山陰の優等列車変遷史

急行列車編


0.  山陰都市間連絡列車
1.  京都から山陰本線経由
2.  大阪から福知山線経由
3.  姫路から播但線経由
4.  姫路から姫新線、因美線経由
5.  岡山から津山線、因美線経由
6.  倉敷から伯備線経由
7.  広島から芸備線、木次線経由
7'. 広島から芸備線、伯備線経由
8.  小郡から山口線経由
9.  厚狭から美祢線経由
10. 下関から山陰本線経由
11. 敦賀から小浜線経由


改廃がかなり複雑なので、系統名としては、現在の列車名または列車が廃止になった当時の列車名にしています。
区間の欄で、緑色の線になっているところは快速列車黄色の線になっているところは普通列車として運転されていたことを示します。


出雲(戦前の無名優等列車、いずも含む)

ルーツは戦前に遡る、山陰で最も歴史の古い列車で大阪と山陰を結ぶ列車として誕生した。のちに東京乗り入れを果たすものの、当初は東京−大阪間が夜行、大阪−山陰間は昼行というダイヤだった。1961年10月の改正で京都から直接山陰線に乗り入れる東京−山陰間の夜行列車になり、1972年3月15日の改正で特急に格上げされた。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1935.3.15 2   急行格上げ   大阪−大社 旧型客車 1往復  
1943.2.1     戦争の為廃止       −−−  
1951.11.25 2 いずも   急行格上げ 東京−出雲今市┬大社
       浜田
旧型客車 1往復 東京−大阪間 急行「せと」併結
出雲今市−浜田間は臨時設定
1956.11.19 2 出雲   浜田編成定期化 東京−出雲今市┬大社
       浜田
旧型客車 1往復  
1961.3.1 2 出雲   全区間急行化 東京−出雲今市┬大社
       └浜田
旧型客車 1往復  
1961.10.1 1 出雲   大社編成廃止 東京−浜田 旧型客車 1往復 東京→名古屋間 急行「南紀観光」併結
京都→東京間 急行「金星」併結
1964.10.1 1 出雲   単独運行化 東京−浜田 旧型客車 1往復  
1972.3.15   出雲 特急格上げ          

 

昼行だいせん(三瓶、白兎、いなば、いでゆ含む)

大阪と山陰を結ぶ「だいせん」のルーツは、上記の「出雲」が京都経由で東京−山陰間の夜行列車として生まれ変わった歳に、大阪以西のダイヤを引き継いで誕生した。その後、「白兎」の大阪編成を編入し、2往復体制となったが、1986年11月の大阪−城崎電化の際に廃止された。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1961.10.1 2 三瓶 「出雲」分割   大阪−出雲市┬浜田
      └大社
旧型客車 1往復  
2 白兎 新設   大阪−福知山−松江 キハ58系 1往復 京都編成の付属
1965.10.1 2 三瓶   車両変更 大阪−出雲市┬益田
      └大社
キハ58系 1往復  
2 白兎     大阪−福知山−松江 キハ58系 1往復 京都編成の付属
1966.10.01 2 三瓶   大社編成格下 大阪−出雲市┬益田
      大社
キハ58系 1往復  
2 白兎     大阪−福知山−松江 キハ58系 1往復 京都編成の付属
1968.10.1 2 だいせん   愛称統合(三瓶、白兎)
白兎から分離独立
大阪−出雲市┬益田
      大社
大阪−松江
キハ58系 1往復

1往復
 
1972.3.15 2 だいせん     大阪−出雲市┬益田
      大社
キハ58系 1往復 米子−浜田間「はぎ」併結
2 いなば   愛称変更(だいせん) 大阪−鳥取 キハ58系 1往復 大阪→福知山間「丹波2号」併結
福知山−鳥取間「白兎」併結
1975.3.10 2 だいせん     大阪−出雲市┬浜田
      大社
大阪−出雲市┬益田
      大社
キハ58系 下り1

上り1
 
米子−浜田間「ながと」併結


 
2 いでゆ   愛称変更(いなば) 大阪−鳥取 キハ58系 1往復 大阪→福知山間「丹波2号」併結
福知山−鳥取間「白兎」併結
1978.10.2 2 だいせん   愛称統合(いでゆ)
鳥取だいせん単独化
大阪−出雲市┬浜田
      大社
大阪−出雲市┬益田
      大社
大阪−鳥取
キハ58系 下り1

