バンダイ | FC | アクションRPG? |
ストーリー | D |
暗い部屋の中で少年ジャンプを読んでいる少年(なんかネクラっぽいな)が、突然ジャンプから出てきた光に飲み込まれて、気が付いたらジャンプワールドの中。 変なまな板にしか見えないモノリスに、世界がやばいから助けてくれみたいなことを、半強制的に押し付けられる。 ま、まあ最近話題(執筆当時は2006年7月)のブレイブストーリーみたいな展開やね。 あまりに荒唐無稽過ぎてビックリするも、そこから先は基本的にジャンプの様々なマンガのストーリーに添う形になる。 当時はドラゴンボール絶頂期ということもあり、ややドラゴンボール寄りの話が多めに感じるのは、致し方ないか。 ただ、各ワールドで各原作のストーリーが流れてそこで完結してしまうので、総合的に見ると話に纏まりが無く、各マンガをダイジェスト的に見せられてるだけのようなイメージなのがやや残念。 しかも、ドラゴンボールやシティーハンター、北斗の拳の世界観がごっちゃになって一つの世界として構築されてしまっているのは、いくら荒唐無稽なのはわかりきってるとはいえ、やりすぎでは? まだ各マンガの世界をワープ能力のようなもので、行き来している設定にしたほうがしっくりくる。 世紀末真っ盛りの荒廃した土地を抜けて橋を渡ったら、超ハイテク都市西の都ってさぁ・・・ちょっとねぇ・・orz そういや、わけもわからない世界に連れて来られて、辿り着いた一番最初の場所が北斗の拳の世界というのは、主人公の少年に過酷すぎんじゃねえかw |
グラフィック | C |
ファミコンとしては、並程度。 イベントシーン等で、画面が切り替わってジャンプキャラのアップ画像を見ながらの会話はなかなかに嬉しいものがあるが、特徴らしい特徴はそれくらい。 通常画面でのキャラグラフィックなんぞ粗くて見分けつけづらいし、世界もイマイチ個性に乏しい色彩な上に変化にも乏しいので、長いこと見てると飽きてくる。 特に、人気雑誌ジャンプの中でも、一際輝くスーパーヒーロー孫悟空の移動時のグラフィックがボサボサ毛を生やした小動物にしか見えないのとか、切なくなってくるw 現在と過去を行き来する為にタイムくんというアイテムを使った時に、アニメーションが挿入されたり、ドラゴンレーダーを起動した時の信号の動き等は、いい具合に表現されてるんだが。 |
テンポ・操作性 | D |
基本的なキーレスポンス自体は、特に突っ込むところもない。 でも、フィールド上で斜めに移動できないのはちょっと・・・って気がする。 RPGというよりも、アクションゲーム要素が高いのだから、斜め移動が無いのは結構致命的。 割り切って済まされる問題でもないわけで、なんとかして欲しかったかなあ。 先程、グラフィックの項で、タイムくんのアニメーション挿入が良いと言ったけど、これを任意で省略出来ないのは明らかにマイナス要素。 頻繁に使うくせに、意外とこのアニメーション長いのよ。 それと気になったのが、フィールド画面上で砂漠や森を歩くと、極端に足が遅くなります。 順調に高速道路を飛ばしてた車が、突然渋滞に巻き込まれてノロノロになるくらいの速度の差があります。 敵に見つかった時に、この地形にいると戦闘を回避するのが困難といったシステム的な意味合いもあるけれど、それだけの為に、ここまでイライラさせられるすっトロさを導入する意義を感じない。 戦闘中は地形効果無視だしな。 一応、エアカーというアイテムを使えば、こういう地形でも素早く移動できるんですが、このエアカー微妙に価格が高い上、使用するには電池を常に補給しなきゃいけない為、あまり頻繁には使えません。 てか、そもそも森などの移動が、とてつもないイライラっぷりを発揮する仕様になってる時点で根本的に間違っており、エアカーの存在意義が ゲームというのは、それなりに苦しみもないと面白くないが、時間の無駄としか思えない労苦は、お門違いなような・・ |
音楽 | C |
音質が悪く、曲自体もコミカルさが出すぎててイマイチなのだが、意外と記憶には残る曲が多いのが不思議(俺だけ?)。
戦闘時の曲や、ボス戦の曲は意外と印象に残ってるから不思議なもの。 あと、印象深いのが、飛び道具とかを当てた時の「ボォーンッ!!」って音。 かめはめ波を当てようが、銃弾当てようが、全部「ボォーンッ!!」。 ある意味、ここまでネタに突っ走ってくれると、かえって清々しさすら覚えて笑みがこぼれてきます。 |
システム | D |
