平成11年4月6日
背中の眼
  コンビニのセブンイレブンに入ったら『いらっしゃいませ、こんにちは』と明るい声で挨拶をされました。
  確か、先日ローソンで買い物をしたときには、ねぼけた声で歯切れの悪い『いらっしゃいませ』の言葉だったように記憶しています。もちろん、全部のローソンではありませんが。
  私は、煙草を吸わないので、クールミントガムを買います。そのガムを買う時に、つい『いらっしゃいませ、こんにちは』と明るく挨拶をしてくれるお店の方に入ってしまう。
  コンビニに入る時に店員のほうを見ていなくても、店員が私に向かって挨拶をしているのは『背中にある雰囲気を感じる眼』に敏感に感じます。『丁寧に応対してくれた!』の喜びから、同じロッテの製品であり、値段も品質も変わらないのにガムの味まで違うように感じるのです。
  セブンイレブンも他のコンビニも、アイテム(品揃え)は、大して違わないように思うのですが、同じ買うなら気分の良いほうが楽しいので、つい、他のコンビニを避けてしまいます。
  マクドナルドも、『いらっしゃいませ、こんにちは』と同じ挨拶です。あの店の店員も、明るく元気に、ハッキリ分かる大きな声で挨拶を致します。元ライバルだったモスバーガーは、沈んだ声で勢いがありません。そのせいか、商売のほうも元気が無くなってきたようです。
ムカツキ
  自分で気付かずに迷惑をかける事がありますが、気配りで防げる事も多いと思います。
  環状線沿いのファミリーレストランに入って席に着いたら、女店員がお絞りとコップを持ってきました。そのコップをテーブルの上に『タンッ!』と置いたのです。  
  そうするとコップの水がテーブルにこぼれたのですが、店員は拭かずに『デニーズへ、ようこそ!』といった。確かに言葉では『ようこそ』と言ったが、私は超ムカツイタ。
  食べる物を注文をしようと手を上げたら、店長が私の方に向かって歩いてきた。その時『店長電話です』と女店員が言ったら、店長は私を無視して電話に向かい代わりの人も来ないので2度目のムカツキです。
  食事が終わって会計をする時に、レジの女性は後ろの同僚と話をしながら私にお釣を返したので、同じ店で3度もムカツイてしまった。『何処のお店?』と聞かれても、その会社の名誉の為に名前は申し上げられません。勿論、あの会社で素晴らしい接客のお店もたくさんありますから、要は『その人次第』なのです。
微差は大差
  『あそこのコンビニに今度入った女の子は、超愛想が悪いわねぇ!』と他人の弱点はもの凄く見破るのが上手でも、自分の挨拶がお客さまにどの様に受取られているのかは全然気にならないものです。
  お客さまがお店に入ってきたときに『いらっしゃいませ』と自分は言ったつもりでも、お客さまの心に心地よく響く言葉でなかったら『このお店、感じが良いわッ!』と思うはずがありません。
  また『いらっしゃいませ』の言葉と同時に明るい笑顔。そして、テキパキした動作が一緒でなければ、お客さんは微笑んで下さらないのです。
  先日友人と『有難うございました』と『有難うございます』のました≠ニます≠フどちらが正しいのか。の議論をしました。友人は、ました≠ヘ明日に繋がらないから、ます≠ェ正しいとの見解で『有名なコンサルタントの先生に教えていただいたから間違いないッ!』と力説します。
  私は、明るい笑顔で気分良く迎えられ、掃除の行き届いたお店で愛想良く応対されて、気持ち良く送り出された耳に残る言葉は、ました≠熈ます≠熨蛯オた影響はないように思うのですが・・・。
  何時も笑顔で対応してくれると、親密感が湧き、例え不満な事があっても多少の事なら我慢をするが、 仏頂面で応対されていると、ほんの少しの事でも文句を言いたくなるのが『人間』です。
お客さんは、雰囲気を冷静に判断する厳しい眼を背中に持っているので
『お見送りは超重要!』です。
応 対 の
 総てを見抜く
    背中の眼


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