山陰の優等列車変遷史

準急列車編


0.  山陰都市間連絡列車
1.  京都から山陰本線経由
2.  大阪から福知山線経由
3.  姫路から播但線経由
4.  姫路から姫新線、因美線経由
5.  岡山から津山線、因美線経由
6.  倉敷から伯備線経由
7.  広島から芸備線、木次線経由
7'. 広島から芸備線、伯備線経由
8.  小郡から山口線経由
9.  厚狭から美祢線経由
10. 下関から山陰本線経由
11. 敦賀から小浜線経由


いずも

戦前に走っていた山陰地方唯一の優等列車だった急行を復活したもの。当初は準急としての走行だった。1951年、念願の東京乗り入れ時に急行に格上げされた。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1947.6.29 2 いずも 戦前の急行を復活   大阪−大社 旧型客車 1往復  
1951.11.25   いずも 急行格上げ          

 

白兎

京都と山陰を結ぶ準急として新設された。当時の優等列車は「いずも」しかなく、2番目に歴史のある列車だった。後に急行格上げとなるが、山陰では珍しく愛称の変遷がないまま特急格上げまで走り続けた。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1956.11.19 1 白兎 新設   京都−松江 旧型客車 1往復  
1957.12.X 1 白兎   区間変更 京都−米子 旧型客車 1往復  
1961.10.1   白兎 急行格上げ          

 

みささ(かいけ含む)

姫新線・因美線経由で大阪と鳥取を結ぶ準急として誕生した。福知山線や播但線経由と比較して所要時間に大差がなく、その後も急行に格上げされ、大阪と鳥取を結ぶ昼行急行としては最も長く走り続けた。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1960.10.1 4 みささ 新設   大阪−上井 キハ55系 1往復 大阪−津山間「みまさか」併結
1961.10.1 4 みささ   併結相手名変更 大阪−上井 キハ55系 1往復 大阪−津山間「みまさか2号」併結
1965.10.1 4 みささ     大阪−上井 キハ55系 1往復 大阪−津山間「みまさか2号」併結
4 かいけ 新設   大阪−米子 キハ55系 1往復 鳥取−米子間「石見」併結
1966.3.5   みささ   急行格上げ        
かいけ   急行格上げ        

 

ちどり(いなば、しらぎり含む)

山陰と広島を結ぶ準急であるが、その歴史は戦前から走っていた名前付きの快速列車にまで遡る。夜行準急としては山陰で唯一の存在でもあった。のちに急行に格上げされ1990年代初頭まで山陰と広島を結んでいた。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1959.4.20 7 ちどり 新設   米子−広島 キハ55系 1往復  
7 夜行ちどり 新設   米子−広島 キハ55系 1往復  
1962.3.15 7 ちどり   区間変更 米子−広島
米子−広島岩国
キハ55系 下り1
上り1
 
7 ちどり(夜行)   区間変更 米子−広島
米子−広島岩国
キハ55系 下り1
上り1
 
7' しらぎり 新設   米子−新見−広島 キハ55系 1往復 米子−新見間「しんじ」併結
1964.10.1 7 ちどり     米子−広島
米子−広島岩国
キハ55系 下り1
上り1
 
7 ちどり(夜行)     米子−広島
米子−広島岩国
キハ55系 下り1
上り1
 
7' しらぎり     米子−広島 キハ55系 1往復 米子−新見間「しんじ」併結
7 いなば
いなば(夜行)
新設   鳥取−広島 キハ55系 下り1
上り1
 
1966.3.5   ちどり 急行格上げ          
  いなば 急行格上げ          
  ちどり(夜行) 急行格上げ          
  しらぎり 急行格上げ          

 

さんべ(やくも、なかうみ)

準急時には「さんべ」の名称は使用されていないが、のちの急行「さんべ」の前身である。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1959.9.22 10 やくも 新設   米子−博多 キハ55系 1往復  
1960.9.1 9,10 やくも   区間変更 米子─────┬博多
 長門市−厚狭┘
キハ55系 1往復  
1961.10.1 9,10 やくも   区間変更 米子┬──┬熊本
   └厚狭┘
キハ55系 1往復  
1965.10.1   やくも   急行格上げ        
10 なかうみ 新設   米子−小倉 キハ55系 1往復  
1966.3.5   なかうみ   急行格上げ        

 

伯耆(しんじ、皆生、たまつくり)

