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検査値の紹介
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健康診断で主に測定される検査項目について基準値(標準値)と概略を記載しておきます。

この基準値は測定方法により異なります。ご自身の結果に基準値(標準値)が書かれている場合は、そちらを基準にしてください。

*基準値には男女、年齢による差もありますが、ここではあくまでもおおまかなくくりで示し、単位も一部省略しています。

尿検査
蛋白 (-)(±) 腎臓秒発見の手がかりの1つ。それ以外にも生理前後、ストレス、激しい運動などの後に見られることもあり
(-)(±) 正常でも糖は排泄されているが、糖代謝異常で血糖値が上昇した場合、また腎臓の機能が低下している場合に(+)となることがある
脂質
総コレステロール 130〜220 合併症、年齢などにより最終的な目標値は個人により異なるが、高いと動脈硬化の恐れあり。また低すぎると肝硬変、甲状腺機能亢進症などの可能性あり
中性脂肪 50〜150 別名:トリグリセリド(TG)。総コレステロール同様、高すぎると動脈硬化の恐れあり。但し、食後すぐや空腹状態が長く続くと一時的に高値を示すこともあり
HDL 40〜90 コレステロールを除去する働きをもち、別名善玉コレステロールと呼ばれる
LDL 120〜140 コレステロール供給源であり、別名悪玉コレステロールと呼ばれる
肝臓
AST 10〜40 急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、心筋梗塞などで高値を示す。GPTとの比率が一定の傾向を示すことが多い。筋疾患、白血病などでも高値を示す。別名:GOT
ALT 5〜45 肝細胞の死を鋭敏に反映する。やはり急性肝炎、劇症肝炎などで高値を示すことが多い。別名:GPT
γ-GTP 73IU以下 主に腎臓、すい臓、肝臓などに存在している酵素で、肝炎、薬剤性肝障害、胆道系疾患、心筋梗塞などで高値を示す。アルコール性肝障害を発見する手がかりとなる
ALP 100〜360IU この数値だけで特定の疾患を限定するのは困難だが、肝・胆道疾患、骨の異常を知る手がかりとなる
血液
赤血球 350万〜550万 貧血を見つける手がかりになる一方、高値を示す場合もあり多血症などが疑われる
白血球 3500〜9700 細菌、ウイルス感染または炎症などを起こしていると高値を示すことがあるが、感染の初期にいたっては減少することもある。増加する白血球の種類により細かく分類されるが一般の健診では目安としての診断となる
血小板 11万〜40万 血液凝固に関わる因子で、ある一定の数値を超えると出血傾向が必ず出現する
血色素 12〜18g 別名ヘモグロビン。この数値が低いと貧血等が疑われる
ヘマトクリット 34〜54% 血液中の赤血球成分の割合を示し、低いと貧血、高値だと多血症などが疑われる
血清鉄 54〜226μg 血液中に含まれる鉄を示し、鉄欠乏性貧血などで低値を示し、急性肝炎、再生不良性貧血などでは高値を示すとされている
糖尿病関連
血糖 60〜110mg 血液中のブドウ糖(グルコース)量を表す。高値では糖尿病等が疑われ、低いとインスリノーマ、肝硬変などが疑われる。空腹時血糖のみで判断できない場合は、糖負荷試験を行い糖尿病か否かの判断がされる
ヘモグロビンA1C 4.3〜5.8% 過去1〜3ヶ月間の平均血糖を反映する値。高値では糖尿病、低値では溶血性貧血などが疑われる
腎機能
尿素窒素 8〜23 腎臓の機能の指標となり、高値では腎不全、脱水症、腎機能障害などが疑われる。また低蛋白食、肝不全などでは低値を示すことがある
尿酸 7mg 主に痛風の指標となる。高値の場合は痛風、慢性腎不全、白血病などが疑われる。一方妊娠などで低値を示すことがある。性差が大きい因子で、男性は思春期以降も上昇するが、女性は思春期以後、ほぼ一定のレベルを維持するとも言われている
クレアチニン 0.4〜1.3 腎臓の機能の指標となる。腎機能障害、腎不全などで高値を示す。筋ジストロフィーでは低値を示す報告がある

参考文献:今日の臨床検査(南江堂)・疾患と治療薬(南江堂)・調剤と情報vol10(じほう)