平成14年4月30日
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  今年の春の衣替えの出だしは良いと喜んでいたのに、4月半ばから寒さがぶり返したために低調となり、期待は連休明けに持ち越してしまいました。「実に残念!」です。
  今月は寒暖の差が大きいために、国道沿いなどの『オオムラつつじ』の咲き方が揃っていません。商店街の状況も、愚痴とため息から脱皮できるように、好景気の花が咲き揃う春が待ち遠しい今日この頃です。
刺身の『ツマ』
  スーパーで買ってきた刺身を見ているうちに、刺身の下に敷いてある『つま』が気になりました。その理由は、「この刺身も、つまが無くて直接入っていたら寂しいだろうなぁ!」という単純な発想からです。
  寿司には『つま』が敷かれないのに、刺身になると登場するつまは、あれが無ければ刺身が貧弱になりますし、例えあったとしても、管理の悪いお店のつまは何となく不潔で食べる気になりません。
  清潔なお魚屋さんのつまは、大根の白さが際立ち、人参も数本交じって色の演出もよく、気がつけば、新鮮なつやと張りに食欲が増して残さずに食べている自分に気づきます。
  そこで、つまを少し勉強してみました。それによると、刺身のつまは、日本料理の添え物で、盛り付けを引き立たせる効果や生臭さをやわらげる役を果すと共に、消化を助ける働きもあるそうですが、「つま」といっても、細く切ったものは、『けん』といい、添え物を『つま』というのが正しいようです。
風  流
  まず、『けん』は、大根、きゅうり、人参、うどなどを細切りにしたもので、大根などを薄くかつらむきにして、縦に切れば縦けんで刺身の脇に立てかけて使い、横に切れば横けんで刺身の下に引いて使うと言いますから、今まで、私が『つま』と思っていたのは『けん』だったことになります。
  次に、つまですが、つまには、立てづまと添えづまがあります。@立てづまは、刺身に寄せるように添える物で、穂じそ、わらび、花きゅうりなどです。A添えづまは、紫芽(むらめ)、紅たで、わかめ等の海藻類、いわたけ、菊の花などの彩りや香りのためのものをいいます。
  実は、つまとけんの他に、『かいしき』という物があるのです。それは、料理にそえる飾り物のうちの、野菜を切り込んで鳥や動物を作ったり、木の葉やモミジの小枝、笹や南天、蓮の葉や松葉などであり、梅やバラ、新芽や新緑の小枝、菊や菜の花なども季節の情緒や豪華さを演出する『かいしき』なのです。 
  数百人の宴会ともなれば、舟盛り込みもボートほどの大きさになり、タイ、ブリ、ハマチなどの活き造りの魚介類の周りを、魚網やブイやイカリを置き、昆布や若布などの海草を飾って雰囲気を盛りあげます。
  そして、最後は薬味ですが、何といっても山葵(ワサビ)が王様でしょう。プロの話では、本場は伊豆半島と御殿場ですが、一年中を通して味が良いのは中伊豆の冷川の嵐坂の産ということです。
  他の薬味は、生姜、あさつき、ねぎ、みょうが、パセリ、クレソン、たで、大葉などを使い、ヒラメやフグには、ゆずやスダチ、カボス、レモン等も使います。香りとして、セリ、みつば、青海苔、春菊、青じそ、ごま、いくさ、ニンニクまで使うこともありますし、大根おろしと人参(モミジ)おろしも人気があります。
 ★尚、@おきづま(枕づま)。A飾りづま。B敷きづま(かいしき)の三つに分ける方法もあります。
  写真は、西大井駅前の広場のつつじで、例年に比べ一斉に咲かないのが寂しいと思います。右の写真は、下の写真の左側と同じ花です。角度を変えて写した、右の写真の奥に写っている駅前広場に隣接して建築中のビルは、地上27階、地下2階建てで高さは89bですから、付近一帯で最も高いビルになります。完成は15年8月になるそうです。


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