伯備線経由で山陰を結ぶ準急として設定され、後に急行に格上げされた。最後は「伯耆」に改称されて伯備線電化まで走り続けた。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1960.3.15 6 しんじ 新設   岡山−出雲市 キハ55系 1往復  
1961.10.1 6,8,10 しんじ   区間延長 宇野┬──┬博多
  └小郡┘
キハ55系 1往復  
1962.3.15 6,8,10 しんじ   併結運転開始 宇野┬──┬博多
  └小郡┘
キハ55系 1往復 新見−米子間「しらぎり」併結
1962.9.1 6,8,10 しんじ   併結対象増加 宇野┬──┬博多
  └小郡┘
キハ55系 1往復 宇野−岡山間「砂丘」併結
新見−米子間「しらぎり」併結
1962.10.1 6,8,10 しんじ     宇野┬──┬博多
  └小郡┘
キハ55系 1往復 宇野−岡山間「砂丘」併結
新見−米子間「しらぎり」併結
6 皆生 新設   三原−出雲市 キハ55系 1往復  
1965.10.1 6,8 しんじ   区間変更 宇野−小郡 キハ55系 1往復 宇野−岡山間「砂丘」併結
新見−米子間「しらぎり」併結
6 たまつくり 愛称変更 区間変更 宇野−出雲市 キハ55系 1往復  
1966.3.5   しんじ   急行格上げ        
  たまつくり   急行格上げ        

 

砂丘

鳥取と岡山を結ぶ準急として設定され、後に急行化されたあとは最大5往復にまで増発された。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1962.9.1 5 砂丘 新設   宇野−鳥取 キハ55系 1往復 宇野−岡山間「しんじ」併結
1966.3.5   砂丘 急行格上げ          

 

美保

当初は鳥取県内のみを走るローカル準急として設定された。境線を走った定期優等列車としては今のところ唯一の存在である。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1962.12.1 0 美保 新設   鳥取−境港 キハ55系 1往復  
1966.3.5   美保 急行格上げ          

 

石見

島根県内を結ぶローカル準急として設定された。ただし、走行区間そのものは鳥取からとなっていた。のちに「美保」も出雲市まで足を伸ばしており、鳥取市と松江市の県庁所在都市間の輸送の任もあわせもっていた。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1961.3.1 0 石見 新設   鳥取−石見益田 キハ55系 1往復  
1965.10.1 0 石見   併結運転開始 鳥取−石見益田 キハ55系 1往復 鳥取−米子間「かいけ」併結
1966.3.5   石見 急行格上げ          

 

あきよし

島根県西部と九州方面を結ぶ準急として、以前から存在していた準急を延長して誕生した。のちに急行に格上げされたが、準急当時の複雑な分割併合もしばらくの間は継承されていた。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数 備考
1964.10.1 8,9 あきよし 区間延長により
島根県内発着
  浜田−益田┬長門市┬厚狭−博多
     └小郡─┘
キハ58系 1往復  
1965.10.1 8,9 あきよし   区間変更 浜田┬長門市┬厚狭┬東唐津
  └小郡─┘  └天ヶ瀬
キハ58系 1往復  
1966.3.5   あきよし 急行格上げ          

 

但馬

名前の通り、大阪と但馬地方を結ぶ優等列車として播但線経由で新設された列車であるが、一部が山陰本線を鳥取まで走っていた。当時は不定期準急として「ゆあみ」も走っていたが、こちらは後に臨時特急に格上げされている。

設定日 経路 愛称 設定方法 変更点 区間 車両 本数  
1960.10.1 3 たじま 新設   大阪−鳥取   1往復  
1961.10.1 3 但馬   愛称変更 大阪−鳥取   1往復 大阪−姫路間「みまさか1号」併結
1966.3.5   但馬 急行格上げ          

快速列車編

番外として、戦後準急、急行列車が増発される前に走っていた名前つき快速列車を列記します。

「だいせん」  岡山−松江 (伯備線経由)
「ちどり」    米子−広島 (木次線経由)
「夜行ちどり」 米子−広島 (木次線経由)


参考文献:各種鉄道雑誌 (鉄道ファン、鉄道ジャーナル、鉄道ピクトリアル)
       時刻表(交通公社、JR版)
       鉄道ジャーナル社 列車名鑑2001
       弘済出版社 デジタル版 国鉄名列車編成史 急行・普通列車編
       JTB 時刻表でたどる特急・急行史


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