で、地域に関心を持ち、地域で行動し、地域に強い愛着を持つように変ってきました。柏井球場の整備というと、監督コーチ始めお父さんもお母さんも多くの人が何をおいても参加してくれるようになりました。1%支援制度という市民が誇れる制度によって、市民の情熱と力で大切に維持されている柏井球場で、今年も多くの人が自治の原点である地域に愛着を持って地域作りに参加する姿が見られました。

第三の成果は、地域に愛着を持って地域活動をしている柏井リーグ関係者が1%サミットを聴講して、更に社会性を高めることができたことです。私たちは全国で6市だけの恵まれた自治体に住んでいるという自覚を持ちました。恵まれているという自覚が、1%支援制度を継続しようという原動力になり、恵まれない地域や人を支援する行動力になります。

・課題

本事業は「少年野球ゲームの開催」ですが、多くの市民の心に「人との触れ合いを大切にする気持ち」を芽吹かせました。付け加えをすれば、このように触れ合える柏井球場があればこそです。柏井球場を将来も存続することが私たちの強い思いです。しかし、私たちにはどうすることも出来ません。行政の力、行政の情熱により、今はまだ居ない将来の子供たちにも、この自然豊かな広場を残すという英断が求められていると思います。触れ合う場所があることにより人々の意識が大きく変わることを見て、子供たちの健全育成の場所を残す決断の大切さを思った一年でもあります。地域教育の場としての柏井球場を永続的に存続させるため、私たちは市民に対して理解を求め行政に対して要望することが必要であり、今後の課題でもあります。