上り1

1往復
米子−浜田間「ながと」併結



 
1982.7.1 2 だいせん   「ながと」併結廃止 大阪−出雲市┬浜田
      大社
大阪−出雲市┬益田
      大社
大阪−鳥取
キハ58系 下り1

上り1

1往復
 
1982.11.15 2 だいせん   一部普通列車化 大阪−出雲市┬浜田
      大社
大阪−出雲市┬益田
      大社
大阪−鳥取
大阪−香住鳥取
キハ58系 下り1

上り1

下り1
上り1
 
1983.4.1 2 だいせん   一部系統分割 大阪−出雲市┬浜田
      大社
大阪−米子
大阪−鳥取
大阪−香住鳥取
キハ58系 下り1

上り1
下り1
上り1
 
1984.2.1 2 だいせん   区間変更 大阪−浜田
大阪−米子益田
大阪−鳥取
大阪−香住鳥取
キハ58系 下り1
上り1
下り1
上り1
 
1985.3.14 2 だいせん   区間変更
一部快速、普通列車化
大阪−米子浜田益田
大阪−米子益田
大阪−鳥取
大阪−香住鳥取
キハ58系 下り1
上り1
下り1
上り1
 
1986.10.31   だいせん   特急北近畿に格上げ     −−−  

 

夜行だいせん(しまね、おき含む)

1964年に夜行普通列車が急行に格上げされて「しまね」という愛称がついたのがルーツである。その後、名称の変更を繰り返した後、1968年10月1日の全国的な愛称統合によって「だいせん」の一員となった。最後はディーゼルカー2連という姿になり、2004年10月16日の改正で廃止された。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1964.10.1 2 しまね 新設   大阪−出雲市大社
大阪−出雲市
旧型客車 下り1
上り1
 
1965.10.1 2 おき   愛称変更(しまね) 大阪−出雲市大社
大阪−出雲市
旧型客車 下り1
上り1
 
1968.10.1 2 だいせん   愛称統合(おき) 大阪−出雲市大社
大阪−出雲市
旧型客車 下り1
上り1
 
1978.10.2 2 だいせん   車両変更 大阪−出雲市大社
大阪−出雲市
20系 下り1
上り1
 
1978.10.2 2 だいせん   一部快速化 大阪−米子出雲市大社
大阪−出雲市
20系 下り1
上り1
 
1985.3.14 2 だいせん   一部快速化 大阪−倉吉出雲市
大阪−倉吉米子出雲市
20系 下り1
上り1
 
1986.11.1 2 だいせん   区間変更 大阪−倉吉出雲市
大阪−倉吉米子出雲市
12+14系14型 下り1
上り1
 
1994.12.3 2 だいせん   車両変更 大阪−倉吉出雲市
大阪−倉吉米子出雲市
12+14系15型 下り1
上り1
 
1999.10.2 2 だいせん   区間変更、車両変更 大阪−倉吉米子 キハ65系700 1往復  
2004.10.16   だいせん   廃止        

 

白兎

「白兎」は1956年11月19日から準急として走りはじめ、京都−山陰を結ぶ列車として活躍した。急行格上げ後は、後に「だいせん」となる大阪編成を併結していた。最後は城崎電化によってねん出されたキハ181系を用いて特急「あさしお」に格上げされた。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1961.10.1 1,2 白兎 急行格上げ   京都┬福知山−松江
大阪┘
キハ58系 1往復  
1968.10.1 1 白兎   大阪編成を分離 京都−出雲市 キハ58系 1往復  
1972.3.15 1 白兎   一部快速、普通列車化 京都−倉吉米子出雲市 キハ58系 1往復 福知山−鳥取間「いなば」併結
1975.3.10 1 白兎   区間変更 京都−倉吉米子出雲市
京都−倉吉米子大社
キハ58系 下り1
上り1
福知山−鳥取間「いでゆ」併結
1978.10.2 1 白兎   併結廃止 京都−倉吉米子出雲市
京都−倉吉米子大社
キハ58系 下り1
上り1
 
