今回のエクアドルは自生地ももちろんだが、日本でもおなじみのエクアジェネラを訪問することも大きな楽しみの一つだった。クエンカ市内から約1時間で農場に到着。このあたりでは見られないような白い瀟洒な立派な建物だ。 到着するとペペの弟の副社長のイワンが我々を迎えてくれた。ペペは丁度札幌の蘭展で日本に行っていないとのことだった。お昼時で早速、2階に案内されてそこでバーベキューをご馳走してくれた。 .2階のバルコニーからは温室が見える。なんと全部で15棟の温室があるとのこと。「とても半日では見切れない」という思いから食事もそこそこに早速温室に向かうことにした。
なかに入るとものすごい量の蘭が置いてあり、その量に圧倒される。どこから見ていいのやらしばし呆然。
欲しいものをいうとイワンが案内してくれる。しばらくはわけもわからぬままイワンのあとをくっついていく。 どの株も皆状態が良い。マスデ、プレウロ、レパンテス、ドラクラなど・・・。
とても半日では見切れるものではない。じっくり見て回りたいがとても無理だ。
やや暗めの部屋にはフェルナンデジアがたくさん吊り下げられていて赤い花をつけていた。日本では難物中の難物だが、ここではヘゴに付けられて元気によく育っている。 道路を隔てた山の斜面にも5棟ほど温室(といってもただ寒冷紗をはっただけのものもあったが)があった。ここには大型のマキシラリアなどが並べられていた。ほかにカトレア、オンシなどのバルブものはこちらの斜面にある温室で育てていた。
注文を受けた商品(株)だろうか、何人かの従業員が分業で、リストをチェックするもの、新聞紙に包むもの、番号を記入するものなど手際よく作業をこなしていた。日本で注文した株もこのような作業を経て日本に持ってこられるのだ。 道路を隔てた山の斜面からみた眺め。以前このあたりにはスタンホペアがたくさん自生していたらしいが、今は森林が伐採されて見ることはできない。白い建物はペペが経営する学校。本業の蘭園を経営するかたわら学校も経営している。
夕方、山の上空に虹がかかっていた。
ここで注文した株を数日後、帰国前日に引き取りにくることにして多くの未練を残しながらここエクアジェをあとにした。