平成13年7月17日
デパート
  数日前に、友人と待ち合わせのために銀座の三越デパートに行って来ました。
  約束より早く着いたので、デパートの二階の喫茶店に入って四丁目の交差点の状況を眺めていると、平日なのに銀座の人通りは多く、品川や大田の商店街の閑散とした状況と比べるべくもありません。   
  『それにしても、人間の数はこれほども多いのか!』と感心しながらの観察ですが、ふと、気付いた事があります。それは、『携帯電話』をかけながら歩いている人があまりにも多いことでした。
  若者の携帯電話には慣れているから驚きませんが、銀座の場合には若者より中年以上の割合が多く、そのご年配の皆さんが携帯電話をかけながら歩いているのです。
  中には、携帯電話をかけながら、歩道で出会った友人と笑いあっている人もいて、どうやら、お互いに待ち合わせを携帯電話でしていて丁度出合ったためのようで、これは便利でもあります。
  何と言っても、銀座の四丁目の交差点ですから、お洒落に着飾った女性が多いのは当然ですが、そのお洒落な人を写すために、テレビ局のマークをつけたカメラマンも時々出没します。
  そして、おしゃれな彼女達をビデオに写し始めると、「つん・・」とアゴを上げたすまし顔で通り過ぎますが、ニッサン、三愛、和光と交差点を一周して、もう一度カメラマンの周りをわざと通り過ぎるしたたかな『銀座の狐』の演技力には、思わず可笑しさがこみ上げてくるのです。
  三越の向いの『和光デパート』のところで、三味線を弾いて小遣い稼ぎをしている若者がいるので、喫茶店を出てから見に行ったら、小銭を入れるのは外人さんがほとんどです。外人さんの場合、『三味線の技術がまつたく未熟!』なのが分からないからなんでしょう。
ご 婦 人
  三越の中を歩きながらお客さんを見ていると、何ともご婦人の割合が多いのに驚きます。少し大げさに言えば、9割が女性かとも思えるほどなのです。
  三越の一階は、ティファニーを始めとする貴金属と化粧品売り場ですから、全部といって良いくらい女性を対象にした品物になっているので、男性は小さくなって歩いています。
  エスカレーターで二階に上がれば、鮮やかな配色の婦人服とハンドバッグが揃い、三階には、婦人服と婦人靴ですから、一階から三階までに男性の品物はまったく無い事になります。
  四階は、セーター・ブラウス・スーツ・ドレス・フォーマル・婦人肌着なのですから、ここも男性は差別されているのです。確か、『差別』は法律で禁じられている筈なのに・・・。
  そして、私がかなりうんざりしてきた五階は、婦人服、プレタポルテ、宝石、時計、メガネとなって、ようやく男性の物が少しだけ加わってきました。
  六階になって、やっと紳士服と紳士雑貨ですが、七階はリビング用品と生活雑貨で、ここも男性には縁が無く、八階は婦人服と催事場ですが、催事とは婦人服のバーゲン会場なのですから呆れます。
  地下食料品は別にして、一階から八階までのうち男性は五階だけですから、単純に計算すれば、男性の売り場は八分の一ということになりますから、最初に書いた『9割近くが女性客』は当たっていたようです。
  デパートで男性が差別を受けている事を考えてみると、『どうして私は男に生まれたのだろうか?。女性に生まれたほうがどんなに幸せだったか!』などと考え、来世への期待が膨らむ今日この頃です。
  申し訳
    程度に飾る
      紳 士 服


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