1982.7.1 1 白兎   区間変更 京都−倉吉米子 キハ58系 1往復  
1985.3.14 1 白兎   一部快速化 京都−鳥取米子 キハ58系 1往復  
1986.11.1   白兎   特急格上げ     −−−  

 

みささ(かいけ、伯耆含む)

1960年10月1日から姫新線・因美線経由で大阪を山陰を結ぶ第3のルートとして準急列車が走りはじめた。のちの急行列車時代には福知山線経由の「だい せん」とほぼ同等の所要時間であり、メインルートの資格があった。しかし、途中唯一の有力都市であった津山市へは、中国高速道の開通で打撃を受け、最終的 にはJR化後まもない1989年3月に廃止された。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1966.3.5 4 みささ 急行格上げ   大阪−上井 キハ58系 1往復  
4 かいけ 急行格上げ   大阪−米子 キハ58系 1往復  
1968.10.1 4 伯耆   愛称統合 大阪−米子
大阪−米子
大阪┬津山−上井
岡山┘
大阪−上井
キハ58系 下り1
上り1
下り1
上り1
鳥取→米子間「石見」併結
大阪←津山間「みまさか3号」併結
大阪→津山間「みまさか2号」併結
岡山→津山間「ひるぜん」併結
大阪←津山間「みまさか2号」併結
1972.3.15 4 伯耆   区間変更 大阪−米子

大阪−倉吉
キハ58系 1往復

1往復
鳥取−米子間「石見」併結
大阪←津山間「みまさか3号」併結
大阪−津山間「みまさか2号」併結
津山−倉吉間「砂丘2号」併結
1972.10.1 4 みささ   一部格下 大阪−鳥取
大阪−倉吉
大阪−鳥取倉吉
キハ58系 1往復
下り1
上り1
大阪←津山間「みまさか3号」併結
大阪−津山間「みまさか2号」併結
津山−倉吉間「砂丘2号」併結
1978.10.2 4 みささ   併結相手の号数変更 大阪−鳥取
大阪−倉吉
大阪−鳥取倉吉
キハ58系 1往復
下り1
上り1
大阪←津山間「みまさか6号」併結
大阪−津山間「みまさか3,4号」併結
津山−倉吉間「砂丘4,3号」併結
1980.10.1 4 みささ   併結相手変更 大阪−鳥取
大阪−倉吉
大阪−鳥取倉吉
キハ58系 1往復
下り1
上り1
大阪−津山間「みまさか1,6号」併結
大阪−津山間「みまさか3,4号」併結
津山−倉吉間「砂丘4,3号」併結
1982.7.1 4 みささ   区間変更 大阪−鳥取
大阪−倉吉米子
大阪−鳥取倉吉
キハ58系 1往復
下り1
上り1
大阪−津山間「みまさか1,6号」併結
大阪−津山間「みまさか3,4号」併結
津山−倉吉間「砂丘4,3号」併結
1985.3.14 4 みささ   減便、区間変更 大阪−鳥取 キハ58系 1往復 大阪−津山間「みまさか」併結
津山−倉吉間「砂丘4,5号」併結
1989.3.11   みささ 廃止          

 

昼行さんべ(やえがけ、なかうみ含む)

九州と山陰を結ぶ列車として、最初に誕生したのは1959年9月の準急「やくも」だった。その後小倉行きの新設により2往復化され、1968年10月の愛称統合で、夜行と合わせて「さんべ」と命名された。徐々に衰退しつつも長く走り続けたが、1997年、遂に廃止され、40年弱の歴史に幕を下ろした。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1965.10.1 9,10 やえがき 急行格上げ   米子−長門市┬厚狭┬下関−熊本
      └小串┘
キハ58系 1往復  
1966.3.5 9,10 やえがき     米子−長門市┬厚狭┬下関−熊本
      └小串┘
キハ58系 1往復  
10 なかうみ 急行格上げ   米子−小倉 キハ58系 1往復  
1968.10.1 8,9,10 さんべ   愛称統合 米子−益田┬┬厚狭┬下関−熊本
     │└小串┘
     └−小郡
米子−小倉
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キハ58系 1往復