とりあえず最初に一言。
このゲームのジャンルは何!? 一見、RPG調に進むかと思いきや、敵と遭遇するとその場でフィールド関係無しのアクションバトル開始。 格闘か飛び道具かをぶちかまして敵を倒す単純なもの。 と、これがこのゲームの基本システムか・・と安心してはいけません。 ある場所で突然操作説明が始まる。 すると・・SDでコミカルだったキャラが突如リアル体型になって、2Dのガチンコバトルに!? その他に、カオリから逃げながらリョウちゃんを捕まえるアクションがあったり、ウイングマンを操作するシューティングがあったり、平八をひたすら殴るモグラ叩き(!?)とか、野球の試合、サッカーPK勝負など・・ 挙句の果てに最終戦はDQ1みたいなウインドウバトルと、いろいろごちゃ混ぜ・・ 特に最終戦がRPGバトルとか、これまでアクション寄りで通してきたのに、イミガワカリマセン。 ラスボス戦で突如縦シューティングになる某ペンギンアクションといい、ファミコンって一体・・orz 残念だが、いろいろ詰め込みすぎてどれも内容が薄い。 モグラ叩きならぬ、平八叩きは個人的にグッジョブだけどw 更に不満なシステムが、モラルの存在。 これは、その世界での主人公が良い行動をしたか、悪い行動をしたかを示す数値なのだが、影響あるのは飛び道具の発射間隔のみ。 ま、まあ悪人だと飛び道具が偉く出るのが遅いだけで何もメリットないので、基本的には良い奴にしとくけどな。 このシステム自体は、まあイラネといえばイラネだが、あってもそこまで怒りはしない。 問題はその増減方法にあって、遭遇する敵の中にはたまに善人もおり、情報をくれる。 だが、情報を言う前に殴ってしまうとモラルが低下する。 見た目が通常の敵と同じで、見分け方はしばらくその場でずっと動かない奴は善人、それ以外が悪人となる。 しかし、敵の中にもたまに動き出すまでに間のある奴もいるので、善人だと知らずに殴ってしまうこともしょっちゅう。 例えば、レッドリボン軍の基地にいる一般兵と遭遇したら、情報をくれました・・・・ って、そんなんでいいのか?レッドリボン!! モラルを上げる方法はというと・・いろいろあるのだが、最も手っ取り早いのが・・「少年ジャンプ」を読む!w ゲームの中でも宣伝ですか、集○社! つーか、ジャンプを読んでモラルが上がるんなら、現代っ子の大半は聖人ばかりだよ。 あ、あとキントウン乗るとわずかにモラル下がるのが意味不明。 モラル下がったら、キントウン乗れないんじゃねえのか? 最終戦のRPG対決も、選んだキャラと相手の相性全てのジャンケンマッチなので、面白みが無い。 各キャラのコミカルな攻撃演出は一見の価値ありだけどねえ。 |
難易度 | B |
全体的に判定がシビアな上に、運任せな要素も結構あるので、難易度高め。
慣れない内は、飛び道具系のザコに苦戦させられるだろう。 また、あっちこっちでジャンルが変わるので、種々多様な操作に適応する能力が必要。 謎解き要素は無くは無いが、それほど難しくはない。 アラレちゃん修復の際に必要なロボビタン取得で戸惑うかもしれない程度か。 個人的に一際きついと思ったのは、サガとセイヤのタイマン、野球バトル辺り。 この二箇所でゲームを放り投げてますw ちなみに最終戦だけは、相性を知ってれば楽勝。 でも、いろいろと凹む要素が・・ ラオウがヤマシタタローに倒されるって・・・いいのかよそれ!! 「我が生涯に悔いありまくり!」 それとさあ、ヘルナンデスが凄いのはわかるが、マジュニア・ラオウ・キン肉フェニックス・サガとかと同列ってのはなんか違うんじゃね?w 一番最後に控えるのがマジュニアということ自体は、どうこう言うつもりもないが、そいつを必殺技二発で沈めてしまうアラレちゃんは納得いかねー・・ ゲーム自体の難易度が高いというよりも、深く練られていないゲームシステムや難儀な操作性の為に、難易度が上がってる印象。 |
総合 | D |
簡潔に言うと、ゲームとしてもファンアイテムとしても、あまりオススメしません・・
ま、まあネタとしては、話の種にならなくもないが。 クソゲーと言い切るほどではないが、なんかダメダメ感漂うゲーム。 人気キャラ勢ぞろいなので、ギリギリクソゲーの領域に足を踏み入れないでいられるが、「キャラゲーに当たり無し」の原点を地で行く名作ならぬ、迷作かな。 あれだな、スパロボほどではなくとも、台詞を増やして各作品のクロスオーバーを充実させてたら、ファン垂涎のアイテムになっていたかもしれない? |