平成13年3月20日
ライバル
  床屋を営む友人と話している時に、『思わぬライバルの出現』という話題になりました。
  友人いわく、「今のお客さんは髪が伸びても平気で、自宅で刈る人が増えているから困っていたんだが、その上、パーマの業界にもお客を取られて業界全体が参っている」とのことです。
  「パーマ屋で刈った頭を見ても『上手』とは思えないんだが、ソフトな髪がブームというか、お客さんはパーマ屋に行ってしまうんだよねぇ」と嘆くのです。
  「でもねぇ、最近流行ってきた『安い床屋』に女性客が多いところを見ると、どうやらパーマ屋のお客をかなり引き込んでいるようで、今度はパーマ業界が焦っているらしい」とのことです。
  『因果は巡る』とか申しますが、需要の減退と生存競争のために『ライバルのお客を取り合う』状況は当然としても、『ライバルは同業者だけではない!』のが恐ろしいですねぇ。
弁  当
  家の近所の商店主と話していたら、「駅んとこの持ち帰り弁当やがやめたよねぇ」と言います。
  ですから、「自転車やの隣のお店?」ときくと、「あそこが、いよいよ駄目になって・・」といわれ、私もその弁当やさんの近所の様子がわかるだけに、「やっぱりねぇ」と相槌です。
  「あの弁当やが始まった頃は、近所には京樽しかライバルがなかったのに、今じゃ〜競争相手が沢山出来てしまったから・・」と言われて、「そうだよなぁ、肉やさんもトンカツ弁当売り始めたし・・」と私です。
  「コンビニも駅前に出来たでしょう」と言われると、「コンビニにも弁当が多いもんねぇ」となり、「おまけに、おかずの惣菜屋が出来て、おかずと弁当の両方を売っているし・・」となればかなりの激戦です。
  何業によらず需要が減退の昨今ですが、弁当屋さんは、景気問題だけでなく、弁当とおにぎりなどの食べ物に力を入れている『思わぬライバル、コンビニ』の影響が大きく響いているようです。
マ ッ ク
  戸越公園の駅の側に、とても大きくて美味しい『一個150円のぼた餅』を売っているお店があり、店頭には、ぼた餅買いに来るお客さんが長い列を作っています。
  そのお店の近くの大きな家具やさんが、家具業界の構造的な不況から大事な正面口をマクドナルドに貸しましたので、今月の初め開店したマックが『平日、65円のハンバーガー』を売り始めました。
  65円のバーガーを2個買っても130円で、女性ならお昼の食事に十分な量となるためか、マックはそれなりに繁盛しています。その影響を受けたようで、例のぼた餅のお店の行列が極端に短くなったようです。
  マックの影響で、パン業界がショックを受けていると言われましたが、ぼた餅ではお昼の食事にはなりませんからねぇ。もっとも、『マックの影響で閉店した飲食店はかなり多い』そうですから怖いライバルです。
  人間、取りあえずお腹が一杯になればいいとなると、飲食業界全体がマックの影響を受けてしまうわけで、上のお話は、『敵は思わぬところから出現する』典型的なケースです。
  予期せぬライバルといえば、若い人達が携帯電話で小遣いを使う為、カラオケ業界が被害を受けているようですし、パソコンの活躍で名刺やポスターなどの注文が激減した印刷業界も厳しい状況です。
  パソコンで写真を印刷できる『デジカメ』というカメラがかなり売れています。写真を撮って、自分の好みの大きさや好きな部分だけを大きく引き伸ばす事も簡単にできるのですから、今後は一気に利用者が増えると思います。とすれば、写真業界にも思わぬライバルの出現で、何ともまぁ、先の読めない時代に突入です。
 あみ は負け
  あゆ と ミニモニ
   プッチモニ


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