1往復
 

季節

1969.10.1 9,10 さんべ   区間変更 鳥取−益田┬┬厚狭┬下関−熊本
     │└小串┘
     └−小郡
米子−小倉
キハ58系 1往復


1往復
 
1972.10.2 8,9,10 さんべ   一部普通列車化
鳥取−益田┬┬厚狭┬下関−熊本
     │└小串┘
     └−山口小郡
米子−小倉
キハ58系 1往復


1往復
 
1975.3.10 9,10 さんべ   小郡編成を分離 鳥取−長門市┬厚狭┬下関−熊本
      └小串┘
米子−小倉
キハ58系 1往復

1往復
 
1980.10.1 9,10 さんべ   区間変更 鳥取−長門市┬厚狭┬下関博多
      └小串┘
米子−下関小倉
キハ58系 1往復

1往復
 
1982.7.1 9,10 さんべ   区間変更 鳥取−長門市┬厚狭┬下関博多
      └小串┘
米子−下関小倉
米子出雲市−下関小倉
キハ58系 1往復

下り1
上り1
 
1984.2.1 9,10 さんべ   一部急行化 鳥取−長門市┬厚狭┬下関博多
      └小串┘
米子−下関小倉
キハ58系 1往復

1往復
 
1985.3.14 10 さんべ   区間変更、減便 鳥取米子−下関
浜坂鳥取米子−下関
キハ58系 下り1
上り1
 
1986.11.1 10 さんべ   区間変更 鳥取米子−下関
鳥取米子−下関
キハ58系 下り1
上り1
 
1992.7.X 10 さんべ   区間変更 鳥取米子−下関小倉
鳥取米子−下関小倉
キハ58系 下り1
上り1
 
1997.3.22   さんべ 廃止       −−−  

夜行さんべ(しまね含む)

昼行列車に遅れて、米子−博多間を結ぶ夜行列車が設定された。車両は12系との併結改造された20系客車に置き換えられたが、山陰の寝台車連結夜行列車の中では一番最初に廃止された。
廃止後は全座席車の臨時さんべがしばらく設定されたり、そののちにはスキー列車「シュプール大山」などが走っていた。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1966.3.5 10 しまね   新設 米子−博多 旧型客車 1往復  
1968.10.1 10 さんべ   愛称統合 米子−博多 旧型客車 1往復  
1978.10.2 10 さんべ   車両変更 米子−博多 12+20系 1往復  
1982.7.1 10 さんべ   一部普通列車化 米子−博多
米子松江−博多
12+20系 下り1
上り1
 
1984.2.1   さんべ   廃止     −−−  

 

大社(あさしお含む)

金沢から、小浜線・宮津線経由で出雲市へと走った異色の急行として設定された。のちに名古屋発着編成も追加されたが、やがて名古屋編成の方が主流となり、金沢編成は米子、天橋立折返しと、次第に運転区間が短縮されていった。大社は1982年7月に天橋立止まりとなり鳥取・島根県への乗り入れは廃止された。同年11月15日の改正で名古屋編成の廃止と「はしだて」への改称で「大社」の愛称も廃止された。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1964.12.1 11 あさしお 新設   金沢−出雲市 キハ58系 1往復  
1966.10.1 11 あさしお   区間変更 金沢−米子 キハ58系 1往復 敦賀−米子間「大社」併結
11 大社   新設 名古屋−出雲市−大社 キハ58系 1往復 敦賀−米子間「あさしお」併結
1968.10.1 11 大社   愛称統合 名古屋┬敦賀−米子−出雲市大社
 金沢┘
名古屋┬敦賀−米子−出雲市
 金沢┘
キハ58系 下り1

上り1
金沢編成は米子まで連結
1972.3.15 11 大社   区間変更 名古屋┬敦賀−米子−出雲市大社
 金沢┘
キハ58系 1往復 金沢編成は米子まで連結
1975.3.10 11 大社   愛称統合 名古屋┬敦賀−米子−出雲市大社
 金沢┘
名古屋┬敦賀−米子−出雲市
 金沢┘
キハ58系 下り1

