平成13年12月18日
いつもご協力下さいまして有り難うございます。
  巳年も終わりですねぇ。一年を振り返って考えても、急激な行革、戦争、凶悪事件多発、狂牛病、失業、倒産、消費の激減などとあまり良い思い出は少なかったような気がします。
  先日、大手ゼネコンの青木建設が5千億円を超える負債で『更生法の適用』を申請して、9月のマイカルに引き続いた事実上の大型倒産となりました。苦しいのは中小企業だけではないのです。
  それでも、ゼネコンなどの大手が苦しい場合は、『会社更生法と民事更正法の適用の申請』という奥の手がありますが、中小企業の場合には申請する事が出来ないのが悲しいですねぇ。
  『行政改革』という大ナタの実態は「業績の悪い企業と不要な商店街は処分してしまえ!」という政府の方針に思えますが、このままでは、商店街は消え、中小企業が路頭にさ迷うのは間違いありません。
  そして、次々と閉店していくシャッター通りの商店街の惨状を、「これは、構造改革の過程で必要な痛みを伴う段階なのだ!」と簡単に切り捨てられては困ります。
  企業の利益の法人税、お客様からお預かりした消費税、従業員から預かった所得税と社会保険料などを、大不況のために多くの企業が支払えず、滞納しているケースが多いのは衆知の事実です。
  海外生産を増やし、大手のゼネコンやスーパーの業績が悪化し、中小企業が淘汰され、商店街の店舗が駐車場になり、税収が激減するのが『構造改革』なのでしょうか。「期待していたのに、中身が無かった!」の最悪の事態が差し迫っているように思うのは私だけでしょうか?。
安  心
  便利な世の中になったのは素晴らしい事なのですが、便利になりすぎて、それを当然と考えて当てにするようになれば、思わぬ誤算も生じるのが世の中です。
  知人が、「外出して3時間ほどしてから帰宅したら、和室のテーブルの上に置手紙があるので、不思議な事もあるものだと思ってねぇ!」というのです。
  そして、「俺は、女房に先立たれて一人暮らしだし、嫁に行った娘達が遊びに来るときには必ず電話をしてから来るから、見知らぬ手紙が有るはずが無いわけで!」とのこと。
  「家には、安心のために警備会社のアラームがセットしてあるわけだから、無断で人が家に入れるはずも無く、一瞬、何事が起きたかと手紙を見るのが怖かった!」と言います。
  「そしたらねぇ。手紙は警備会社の人の書置きで、『非常ベルが鳴ったから点検にきましたが、家の中を調べても異常が無く、電気系統の誤作動の様でしたからご安心ください』と書いてある!」とおっしゃる。
  「という事は、俺の居ない間に、家の隅々まで調べられたわけで、気持ちが悪いったらありゃしない!、その上、『誤作動でした』じゃー、腹が立って、あげくに、『ご安心ください・』と言われても、誤作動が簡単におきる事と家中を点検されたほうが心配になった!」というのです。
  それを聞いて、「金持ちには、庶民とは違う悩みがあるんですねぇ!」と私は笑い出したのですが、『安心』というものの奥の深さをつくづくと考えさせられる『安心できない事件』でした。
  年末になると、かっぱらい、恐喝、つり銭詐欺、強盗、置き引き、などの被害が多発する事と予測されますので、くれぐれもご注意され、『安心の確保』をなさいますようお願いいたします。
  今日もまた
    愚痴三昧で
     巳の師走


Copyright(C) Taketosi Nakajima 1997-2003