東京に中途半端に近く、名古屋にも近いような遠いような文化圏の狭間。
気候は温暖なためボンヤリした人間ばっかりで偉人は輩出されない田舎町静岡。
そこで当たり前に育ち東京に出て、それまでの常識がいろいろ覆されました。
そんな静岡(しぞーか)の常識を紹介します。
●静岡の人は方言をしゃべりつつも標準語を話していると思い込んでいる
走ることは「とぶ」と言うし、爆発することを「はぜる」と言う。
沈殿することを「こずんでる」、何かにひびが入れば「いみりがいった」、
鍵を閉めることを「鍵をかう」。
同じ言葉でもイントネーションが違って、(以下カタカナ部分を高く強く発音)
枕を「まクラ」、食べるを「タべる」、落ちるを「オちる」、あくびを「アくび」と言う。
おまけに気を抜くと語尾に「・・・・ら〜」をつける。
「おまえも食べるら〜」とか、「今日は行くだら〜」とか。
おならをすることを「へる」と言う。
空腹時に、原さんという女の子に向かって「はらへった」と言って怒られたことがある。
(原がおならをしたという意味にもなる)
「舌」のことを「したべら」と言うのもてっきり標準語だと思ってただけんね・・・
それから、「〜んだよ」の「ん」が抜ける。
「行くだよ」「食べるだよ」「聞くだよ」「おいしいだよ」とか・・・。
このようにきわめて田舎の言葉を話す。(東京に出て矯正に苦労しました)
●おでんこそ独自の文化
おでんは真っ黒のつゆ。牛スジがだしでしょうゆ味。
特筆すべきは、それぞれの具に櫛がさしてあること。
焼き鳥のように櫛を引っ張って具を取り出す。
その具も・・・
絶対に必要なのが「はんぺん」
といっても白いフワフワのやつじゃなく、つみれをつぶしたような「黒はんぺん」。
静岡の人は「黒はんぺん」なんていわずにこれを「はんぺん」という。
●ふ菓子はピンク色
東京とか埼玉ではふ菓子は黒糖が塗ってあってこげ茶色。
ところが静岡のふ菓子はピンク色。 ・・・ まさか桜海老の色じゃないとは思うけど。
それと・・・みかん水という安物の飲み物がある。
みかん果汁なんて入ってない、ちょっと甘酸っぱいだけの飲みもの。
コーラとかより安いからたまに飲んでいた。
また思いつくままに書き足すで、気が向いたら見てくれや。
しぞおかの人って、ちょっと変だら〜?
●我慢ができないから・・・偉い人、強い人が出てこない
のほほんと生きてきた人が多いから我慢が嫌い。
で、偉い人が出てこない。
総理大臣もいまだに静岡出身者はゼロ。
相撲だって関取がめったに出ない。
私が幼い頃、「和錦」という幕内力士が誕生しただけで大騒ぎになった。
結局前頭13枚目で1場所、5勝10敗の成績を残して消えていった。
その後数十年、今は「潮丸」「片山」の2人が十両〜幕内でがんばってるのが意外なくらい。
プロレスだってターザン後藤がいる程度かな。
プロ野球は地元のスーパースター山下大輔、甲子園準優勝の新浦寿男とかちらほら。
一方でサッカー選手は数限りないのは
小さい頃から優秀な子にサッカーばかりさせるからかな?
●それでもれっきとした城下町。
一応は徳川家康がこよなく愛した城下町。
町の名前には風情がある。
例えば繁華街は「呉服町」。昔呉服屋さんが並んでいたんだと思う。
「両替町」、「紺屋町(こうやまち)」「瓦場町」、私が生まれ育ったのは「鷹匠(たかじょう)」。
職業ごとに住んでたのかな。
「音羽町」「春日町」「西草深」「相生町」「上足洗(かみあしあらい)」「伝馬町(てんまちょう)」なんていうのも
何か歴史があるのかな。
安倍川を越えた西側に「向敷地(むこうしきち)」なんて安直な地名もある。
「草薙」は伝説に由来するらしい。
「聖一色(ひじりいっしき)」なんて綺麗な名前もあります。