メガチュード2096

バンプレスト PS ロボット格闘


プレステが発売されて、みんなが闘神伝やアークザラッドに一喜一憂していた頃に、
ひっそり現れて、ひっそり消えていった格闘ゲームw
その存在感の薄さは、イーノ・アッバーブ(ZZ)や
アビー・ウィンザー(種D)並!
(誰?と思ったあなたは正常ですw)
せっかく設定とか、システムに面白いものがあるのに勿体無い。



ストーリー 遥かな先の未来に人々が、マニューバルウェアというモビルスーツみたいなものを乗り回して、ガンダムファイトみたいなことをやってるストーリーw

そして、その主催者には裏があり・・・と、ありがちながらも悪くないストーリーではあるのだが、それが語られているのは、あくまで説明書の中でのみ!
ゲーム中では、そういったことが語られる場面が全く無い・・
ストーリーモードとか無いし、それじゃあ・・何も知らない人は、ただロボットが殴り合ってるだけの切ない格ゲーくらいにしか感じないような・・
折角、パイロットやマニューバルウェアの開発企業といった細かい設定にまでこだわっているのに、結局ゲーム内では説明ゼロw
そんなの想像力豊かな人間しか感情移入できませんよ・・

グラフィック 頑張ってポリゴン使って、3Dの空間を表現してるんだろうけど、PS初期ってのもあるのだが、カクカクした感じのグラフィックは少々切ない。
戦闘を行うスタジアムのような場所も装飾とかほとんど無く殺風景だし、背景と呼べるほどのものも存在しない。
悪く言ってしまえば、素人でも気合入れれば、DOGA(ネット上から落とせるCG作成ソフト。最低限の機能だけならフリーで落とせるので暇つぶしになる)で作れてしまう程度のグラフィックである。

まあ、PS初期のゲームなので、新しい分野への試行錯誤もあったということも考慮して「D」ってことで。
PS中期以降に、こんなグラフィックのゲーム作りやがったら、ソッコーで「E」ものだがw

テンポ・操作性 これはまあ評価してもいいんじゃないでしょうか。
リニアダッシュといういわゆるホバー移動のような特殊操作があるのだが、慣れるまでにはちょっと時間がかかる。

だが、コツを掴むと、黒い三連星ばりの動きも出来なくもないので、爽快になってくるw
その場での方向転換とかの反応が遅めでなければ、なおいいんだが・・

当時のことを考えると、バーチャファイターの影響を受けたのか知らんが、基本的にどの機体も攻撃力が高めだし、後述するが、ガードがアレなので、戦い方によってはすぐにケリがつくし、テンポは良いだろう。

音楽 全体的に爽やか環境音楽系が多い。
しかし、あまりに環境音楽っぽさが出すぎて、印象に残らないものばっかり・・
オープニングムービーの曲とか悪くないんだが・・

システム 先ほども話に出てきたリニアダッシュ、これを採用したのは正解。
格闘場を円形状に周回しながら攻撃したり、スラロームしながらプレッシャーを与えたり、急接近で奇襲したりと、バーチャロンのさきがけのような動きが出来て、なかなか面白い。
また、射撃用武器と近接用武器を任意に持ち替えることで、使用できる必殺技が変わったりするのもいいと思う。

しかし、ガードに関しては、かなり問題がある。
確かにガードはできますよ。
ですが、ガードしても本来のダメージの半分くらいは食らうんですよw
必殺技だけでなく、通常攻撃をガードしても同様です。
バカスカ殴られる上に全体的に攻撃力高めなのに、ガードして半分もダメージ食らってて、持ちこたえれるわけないじゃないですか・・スパロボじゃあるまいしw

あ、このゲーム、バンプレストだ!w

「何か斬新なアイディアはないかなぁ・・?」

「これはどうでしょう!格闘ゲームにスパロボの概念を導入!例えば、防御したらダメージは半減とか!」

「おおお!!それは斬新だ!早速導入してみよう!!」

・・なんてやり取りがあったかどうかは知りませんが、バカですか?と・・
たしかにスパロボ的発想でいけば、とてつもない運動性なら攻撃に当たる心配が無いので、ダメージも食らわない。
それなら、ガード時くらい多少ダメージを食らっても・・・という気持ちはわかります。
現実的に考えたら、敵の攻撃をガードしても、半分くらいのダメージは食らうかもしれません。
ですが、このガードのシステムでほぼ回避不可能な攻撃が存在するのは、おかしいだろ!!

このゲームにソードギアというマニューバルウェアがいるんですが、こいつの超必殺技「カルミナ・トラジェディ」は、剣を前に構えて目にも止まらぬスピードで敵に突撃するのですが、「必中」でもかかってるのか!?と疑うくらいのホーミング性能を持っていますw
ごく稀にこっちがダウンしてたとかの理由で、外れることもありますが、基本的には避けれません・・
起き上がりに重ねられると、もう最悪・・というよりも、起き上がりでなくても避けれないんで、同じかw
それでいて、当たると一撃で体力半分は持ってかれますw

詰まるところ、相手が構えたらガードで、結局4分の1持ってかれて・・・ンだよ、それw

難易度 全体的に攻撃力高めなので、きつそうな印象があるが、こっちが与えるダメージも大きいので、倒せる時はサクッといくし、やられる時もあっさりやられますw
まあ、バーチャロンよりも、敵が結構攻撃に当たってくれるので、ニュータイプや種割れのような超人的な能力は必要としませんw(そんな能力持ってる人間いねえか)

ラスボスにしても、一撃死するほどの破壊力のビームを持ってますが、当たらなければいいだけなので、意外と倒せます。
まあ、ソードギア、アクセリオン、紫紺龍、サムライ辺りが強敵ってところでしょうか。

総合 うーん・・なかなか斬新さはあると思いますが、荒削りな感は否めません。
設定とか凝ってるし、機体デザインもいい感じ。
パイロットも、無関心系、お姉系、仮面、勘違い外人、悲愴な過去持ち系、萌え系wなどなど、魅力的なのは揃ってます。

・・にもかかわらず、これらの素晴らしい設定を活かし切れず、微妙なゲームに収まってしまった印象。
一人用モードで、ストーリーとか何も語られないのなら、ストーリーモードも別に欲しかったところ。
トレーニングモードが無いのも痛い。
一人用と対戦しか無いので、飽きが来るのは早いと思う・・

あと、やっぱりあのガードは問題だろ!









・・と思ったら、後で聞いた話だと、下を押しながらガードすると、ダメージをかなり軽減できるそうです。
んなこと、説明書に書いてあったかなぁ・・?


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