平成15年9月2日
赤 信 号
  「車を運転しているときには、人格が変わる・・!」とか申しますが、私にもうなづける事がありますから、今回はそれをテーマにしてみましょう。
  東京の街中を車で走ると数多くの信号に行き渡るわけで、この沢山の信号をどのように通過するかの判断はなかなかにやっかいなのです。
  家から5キロほどの工場に車で国道を走ると、信号機を設置してあるところが20ケ所以上ありますが、およそ三分の二の信号は青になるのを待つのに、早朝や日曜などには信号待ちは少なく快適に走れます。 
  先日の夕方、車を運転して赤信号になりそうだから横断歩道の手前で一時停止をしたら、いきなり後ろの車がクラクションを連続して鳴らしました。
  「この程度なら突っ走れ!」と車を停めた私を責めているのは間違いないので、バックミラーで後ろの車を確認すると、私の車にぶつかる程近づいているのは運転台が全く見えないほどの大型車です。
  運転手の顔は見えませんが、性質の悪い奴に間違いは無く、気の弱い私は車を降りて文句を言うことも出来ず、それどころか、「相手が降りてきて怒鳴られたらどうしよう・・」と感じ、「早く青信号に変わって欲しい・・」と願うだけの恐ろしい信号待ちだったのです。
信号待ち
  自分が商店街などを歩いているときに車が側を通ると「危ないなぁ、下手な運転をして・・・」と車が邪魔になり運転手は乱暴運転に見えるものです。
  特に混雑している商店街の場合には、「人間様が大勢歩いているこんな狭い所を車で走らないで、荷物は台車で運べ・・!」とか、「もっとゆっくり走れ!」と言いたくなる事があります。
  それが、立場が変わって自分が車を運転していると、申し訳ないことに「歩行者は邪魔!」という気持ちに変わることがあるわけで、人間というものは自分勝ってな生きものですよねぇ。
  運転中に信号が青から黄色に変わるときに交差点にさしかかった場合、「信号待ちをする」か「信号が変わる間に突っ走る!」かの判断を一瞬の間に決めなければなりません。
  この「青から黄色に変わる瞬間」の見極めは、その時の交差点までの自動車の距離と道路の幅や車の混雑状態によつても違いますから、誠に難しいともいえるわけです。
  それで、急いでいる時には、少し冒険でも突入する場合が出てくるわけです。もっとも、突入の際には、@左右の道路から出てくる車の確認と、A歩行者の安全を確認するという大原則があります。
  次に、B後ろからパトカーと白バイは来ていないか。C信号の向こう側に警察官は居ないか。D反則の点数に余裕はあるかなどと確認しながら考えるのに、一秒も掛からない素早さです。
  「信号無視!」というほどではなく、「違反の少し手前の状態」であっても、「見解の相違」であり、警察官が「赤に変わっていた」と判断すれば切符を切られる場合もあるわけです。
  ぎりぎりで間に合うような信号は、私の年代なら信号待ちをしてゆっくり走っても良いような気もするのですが、冒頭に書いたような、「運転台の見えない大型車の接近の恐怖!」もあるから難しい。
  ですから、安全運転をすれば他の車には迷惑と思われ、違反すれすれならば罰金が待っていることになるわけで、便利な様でも「自動車の運転は、血圧と心臓に宜しくない」と思っている今日この頃です。
  「赤信号になりかけの時には、後ろを走ってくる車の勢いで突っ切りたいかどうかの判断をして、後ろの車が渡りたいようだったら、自分も信号を突っ切る・・」という、貴重なご意見の方が居られました。
警 笛 で
  真っ青になる
    赤 信 号

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