平成14年3月12日
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  ふと、「去年の秋から、一度も牛肉を食べていない!」と今更ながらに気づきました。
  それまでは、すき焼きや焼肉なども時折食べていたのに、『狂牛病』の事件以来は一度も食べようとも思わないし、友達との忘年会や新年会でも、無意識のうちに近づかなくなっているのです。
  歳のせいもあるでしょうが、牛肉だけでなく豚や鶏肉も遠慮がちのところに、政府のチェックが甘いために不正表示がまかり通っているので、ますます肉類を食べるチャンスが減っているのを感じます。
  以前はそれなりに食べていたのですから、病原菌が潜伏していれば今更やめても仕方の無いことなのでしょうが、それでも、『今迄の毒素が少しでも薄くなるかも!』と考えているのが本音でしょうか。
  もう一つは、『食生活の改善!』といいながら、肉食が主体の欧米型になると同時に『糖尿病』や『花粉症』等が増えているような気がして、『食生活の改悪、ではないのか?』と私は思っているんですがねぇ。
岩  魚
  3月の始めに、長野県のふるさとまで法事のために行って来ましたが、暖冬気味であり、私の子供の頃から比べたら雪が少なくなっているのは間違いのない事実です。
  当日は土曜日でしたから、新幹線で日帰りの旅となり、例の『峠の釜めし』も食べるなど久しぶりの郷里を満喫してきました。そこで、今回はその日の話題からです。
  『清流!』という言葉がぴったり当てはまる田舎ののどかな川沿いの道路には、東京や埼玉ナンバーの車を止めた釣り人の姿が見えますが、冬の川釣りは寒いでしょうねぇ。
  法事の席で、田舎で生活している知人が、「川岸にイケスを作ってねぇ、イワナを養殖しているんだが、金網を張り巡らしてあるのにイワナが減るから不思議に思って見張っていたわけさ!」といいます。
  「そしたらねぇ、金網の隙間から『ミンク』が入り込んで、イケスの中を上手に泳ぎ始めたっ」という。「それでね、水にもぐってイワナを追っかけ始めたから、急いで脅かして追い払った!」とのこと。
  「そこで、ミンクを退治しようと考えたら、『鳥獣を獲る資格』がないと駄目らしいと聞いて、資格をもっている友達に虎バサミを仕掛けてもらったら二匹獲れた!」と嬉しそうです。
  「それでね、そのミンクを買ってくれる人がいるかと探したんだが、毛皮を生産するために養殖していたところから逃げたミンクは、野山を駆け回るから体中がキズだらけで売れないそうでっ!」となります。
  「それでね、ミンクが居なくなってもイケスのイワナが減るわけで、この前は、池の中に釣りの浮きが三つも浮いていた!」となれば、『頭の黒いミンク?』の襲来でしょうか。
  「考えてみれば、金網が張ってあるといっても周りだけだから、イケスには屋根が無いので釣り人が竿を伸ばして糸を投げ込んで釣ることは簡単なんだよ!」となる。
  「今度も小屋の陰に隠れて見張っていたら、来やがったねぇ、釣り竿を構えて糸を投げ込んだのを見て飛び出したら、『お宅は、うどんやお蕎麦を売ってないんですか?』と言われ、釣堀と勘違いした振りをする相手のほうが一枚上手で、焦ってしまった!」とのことで、素朴な田舎の人の弱みをつかれたようです。
  イワナは賢い魚ですし数も少ないので、軽装備で出かけて簡単に釣れることは有りません。天然のイワナ釣りは、身支度を完璧にして人里を離れ、川幅が1メートル程度になるところからスタートします。
  そして、山奥の崖を幾つもよじのぼった先の谷川の小さな瀧や淵の側に大物が居て、イワナに姿を見せない様に岩陰から釣竿を振るのが渓流の釣りですから、止めた車を見ながら釣ろうと考えても無理な話です。
  他人のイケスから盗んだイワナを、帰宅してから家族に自慢する姿を想像すると可笑しくなりますが、次に来るときには、金網が天井も覆うはずですから、今度の土産は、魚屋で『鯉』でも買うのでしょうか。
 ポイントを
   数多そろえて
      待つイケス


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