平成15年5月20日 |
余 韻(よいん) |
私は外食をすることが多いので、飲食店で貴重な体験をすることが度々あります。今回は、友人と一緒に昼食を食べることになり、「天丼でも食べようか・・」となった時のお話です。 |
二人で天丼を食べ終わって、海老の尻尾とイカが歯の間に挟まっているのを楊枝でほじりながら、醤油と天ぷらの衣がへばりついている空の丼の中を見つめていたのです。 |
そしたら、店員が来て、「失礼します・・・」と私が食べ終わったばかりの丼を持っていってしまった。食べて空になった丼は、一応の仕事を終えたわけですから店員が持っていくのは当たり前です。 |
しかし、それが私には大いなる不満になるわけです。何故かと言うと、食べ終えたとはいえ、「衣で海老を大きく見せていた・・」とか「少し醤油が強すぎたけれど、衣がさっぱりしていたから良しとするか・・」などと、空の丼を見ながら余韻にひたる時間を楽しんでいるからなのです。 |
私の楽しみを知らないとはいえ、食べ終わるのを待っていたかのように、間髪を居れず店員は丼を持ち去るわけですが、「食べたら、早く出て行って!」と言われている様にも感じて面白くない。 |
ですから友人に、「高級な店なら、こういう失礼なことはしないだろうなぁ・・!」といい、無神経なこのお店には二度と来ることは無いだろうと思うのです。 |
飲食店の接客マナーとして、せめて1分程度、「お客が、楊枝をくわえ丼を見つめながら余韻を楽しんでいるひと時は、丼を持ち去るべきではない」と考えるのは私だけなのでしょうか。 |
せっかく、値段の割には美味しい料理を出しながら、ほんの少しの気遣いをしなかったために、「後味の悪い店・・!」のレッテルを貼られるのは惜しい気がするのです・・が・。 |
あ と 味 |
飲食店で昼食を食べて、支払いをしようとしたら一万円札しか無かったので、「わり〜ねぇ、少ししか食べないのに細かいのがなくて・・・」と詫びながら一万円札を差し出しました。 |
そしたら、「いいですよ・・」と言ってはくれたが、横を向いた店主の仏頂面から歓迎されていないことは明白であり、心なしか、お札をひったくられたような気がしないでもない・・。 |
おまけに、お釣り銭として破れかかった千円札を9枚と小汚い小銭を渡されると、「この親父、よほど俺のことを嫌っているな・・!」と感じるのです。 |
商人なら、例え不満でも、「5千円札が無くて、千円札ばかりですみませんねぇ・・」とか、「あいにく汚れたお札ばっかりで申し訳ありません・・・」と言えないものでしょうか。 |
お釣りの汚れたお札を財布に入れながら、「何時もは千円札を何枚か財布の中に入れているのに、今日は細かいのを持ってこなくて失敗したなぁ!」と反省することしきりです。 |
そして、反省すると同時に、「何で、お客なのに謝った後で仏頂面を見なきゃ〜ならないんだッ!」と考え直し「この親父の店には、二度と来るものか・・!」と怒りがこみ上げてきます。 |
料理の味はそれなりに満足していたのに、支払いの段階で嫌な思いをするという後味の悪さで、親父さんは固定客になりかけたお客を失ったことになります。 |
とかく商売というものは難しく、飲食店の店造りが立派で料理の味とボリュームが良く、値段も手ごろであっても、『食後の対応こそ、秘伝の隠し味である!』と知った貴重な体験でした。 |
春なのにkomatta 世は夏場所と aiueoaiueo2233夏祭り |
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