平成13年4月3日
ラーメン博物館
  新横浜に行く用事があり、時間に余裕があったので駅から近い『ラーメン博物館』に行って来ました。
  最近はラーメンの人気が高く、テレビのラーメン特集の視聴率は異常に高いといいますし、手軽な食べ物ですから人気があるようで、私もラーメンが大好きですから今回はその話題からまとめましょう。
  まず、博物館の入り口で300円の入場料を払い、場内に入ると正面に様々な麺の見本がガラスケースに入っていて、続いて全国320店舗から集めたというドンブリを陳列して雰囲気を盛り上げます。
  一階の場内は、ラーメンの事なら何でも判る状況になっていて、さまざまな中華ソバのグッズやカップラーメンなどを展示販売しており、大勢のお客さんが見学しながら珍しい品物を買うのを楽しんでいます。
  一階の左側の通路を行くと、ガラス戸の向こうが製麺工場になっています。看板には、『支那そばや』と書いてあり、時々テレビに出て若者を怒鳴り散らす髪が薄く目つきの厳しい男が麺の塩加減をしていました。
  テレビに出て顔を知られているためか、若い女性がその男に向かって手を振ると、それに『ニャッ』と目じりを下げて軽く手を上げますが、男性が手を振っても無視しているのが実に滑稽です。
演  出
  ラーメンを食べるのは地下の一階と地下二階の店舗で、まず、薄暗い階段を地下一階に降りると、二階分をぶち抜いた場内一面に、古風で小さな店舗が立ち並ぶ異様な光景にびっくりします。
  昭和33年を想定して作られている場内には、下町のごみごみしたラーメン横丁の様子が再現され、薄暗い中を人々が歩く様は、まるで、ゴキブリがうようよ這いまわっているかのような状態で、『有楽町で会いましょう』のトランペット演奏や『黒い花びら』などの歌を流して当時の雰囲気を盛り上げています。
  私が入ったのは午後の一時頃でしたから、昼時の大混雑の最中であり、地下一階と地下二階に立ち並ぶ9軒のラーメン屋には、それぞれの店に順番待ちのお客さんが列をなしています。
  私が行列の人数を数えると。まず、だんとつに大勢並んでいたのは、一位『すみれ』で37名。二位は『こむらさき』21名。三位は『一風堂』18名。四位は『マメさん(2月25日閉店)』17名。五位は『六角家』14名。六位は『支那そばや』9名。七位は『勝丸』5名。新福菜館と蜂屋はゼロでした。
  回転率や店の広さの関係も有って条件は様々ですから、大勢並べば良いと言うものでもないかも知れませんが、同じ場所に軒を連ねているのに、ガラガラに空いているお店もあるのですから商売は恐ろしい。
印  象
  で、私は、『テレビで威張っている親父の店を試してみよう』と人気度六番目の列に並びました。並ぶこと約10分ほどで食券の自動販売機の前になりますが、この販売機で何を選ぶかが難しい。
  それでも、「めったに来ないのだから・・」と『限定50食、黒豚桃園特上』というチャーシュー麺1350円の券を買って店内に入りました。女店員に招かれて壁際の席に座ると、緑色のガラスコップに水を入れて持ってきたが、この色は清潔感が無く手抜きを感じて低い評価からのスタートです。
  私の隣の席の男性が食べている丼が小さいのが気になり、「随分少ないですねぇ」と聞きますと「これは、何軒もの食べ歩きを楽しむ為のミニラーメンです」と言われて周りを見ると、なるほどミニラーメンのお客がかなりいて、私が一人前を頼んだのは失敗だったようです。
  私のソバが運ばれ、まず、シナチクを一本食べ、次に一番上の大きなチャーシューを箸で持ち上げたら、下に隠した4枚が小ぶりなのが不満ですし、味も、人前で若者を怒鳴るのは止めたほうがいいレベルに感じましたがねぇ。で、次回は、行列第一位の『すみれ』の味を確かめたいので、ご一緒に如何ですか?。
  場内には、昔風のタバコ屋さんがあり、ホープ、わかば、ピース、光、富士、いこい、などと懐かしい種類が並んでいたり、広場ではベーゴマやメンコなどのゲームを懐かしく楽しむことも出来ます。
  帰り際に、出口のところの壁に張ってある説明を読んだら、『日本で一番最初にラーメンを食べたのは、335年ほど昔の水戸黄門』と書いて有りましたが、葵のご紋の印籠とラーメンの出会いが愉快です。
  雰囲気が
     微妙に変える
        食 の 道


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