平成12年11月7日
上  等
  食欲の秋、何を食べても美味しいですねぇ。ところで、『生鮮三品』といえば、肉、魚、野菜の代名詞でしょうが、最近、商店街で魚屋さんと肉屋さんが激減しているように思いませんか。
  商店街を歩くと、八百屋さんはそれなりに営業しているのに、魚屋さんもかなり減っているようですが、肉屋さんの減少は著しく、商店街に肉屋さんが無い所も珍しくないように思います。
  何と言っても、スーパーの影響が大きいのでしょうが、『スーパーと町の肉屋さんは何が違うのか?』と考えてみますと、まず、スーパーではパックに入った様々な種類の中から自分で選べるというのが嬉しい。
  スーパーなら、『脂身のところが多いか』、『色具合はどうか』、『鮮度は?』などと自分でパックの裏側まで見ようとしても怒られませんし、沢山有る中から勝手に選べるのですから消費者は満足します。
  商店街のお肉屋さんの場合は、ガラスケースの中に並んでいる切り身を『それを200c』とか言って注文し、店員が肉を秤に乗せるのを見ると、ケースでは上手に隠してあった脂身の多いのが分かります。
  だからといって、『脂の少ないところを頂戴!』とはなかなか言えないので不満が残りますし、白布で包んであるブロック肉やハム等は、切り口が黒っぽく色が変わっていて、その部分も入れられるとなれば、『もう、二度とこんな店に来るもんか!』の心境となるのは当然でしょう。
  ところで今回のお話は、親しい方の二軒隣に在った肉屋さんが夏に閉店したので、「肉屋さんは、どうしたんですか?」とお聞きすると、「不景気で商売にならないから・・」とまずは世間並みのお話です。
  そして、「実はねぇ。あそこの肉屋でトンカツを買ったら、とても嫌な匂いがしたから文句を言いに行ったんですよ!」とおっしゃるから、「腐ったトンカツじゃ〜困りますもんねぇ」と相槌です。
  「それでね、肉屋の親父が、『上等の肉は、腐りぎわが一番旨い』といいやがった!」とのことで、『じっくりと肉を寝かせすぎた』のが原因でしょうか。ま、閉店するのにはそれなりの理由があるようですねぇ。
上  品
  雲ひとつ無い秋晴れの昼下がり、私が駅ビルまで歩いていく途中で、少し先に上品なご婦人が犬を散歩させているのが見えました。上品といえば、『見るからに上品』な人っていますよねぇ。
  その上品なご婦人が連れている犬が、突然立ち止まったと思うと道路の脇にしゃがみ込み、大きな方の用を足し始めました。すると、そのご婦人も脇にしゃがんで手に持っていた袋を広げ、犬のそれが済むのを待っているのを見ながら私はその場を通りすぎます。
  そして思う、『ペットを飼うのも大変だっ!。ああして袋まで用意してよそ様のご迷惑にならないように気を使い、家まで持って帰るんだから・』と何かしら心が和むのを感じ足は軽やかになります。
  程なく買い物が済み、家に帰る途中で先ほどの場所を通ると、何と、先ほどのご婦人が持ち帰ったと思っていた犬の残した物が、そっくり置いてあるではありませんか。
  これは実に不思議な出来事です。私は『あの上品なご婦人が片付けていった』と信じているのですから、まさか、『人が見ているから、始末のジェスチャーをしよう』などという下品な行動は考えられません。
  そして、私の推理はもう一つの可能性を考え出したのです。それは、『あの上品なご婦人は、自分のペットの始末をしたのに、次に通りかかった犬が同じ場所で用を足した!』の明快な解釈です。あれから10分も過ぎているので他の犬だって通ると思うし・・・。如何でしょうかこの考え、少し無理がありますかねぇ。
  友人が、「豚と馬が競走したらどっちが勝つと思う」というので、「常識なら馬だけれど、まさか『トンカツ』なんていうんじゃ〜ないでしょうねぇ」と聞いたら、「トンカツ食ったら、ウマかった」と。
コロちゃんは
 ウンやションなど
     致しません


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