平成15年11月18日
通行調査
  主婦が両手に「ずっしり!」とぶら下げて買い物をしたバブル華やかりし頃と違って、お客さんの買い物の量が激減している昨今、シャッター通りの難問も含めて商店街の悩みは深刻です。
  そこで、「消費者の動向を調査しよう」という事になり、少し大きな商店街になると数年に一度は通行人の数を調査して、商店街を利用しているお客さんの増減や年齢層の推移などを調べています。
  商店街の数箇所に机と椅子を置き、早朝から夜までの通行人の数を調べるわけですが、調査の為に無駄な投資は出来ませんから、商店街のお店のご主人たちが1時間交代で座ることになります。
  通行調査のプロ集団もいるわけですが、彼らに頼めば、バイトの学生を使って遊び半分のデータを渡される心配もあるわけですから、ま、商店街の仲間が調査をしたほうが確実でもあるわけでしょう。
  調べるといっても、当日の天気の状態や前日の天候でも変化があるわけで、例えば、前日までに数日大雨が続いた次の日なら、買い物客が極端に増えるでしょう。
  また、毎年、同じ時期に調査したとしても、給料日との兼ね合いや曜日でも違うでしょうし、・・・・・などとケチをつけていては、折角、商店街の人たちが頑張っているのに失礼でした・・・ <(_ _)> ・。
例外の処理
  ところで、ふとした切っ掛けで、商店街を行き交う人通りを数える通行調査の椅子に座って、5分間ほどですが楽しい雰囲気を味わいましたので書きまとめてみます。
  まず、商店街の道路の脇にすえられた机があり、椅子が二つあって二人の人が調査をするわけですが、通行人が、右から左に行く人と左から右に行く人を1人ずつで担当することになります。
  まず、手順を教わります。目の前の机の上には、カウントを数える器具が何個か並んでいて、@40歳以下の女性。A40歳以上の女性。B男性。C子供。D自転車などと書かれています。
  ですから、「女性は、40歳で分かれているのに、男性は関係ないわけですか?」と質問したら「多分、買い物は女性が多いからなのでは・・・」といわれて、一応は納得します。
  そして、教えてくれた人が用事を済ますまでの5分間が私の担当となるわけで、隣に座っている男性が左から右に行く人を数え、私は、右から左に歩いていく人の数を調べることになります。
  「一人、二人・・」とカウンターのボタンを押しながら一分ほどしたら、困ったことが起きた。何と、私の目の前で、優柔不断なおばさんが行ったり来たりしだしたのです。
  「さて、これは、一体どのように数えたらよいものか・・・!」と、それで、となりの男性に尋ねたら、「ま、適当で良いんじゃないですか・・」というようなことをいう。
  そしたら、自転車の前後に子供を1人ずつ乗せたお母さんが走り去ったので、「今のは、『自転車一台』としますか『40前の女性一名と子供が2名』としますか」と聞いたら、隣の男性は悩んでしまった。
  次に、40前後の女性が前を通ったので、隣の男性に「今のは、40過ぎてますかねぇ・・?」ときくと、男性は困ったような顔をするので、「今の人に、歳を聞いて確かめますか?」と責任上悩むわけです。
  それでも、何とか5分間が過ぎて、用事の済んだために帰ってくれた人と交代をしたわけですが、通行調査とはいえ、なかなかに難しい問題を含んでいるものと、つくづく感じた感慨深きひと時でした。
二 階 席
 ひいふうみいの
    大 相 撲


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