上り1
金沢編成は米子まで連結
1978.10.2 11 大社   区間変更 名古屋┬敦賀−天橋立−出雲市大社
 福井┘
名古屋┬敦賀−天橋立−出雲市
 福井┘
キハ58系 下り1

上り1
福井編成は天橋立まで連結
1982.7.1   大社
区間変更  名古屋┬天橋立
 福井┘

キハ58系 1往復 (1982.11.15にはしだてに改称)

 

昼行ちどり(いなば、しらぎり含む)

山陰と中国地方の中心都市の広島を結ぶ優等列車の起源は戦前まで遡る。当時から「ちどり」の愛称がつけられていたが、料金が必要な優等列車になったのは戦後である。伯備線経由で結ぶ「しらぎり」という異端児があったほか、「いなば」が当初片道昼行、片道夜行という設定であったため、昼行と夜行が上下で本数が異なっていた時期もあった。長く走り続けたが、1991年の改正で芸備線内のみの走行となった。その後2002/3/23の改正で「みよし」に統合されて「ちどり」の愛称は消滅した。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1966.3.5 7 ちどり 急行格上げ   米子−広島
米子−広島岩国
  下り1
上り1
 
7 いなば 急行格上げ   鳥取−広島   下り1  
7' しらぎり 急行格上げ   米子−新見−広島   1往復  
1968.10.1 7,7' ちどり   愛称統合 米子−広島
米子−広島岩国
鳥取−広島
米子−新見−広島
  下り1
上り1
下り1
1往復
備後落合−広島間「たいしゃく2号」併結


米子−新見間「しんじ2,1号」併結
1972.3.15 7 ちどり   新見経由廃止 米子−広島
鳥取−広島
米子松江−広島岩国
  1往復
下り1
上り1
備後落合−広島間「やまのゆ」併結

備後落合←広島間「たいしゃく1号」併結
1978.10.2 7 ちどり   号数表示変更 米子−広島
鳥取−広島
米子松江−広島岩国
  1往復
下り1
上り1
備後落合−広島間「やまのゆ」併結

備後落合←広島間「たいしゃく2号」併結
1980.10.1 7 ちどり   区間変更 米子−広島
鳥取−広島
米子松江−広島
  1往復
下り1
上り1


備後落合←広島間「たいしゃく2号」を併結
1985.3.14 7 ちどり   減便 米子−広島
米子松江−広島
  下り1
上り1
 
1991.3.16   ちどり 備後落合発着に変更       −−− 2002/3/23にみよしに統合されて廃止

夜行ちどり(いなば含む)

走行距離は短いものの、広島方面への所要時間が長かったこともあり、かつては夜行列車が設定されていた。上りのみ夜行となる「いなば」があったため、昼行と夜行が上下で本数が異なっていた時期もあった。全国的な夜行列車全廃論が吹き荒れていたゴーゴートオ改正で廃止された。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1966.3.5 7 夜行ちどり 急行格上げ   米子−広島
米子−広島岩国
  下り1
上り1
 
7 いなば 急行格上げ   鳥取−広島   上り1
 
1968.10.1 7 ちどり   愛称統合 米子−広島
米子−広島岩国
鳥取−広島
  下り1
上り1
上り1
 
1972.3.15 7 ちどり   減便 米子松江−広島
鳥取米子松江−広島岩国
  下り1
上り1
 
1980.10.1 7 ちどり   廃止     −−−  

 

おき(だいせん含む)

伯備線経由で走る優等列車は岡山−松江間の快速「だいせん」に始まる。1958年になって京都延長の上、急行に格上げされた。のちに「だいせん」は福知山線経由の急行に転身し、後を「おき」が引き継いだ。しかし特急格上げから1年後に伯備線は「やくも」に引き継がれ現在に至っている。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1958.10.1 6 だいせん 急行格上げ   京都−大社 旧型客車 1往復 京都−岡山間「宮島」併結
1962.10.1 6 だいせん   車両変更 京都−大社 キハ55系 1往復  
1963.4.20 6 だいせん   経路変更 京都−(赤穂線)−大社 キハ55系 1往復 京都−姫路間「やまのゆ」併結
1966.10.1 6 だいせん   経路変更 京都−(赤穂線)−出雲市大社 キハ55系 1往復 京都−姫路間「やまのゆ」併結
1968.10.1 6 おき   愛称変更 京都−(赤穂線)−出雲市大社 キハ55系 1往復 京都→姫路間「みまさか1号」併結
1971.4.26 6 おき 特急格上げ       −−−  

