平成12年9月12日
偽札事件急展開
  先日来、偽札に関する顛末をお知らせ致しておりましたが、二ヶ月たってようやく『結論!』とも言える展開になりましたので、変化の状況をご報告を申し上げます。
  実は、皆さんには内緒でしたが、『偽札を警察に届けたのに、謝礼も感謝状も無いのは誠に政治の貧困、善意の報告がかるんじられ正直者が損をするのは宜しくない』と私は森総理大臣宛に手紙を出したのです。
  そして『8月の末までに返事を頂きたい』と書いてあったのに、残念ながら全く無視されていたのです。
  ですから、『森さんは忙しいし、小渕さんとは人間の出来が違う!』と諦めていたら、9月5日午前10時に、森総理大臣の秘書官から電話がありました。電話の内容の前に提出した手紙の一部をご覧下さい。  
  森 総理大臣 殿
  拝啓、私、都内城南地域でクリーニングの会社を経営しております中島と申します。
  森さんは、総理大臣という激務の中ですから、この文章を最初に読んでくださるのは当然ながら秘書の方と思いますが、今回私が申し上げますことは、実に不合理な現状のシステムについてですから、是非とも総理にご覧いただき改善してくださるようお願い申し上げる次第です。
  その不合理とは、実は先日来『偽の5千円札』が出回ったことはご存知の事と思いますが、その偽の5千円札を私が警察に持っていったら、何の損害補償もしてくれなかったことについての不満です。
  『弱者救済』とか『正直者は保護すべき』は自民党の公約のはずでしょうし、善意で偽の5千円札を提出しているのに、警察の取調室で1時間50分も事情聴取に協力しているにも関わらず、寸志も感謝状も無い現状のシステムは間違っていると思うのです。街で、『あなたは正直だから損をした』と笑われるのは悲しい。
  『偽札』という国家的な犯罪のために、知らずに偽札を受け取ったものが損害を受け、犯罪者の逮捕に協力しようとして警察に届けているのですから、『受け取り損で、何の見返りも無い』のでは、次に協力するのが嫌になってしまうのは当然の心理ではないでしょうか。・・・(手紙は、まだ続きます)
 ★スペースの関係で、上の手紙は、実際に総理大臣に提出した三分の一ほどのご紹介です。★
偽札事件の行方
  秘書官の電話での説明は、@警察は地方自治体であり、紙幣は国の管理ですから、警察で扱って国に請求すべき物は、四半期毎にまとめて国に申請するため、損害を蒙った人への返済は半年近く後になる。
  A偽札を提出した人に、警察でその都度現金を渡すと悪意の人の場合に問題が生ずる。B今回のような場合には、応対した刑事が『お金が返る場合がある』ことを伝えなかったミスがあった。C今回のお金は、全額かどうかは判断できないが、審査が終わる年末頃に『協力金』として返還されると思う。との事です。
  ですから、「手紙に書いたように、総理大臣のサインが欲しい」と言いましたら、「『手紙の内容が解決したら、この手紙は総理に返すように』と言われておりますから、その時に伝えます」との事でした。
  同じ9月5日の夜、私が偽札を提出した警察署の部長から、「説明不足で申し訳ありませんでした。これから説明にお伺いしたい」と電話です。どうやら、私の手紙が、総理大臣の通達となり→検察庁→警視庁→警察署長→刑事部長と、かなりハイレベルと言うか雲の上の伝達事項となったそうで!!!。
  愛論百科≠フ偽札続報にクイズを出しましたが、秘書官の説明から判断すると、正解は、E犯罪の経緯と偽札の状況により、査定委員会の判断で相当額が返る場合がある。に訂正させていただきます。
  『調べるのに手間取って失礼しました』と秘書の方。政治通いわく『総理大臣の秘書官は、将来の国を左右する政策や方針を策定する切れ者!』だそうでビックリです。ですから、返事が遅れたとは申せ、私は、今回の総理大臣の対応に大満足です。正論を評価し的確に対処した森総理大臣は、『偉い!!』。
  偽札を警察に届けても丸損にはなりません。犯罪の早期防止に協力いたしましょう。
秘書官のイメージです。
飛ぶデマの
  疑問を晴らす
     好 奇 心


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