平成13年4月24日
いつもご協力下さいまして有り難うございます。
  毎年の事ですが、繁忙期にはオーバーやジャンバーなどの大きな品物が増えるために、お店の品物の置き場所と、工場では品物を入れるカゴの数が足りなくなるのが春の最大の悩みです。
  かと言って、カゴを沢山買い置きすれば、閑散期になった時に空きカゴの山が出来てしまい、工場がカゴだらけで邪魔になってしまいますので、少しの間の辛抱ですから、皆さんにもカゴの効率的な利用にご協力をお願い致します。
新  人
  第一工場のルートをする人を募集したら、誠に元気な若者F君が応募して来たので、すぐに採用することになりました。F君は、毎日ボクシングジムに通っているプロの卵ですから動きが活発なはずです。
  日本人のボクサーは、白井義男から具志堅まで、フライ級などの軽量の選手が多かったのですが、身長が175センチほどのF君は、日本人には珍しいライト級ですから頼もしい。
  先日、工場の昼休みにF君が、「実は、お願いがあるんですが・・」と恥ずかしそうにいうので「何なの?」と聞くと、「後楽園で行う、ボクシングの試合のチケットを買ってくれませんか?」という。
  「自分が試合に出るから、チケットの割り当てがあるんです・・」というので、「君が出るなら応援に行くよッ!」というと、「トランクスが5千円なんですが、ポプラの名前を入れてくれませんか?」となる。
  ですから、「赤いトランクスに、青い字でポプラと書けばかっこいいから、それにしよう」というと、「青コーナーですから、青のトランクスなんですが・・」と申し訳なさそうに言うのです。
  「青でも良いから、デザインを考えるよ」と話して、早速工場の阿部くんや福本君と相談したら、後楽園に行く応援団は軽く10人を超す集団となっていきますから、F君も大喜びの状況となっています。
怪  我
  スポーツ好きの私としては、何となく心が弾む思いですし、期待も高まっていましたから、「じゃー、頑張って練習しなよッ!」と励ましたのです。
  その夜の10時過ぎ、玄関のチャイムが鳴るので出てみると、例のF君ですから、「どうしたの、こんな夜中に!?」と聞くと、「実は、足に怪我をしてしまったので、お知らせに来ました」と言います。
  そして、「明日のルートの仕事が出来ないのに、工場長の電話番号と住所がわからないから、報告の為に友達の車に乗せてもらって来たのです」と、今時にしては誠に真面目な青年なのです。
  小雨の中を、足を引き摺りながら来た彼に、「大勢の応援団が出来たのが嬉しくて、ハシャギ過ぎたのが原因かねッ!」というと、「済みませんでした・・」と申し訳なさそうに頭を下げました。
  私は怪我が心配になり、「試合はどうなるの?」と聞くと、「マネージャーから『今回は中止にする』と言われました」と誠に残念な結果となって、4月16日の月曜日に手術となってしまいました。
  手術の数日後に、五反田にあるという『NТТ東日本関東病院』に入院している彼を見舞うために家で地図を調べたら、その名前の病院がありません。
  ですから、電話で確かめたら、何と『関東逓信病院』が、2年前にNТТが分社した時に名前を変えていたのだそうで、地図が古かった事と、私が気付かない間に世の中は確実に変化しているようで・・・。
  手術後の経過は良好ですが、ボクシングの選手にとって膝の怪我は辛く、しばらくの間は試合が出来ませんから、試合のチャンスがきたら応援団を結成して精一杯の声援をしたいと考えています。
  川 柳 の
   欄は手抜きで
    繁 忙 期


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