神経ブロック |
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特に下側の親知らずを抜歯すると、抜歯後時としてしびれなどの症状がでることがあります。 というのは、上の歯と違い下側は親知らずの根っこが神経に触っていることが多々あります。もちろん抜歯の際には口腔外科医は非常に神経を使って、神経に触れないよう、神経を傷つけないよう処置をしますが、生え方によってはどうしても症状が出てきてしまうことがあります。 私自身も予めこういった症状について納得して抜歯しましたが、抜歯1年を経過した2006.7月現在でも顎の右下一部分にしびれのような感じとそれに伴う喋りにくさは残っています。(聞く側は分からないそうですが、長時間喋り続けるとかなり疲れるようになりました) この神経症状は個人差はありますし、外傷性のしびれに関しては徐々に改善していくといわれていますがその単位は年単位と言われています。もちろん、私もこれまでに神経症状を和らげるための治療を受けてきました。 【飲み薬】 神経症状を改善されるといわれるVB12の薬と血行循環を良くする薬を服用しました。漫然と飲み続ける薬ではないのですが、即効性もない薬です。私自身は3ヶ月飲んだところで自分の意思を伝えて中止としました。 【星状神経節ブロック注射】 薬の服用と同時に麻酔科医から示されたのは少量の麻酔薬を首の神経節に注射する星状神経節ブロックでした。これは私にとっては非常に辛い治療となり2回で中止してしまいましたが、問題なく続けられる人もいます。 この方法は首の喉付近にある交感神経を一時的にブロック、せき止めてしまうことで副交感神経を優位にし、その結果体の血行循環をよくするという治療法です。とはいえ顎付近の血液循環のみならず、体全体の血流がよくなるせいか体が熱くなったり、腕が上がりにくくなったり、眼が充血し開きにくくなり涙がでたりすることがあります。また鼻が詰まったり、喋りにくくなることもあります(個人差ありますが、一定時間を過ぎるとこの症状は徐々に消えていきます。私の場合は4〜5時間続き、血圧も下がるという状態のため一般より少量で2回目を行いましたがそれでもだめでした)この注射をした後は必ず医師の元で安静を保ちます。神経症状が出始めたら即開始するとより効果的と言われていますが、続けられるかどうかは患者さんによりけりです。 またこの星状神経節はあちこちにあるわけではないので、毎回同じ場所に注射することになります。これによりその部分が固くなることもあります。そういった場合には医師の判断により注射が中止されることもあります。しびれだけでなく花粉症や自律神経失調症、肩こりなど様々な病気に効果があると表示しているケースもありますが、私にとっては歯の治療の中で一番辛い治療となっただけでした。 【おとがい神経ブロック注射】 上記の方法では私の体には負担が大きすぎるということで、次に示されたのが顎のしびれがある付近に直接少量の麻酔薬を注射するという方法です。上記よりもさらに少量の麻酔量で行いました。 これは私にとっては非常に助かる治療法でした。というのは上記の方法では注射後病院で2時間近く安静にし、帰宅してもさらに2〜3時間は使い物にならず横にならざるをえない状態でしたが、この方法に変わってからは注射後に仕事をできたのですから。但し、注射後は痺れがあるため喋り過ぎると口の中を噛んでしまうといわれていたので、その部分は気をつけていました。 医師からはまず10回を目安に注射をしようと言われていましたが、これも途中で断念。 というのは、注射跡がだんだんビリビリして、喋りにくくなってきたからです。また風が当たるだけで痛みというかしびれる感じがあったからです。喋りにくさは誰が聞いても明らかで、仕事にも当然支障が出始めていました。こうなってしまうと注射による治療効果も期待できないため途中でしたが中止することになりました。 どうもこれらのブロックは私の体に合わず、負担が大きかったようです。普通に星状神経節ブロックをして帰宅していく患者さんがうらやましかったです。 【その後・・・】 全ての治療が終わり、というかなくなり、結局私がとった方法は共存。麻酔科の治療と平行して口腔外科でもしびれのテストをしていましたが、一番最初に比べると毎回良くなっていました。 気にならないといったら嘘になりますが、共存していくしかないと達観した状態に至っています。 少しでも血流が良くなるように、お風呂にじっくり沈んだり、気が付くと手で温めていたり、と地道な努力をし続けるだけです。 しびれで苦しんでいる方、あなただけではありません。なが〜く付き合っていきましょう。 |