 

伯耆(しんじ、たまつくり含む)

伯備線経由で岡山(宇野)と山陰を結ぶ優等列車は、当初山陰を縦断して九州まで足を伸ばしていた。その後陰陽連絡特急の設定と歩調を合わせるように区間を短縮していき、最後は伯備線内の急行となり、1982年の電化時に「やくも」格上げとなった。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1966.3.5 6,8 しんじ 急行格上げ   宇野−小郡 キハ58系 1往復 宇野−岡山間「砂丘」併結
岡山−新見間「たいしゃく」併結
新見−米子間「しらぎり」併結
6 たまつくり 急行格上げ   宇野−出雲市 キハ58系 1往復  
1968.10.1 6,8 しんじ   愛称統合 宇野−小郡


宇野−出雲市
キハ58系 1往復


1往復
宇野−岡山間「砂丘」併結
岡山−新見間「たいしゃく2,1号」併結
新見−米子間「ちどり1,3号」併結
1972.3.15 6,8 しんじ   区間変更 岡山−山口小郡
岡山−浜田
キハ58系 1往復
1往復

米子→浜田間「はぎ」併結
1975.3.10 6 伯耆   区間変更、愛称変更 岡山−米子 キハ58系 2往復  
1982.7.1   伯耆   電化により廃止     −−−  

 

砂丘(ひるぜん、伯耆含む)

岡山から津山、因美線経由で鳥取を結ぶ急行列車。JR化以降も鳥取市から広島方面、大阪方面への最短ルートとして増便をつづけ、最盛期には5往復にまで増加した。1997年に陰陽連絡の新ルートとして開業していた智頭急行経由の特急に発展し、砂丘は消滅した。(注:1968.10.1改正の伯耆はみささの欄と同じ列車)

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1966.3.5 5 砂丘 急行格上げ   鳥取−宇野 キハ58系 1往復 宇野−岡山間「しんじ」併結
5 ひるぜん 急行格上げ   岡山−津山┬月田
     └上井
キハ58系 下り1 津山−中国勝山間「みまさか2号」併結
津山−上井間「みささ」併結
1968.10.1 5 砂丘   区間変更 上井−宇野 キハ58系 1往復 宇野−岡山間「しんじ」併結
5 伯耆   区間変更 大阪┬津山−上井
岡山┘
キハ58系 下り1 大阪→津山間「みまさか2号」併結
岡山→津山間「ひるぜん」併結
1972.3.15 5 砂丘   区間変更、増発 倉吉−岡山
倉吉−岡山

鳥取−岡山
キハ58系 1往復
1往復

1往復

岡山→津山間「ひるぜん」併結
津山−倉吉間「伯耆2,1号」併結

1972.10.1 5 砂丘   一部普通列車化 倉吉−岡山
倉吉鳥取−岡山
倉吉−岡山
鳥取−岡山
キハ58系 1往復
下り1
上り1
1往復

倉吉→津山間「みささ1号」併結
倉吉←津山間「みささ2号」併結

1978.10.2 5 砂丘   号数表示変更 倉吉−岡山
倉吉鳥取−岡山
倉吉−岡山
鳥取−岡山
キハ58系 1往復
下り1
上り1
1往復

倉吉→津山間「みささ2号」併結
倉吉←津山間「みささ3号」併結

1982.7.1 5 砂丘   区間変更 倉吉−岡山
倉吉鳥取−岡山
倉吉−岡山
鳥取−岡山
米子鳥取−岡山
キハ58系 1往復
下り1
上り1
下り1
上り1

倉吉→津山間「みささ2号」併結
倉吉←津山間「みささ3号」併結


1985.3.14 5 砂丘   増発、区間変更 鳥取−岡山
鳥取−岡山
倉吉鳥取−岡山
米子鳥取−岡山
キハ58系 下り3,上り1
1往復
上り1
上り1
 
鳥取−津山間「みささ」併結
 
 
1988.3.13 5 砂丘   区間変更 鳥取−岡山
鳥取−岡山
キハ58系 3往復
1往復
 
鳥取−津山間「みささ」併結
1989.3.11 5 砂丘   増発 鳥取−岡山
倉吉鳥取−岡山
キハ58系 下り5,上り4
上り1
 
1997.11.29   砂丘 特急格上げ          

 

