ベレンティ国立公園をあとにして海辺の町、フォートドーファンへ向かう。途中ディディエレアが群生している場所に立ち寄った。カンカン照りで暑い。砂漠のようなところだ。そこでマダガスカル固有の「放射ガメ」を見つけた。甲羅が放射状になっていることからこの名がついたようだが、貴重種らしい。 近くには「三つ目トカゲ」がいた。頭の頂上に目のような形状のものがあるため「三つ目」のように見えることからこの名がついているとガイドが説明してくれた。なるほど見ると「三つ目」に見える。 道路脇には牛がのんびりと群れている。のどかな風景だ。 町中に入ると活気が出てくる。とはいってもご覧のとおり。それでも道中あまりに何もなかったためか、都会育ちの私は少しほっとしたような気分になる。
フォートドーファンの小高い丘に建つ瀟洒なレストランで昼食をとった。そこからはインド洋が見渡せ、眺望はすばらしかった。首都のアンタナナリブへ戻る飛行機の時間までここのバルコニーでウトウトした。海をわたる風が心地よくまさに至福のひとときだ。 翌日はアンタナナリブから飛行機でマダガスカル西部の町ムロンダバへ向かった。目当ては蘭ではなく「バオバブ」。今回の旅の最大の目玉の一つだ。「夕陽に染まるバオバブは格別」とのことで、それまでロッジ近くの海を散策した。真っ白い砂に青い空と海。モザンビーク海峡をはさんで、向こう側がアフリカ大陸だ。ずいぶん遠くまで来たものだ。