平成14年10月1日
電子レンジ
  「女房が留守のときでも簡単にお燗ができる。電子レンジくらい便利なものはないねぇ・・!」と大先輩が仰っておられました。そこで、今回はとても便利な電子レンジのお話しです。
  3万円程度の『オープンレンジ』があれば、@冷えた食べ物を温める。A冷凍食品の解凍をする。B生の野菜を茹でる。C魚などのフライを揚げる。Dパンやクッキーも焼けると続きますから便利なものです。
  そして、E魚介類や肉類を焼く。F筑前煮や肉じゃがなどを煮る。G茶碗蒸し。Hご飯やお赤飯。Iグラタン、パイやケーキなどの他にも、大福、安倍川餅、イチゴジャムなどと何でも料理できるのです。
  何でも出きるといっても使い方を間違うと大変で、「レンジの中で花火が破裂した!」と驚きながら見ていたら、一番大切にしていた珈琲カップの金の模様が取れてしまったり、「卵が爆発してレンジの中の掃除に30分も掛かった!」という失敗もあるわけですが・・。
「チン・!」
  「あんたぁ〜物知りだから、一つ教えてくれないか・・」とご年配の知り合いから電話がありました。
  それで、「私は、知っていることは何でも分かるんですが、知らないことは全く分からないんですよっ」と良く分からない言い方で珍問答はスタートです。
  「私に何のお話でしょうか?」と聞くと、「サバの味噌煮をおかずに買って電子レンジで『チン!』して温めたら、パックのビニールが溶けたんだが、あの溶けた分は何処に行ったのかねぇ?」とのこと。
  「あれっ!、そういえば、パックが溶けることがありますよねぇ。溶けたビニールは残っていないわけだから、もしかすると、サバの肉の中に入り込んでいったのかも・・!」と私も自信が無い。
  思うに、溶けたビニールでサバの脂肪分が増して、「旨い味に変身!」しているかも知れず、それが身体に悪い影響を与えることは当然でしょうから、この難問に出任せの返事では失礼でしょう。
  「サバに入り込んだビニールを食べて、胃や肝臓が悪くなるかも知れませんから、この次からは様子を見ながら温めて、溶ける前にレンジから出したほうが無難でしょうねぇ」と勝手な解釈で言ったわけです。
  それでも心配なので、我が家で使っている電子レンジの三菱に電話で確かめたら、「仰る通りで、熱で溶けると食べ物に入り込む心配がありますから、ラップやパックは耐熱の物を使ってください」という。
  電子レンジの中の温度は品物と水分などの状態によって変わり、例えば、コップに牛乳を入れて温めたとして、長い時間温め続ければ沸騰してしまうように「レンジで温める場合の温度」は変化するのです。
  市販の食品のパックは、経費の関係で耐熱用は少ないので、面倒でも、買ってきた時に入っているパックから瀬戸物などに入れ替え、熱に強い『耐熱用』のラップをかぶせて温めたほうが良いということです。
  尚、例え耐熱用のラップでも、時間が長い時と天ぷらなどの場合には溶けてきますので、電子レンジへの入れ忘れの防止や長時間温める場合には、蓋のある瀬戸物に隙間を作って使うのが無難でしょう。
  考えてみたら、今までに気付かずに沢山のビニールを食べてしまったかも知れず、その分が、肝臓などに溜まっているのではないかと心配になってきましたが、皆さんは大丈夫でしょうか。
お ま け
  今回の事件で知ったレンジについての知識をもう少し書いてみますと、@クリスタルガラス、強化ガラスなどは使えません。A耐熱温度が140度以下のプラスチック容器も使わないほうが良いようです。
  Bラップも140度以上の表示の物が目安ですが、コロッケなどの様な脂物に使うと耐熱でも溶けることがあります。C竹、木、藤、紙製品、漆器なども止めたほうが無難ですが竹串はOKです。
  冷 凍 を
    「チン」でグルメの
         出来上がり


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