美保

山陰本線東部を走るローカル準急を急行に格上げして誕生した。当初は境線直通列車だったが、その後出雲市、福知山へ延長されたのち、最後は鳥取−出雲市間の山陰主要部を結ぶ急行となった。1982年の伯備線電化開業に伴う改正で廃止された。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1961.3.5 0 美保 急行格上げ   鳥取−境港   1往復  
1968.10.1 0 美保   一部普通列車化 鳥取−米子境港   1往復  
1969.10.1 0 美保   区間変更 鳥取−米子   1往復  
1970.10.1 0 美保   区間変更 鳥取−出雲市   1往復  
1972.3.15 0 美保   区間変更 福知山−出雲市 キハ58系 1往復  
1980.10.1 0 美保   区間変更 鳥取−出雲市 キハ58系 1往復  
1982.7.1   美保   廃止     −−−  

 

石見

島根県内のローカル準急を急行に格上げしたもの。1980年に廃止された。のちの快速網の遠い祖先とも言える列車だった。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1966.3.5 0 石見 急行格上げ   鳥取−益田 キハ58系 1往復 鳥取−米子間「かいけ」併結
1968.10.1 0 石見   併結相手変更 鳥取−益田 キハ58系 1往復 鳥取−米子間「伯耆1,2号」併結
1975.3.10 0 石見   区間変更 米子−益田 キハ58系 下り2,上り1  
1978.10.2 0 石見   区間変更 米子出雲市−益田
米子−益田
米子−浜田
キハ58系 下り1
上り1
下り1
 
1978.10.2 0 石見   減便、区間変更 米子−益田
鳥取−益田
キハ58系 下り1
上り1
 
1983.4.1 0 石見   だいせん系統分割で増発 米子−益田
鳥取−益田
キハ58系 1往復
上り1
 
1984.2.1 0 石見   減便 米子−益田
鳥取−益田
キハ58系 下り1
上り1
 
1985.3.14   石見   廃止        

 

ながと(はぎ含む)

山陰線西部の島根県と山口県を走るローカル急行として設定された。1985年に列車そのものは廃止されたが、愛称は美祢線乗り入れが廃止された「あきよし」を受けついで1992年まで存続していた。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1972.3.15 0 はぎ 新設   米子−長門市   1往復 米子→益田間「だいせん1号」併結
米子←浜田間「しんじ1号」併結
1975.3.10 0 ながと   愛称変更 米子−長門市 キハ58系 1往復  
1982.7.1 0 ながと   区間変更 出雲市−長門市 キハ58系 1往復  
1985.3.14 0 ながと 廃止          

 

あきよし(つわの含む)

山口線、美祢線経由で島根県西部と山陽・九州を結ぶ急行として、以前から存在していた「あきよし」を益田まで延長したもの。後に山口線経由の系統は「つわの」として独立した。美祢線経由廃止後は「ながと」の名前を受け継いで1992年に廃止された。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1966.3.5 8,9 あきよし 急行格上げ   浜田−益田┬長門市┬厚狭−下関┬東唐津
     └小郡−┘     └天ヶ瀬
キハ58系 1往復  
1966.10.1 8,9 あきよし   区間変更  浜田−益田┬長門市┬厚狭−下関┬博多
     └小郡−┘     └天ヶ瀬
キハ58系 1往復  
1968.10.1 8,9 あきよし   区間変更 浜田┬長門市┬厚狭┬博多
  └小郡−┘  └天ヶ瀬
浜田┬長門市┬厚狭┬博多
  └小郡−┘  └天ヶ瀬
キハ58系 下り1
 
上り1
 
 
1970.3.1 8,9 あきよし   区間変更 石見江津浜田┬長門市┬厚狭┬博多
       └小郡−┘  └天ヶ瀬
浜田┬長門市┬厚狭┬博多
  └小郡−┘  └天ヶ瀬
キハ58系 下り1
 
上り1
 
 
1970.10.1 8,9 あきよし   区間変更 石見江津浜田┬長門市┬厚狭┬博多
       └小郡−┘  └日田天ヶ瀬
浜田┬長門市┬厚狭┬博多
  └小郡−┘  └日田天ヶ瀬
キハ58系 下り1 

上り1
 
 
1975.3.10 9 あきよし   区間変更 江津浜田−日田天ヶ瀬
浜田益田−日田天ヶ瀬
キハ58系 1往復 江津→益田間「つわの1号」併結
浜田←益田間「つわの2号」併結
8 つわの 系統分割 
江津浜田−小郡
浜田益田−山口小郡
浜田益田−小郡
浜田益田−小郡
キハ58系 下り1
下り1
上り1
上り1
江津→益田間「あきよし」併結

浜田←益田間「あきよし」併結

1978.10.2 9 あきよし   号数変更 江津浜田−日田天ヶ瀬
浜田益田−日田天ヶ瀬
キハ58系 1往復 江津→益田間「つわの1号」併結
浜田←益田間「つわの4号」併結
8 つわの   一部普通 江津浜田−小郡
浜田益田−山口小郡
浜田益田−小郡
浜田益田−小郡
キハ58系 下り1
下り1
上り1
上り1
江津→益田間「あきよし」併結

浜田←益田間「あきよし」併結

1980.10.1 9 あきよし   区間変更 江津浜田−下関日田
益田−下関日田
キハ58系 下り1
上り1
 
  つわの 廃止          
1982.7.1 9 あきよし   区間変更 浜田−下関日田
益田−下関日田
キハ58系 下り1
上り1
 
1985.3.14 10 ながと 名称変更 区間変更 浜田−下関小倉
益田−下関
キハ58系 下り1
上り1
 
1992.3.14   ながと 廃止          

 

但馬

山陰線経由の「丹後」、福知山線経由の「丹波」と並んで播但線経由で関西と但馬地方を結ぶ優等列車として設定された。その中で「但馬」は鳥取まで1往復が 足を伸ばしていた。しかし、城崎電化などに伴い大阪直通を廃止し姫路を始終着とするようになった。最後は1996年に「はまかぜ」を播但線内で停車させる のと引き換えに廃止された。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1966.3.5 3 但馬 急行格上げ   大阪−鳥取 キハ58系 1往復 大阪−姫路間「みまさか1号」併結
1968.10.1 3 但馬     大阪−浜坂鳥取
大阪−鳥取
キハ58系 1往復 大阪−姫路間「みまさか3,1号」併結
1980.10.1 3 但馬   全区間急行化 大阪−鳥取 キハ58系 1往復 大阪−姫路間「みまさか5,2号」併結
1985.3.14 3 但馬   区間変更 大阪−城崎鳥取
姫路−浜坂鳥取
大阪−浜坂鳥取
姫路−豊岡鳥取
キハ58系 下り1
下り1
上り1
上り1
 
1986.11.1 3 但馬   区間変更 姫路−浜坂鳥取
姫路−豊岡鳥取
キハ58系 下り1
上り1
 
1988.3.13 3 但馬   区間変更 姫路−鳥取 キハ58系 1往復  
1996.3.16   但馬 廃止          


(2002/8/24 修整)

最後に、山陰を駆け抜けた長距離昼行急行・準急の例を書いておきます。

『大社』   名古屋−小浜線、宮津線経由−大社  544.3km
『だいせん』 大阪−福知山線経由−益田      540.2km
『しんじ』  宇野−伯備線・山口線経由−博多   619.7km
『さんべ』  鳥取−美祢線経由−熊本       646.5km

2004年10月16日の改正で最後の急行「だいせん」が廃止され、山陰地方から定期急行列車は姿を消した。


参考文献:各種鉄道雑誌 (鉄道ファン、鉄道ジャーナル、鉄道ピクトリアル)
       時刻表(交通公社、JR版)
       鉄道ジャーナル社 列車名鑑2001
       弘済出版社 JR特急10年の歩み
       弘済出版社 デジタル版 国鉄名列車編成史 急行・普通列車編
       JTB 時刻表でたどる特急・急行史


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