片上鉄道の駅舎
〜現存しない駅舎を中心に紹介します。
但し、写真の都合上、全駅制覇という訳には行きません。ご了承下さい〜


1.片上駅
《コメント》
現役時代の片上駅。国鉄赤穂線の備前片上駅とは少し離れていました。
鉱山の積出し鉄道としての使命から生まれた、港への玄関口でした
(ちょっと大げさですが)。
コンクリート製で、今見ると何だか不思議な造形の駅舎です。

2.清水駅
《コメント》
駅前をすぐ県道が走っていました。
晩年は明らかに鉄道より車で訪れる人の方が多かったのは残念。
周辺は山に囲まれていますが、さほど急峻という事でもなく、
適度な寂れ具合とカーブしたホームは撮影にも好都合で、人気がありました。

3.中山駅
《コメント》
中山駅は交換設備無しの片面ホーム。
駅舎というより待合室レベルの小屋があるだけの駅でした。
周りは田んぼ。写真では分かりづらいですが、訪問時はちょうど秋祭りで、
お御輿が練り歩いていました。
現在は周囲に家が建って少し様相が変わっています。
駅の場所はサラ地となり、面影はありません。

4.本和気駅
《コメント》
病院の大きな建物の陰に隠れるようにひっそりと佇んでいた本和気駅。
この見事に枯れた木造駅舎はその筋のマニア感涙モノでしょう(笑)
残念ながらここも再開発で駅舎がどこに建っていたかすら少し判りにくくなっています。

5.益原駅
《コメント》
益原駅も、なんだか集会所、というか組合長さんの家みたいな風情です。
この場所も現在はサイクリングロードに埋もれています。

6.河本駅
《コメント》
河本駅は周りを桜など沢山の木々に囲まれ、純木造の駅舎に未舗装の広場と、
ローカルムード満点でした。
ここも現在はサラ地となってしまいました。

7.備前矢田駅
《コメント》
佐伯町の中心に近く、沿線でもかなり大きい部類に入る駅です。
交換設備の他にも貨物用の引き込み線などがありました。
駅舎も比較的大きく、駅前広場には理髪店などが建っています。
廃止後、駅舎は取り壊されましたが、ホームなどの土台はそのまま残っており、
雰囲気を今に伝えています。

8.杖谷駅
《コメント》
杖谷駅です。これは珍しい、民家の軒先がそのまま駅となっていました。
但し乗降客は殆どいなかったようです。
廃止後に取り壊されて別の建物が建ってしまい、残念ながら現存しません。

9.柵原駅
《コメント》
終点です。が、鉱山輸送という片上鉄道の生い立ちからすれば、
起点と呼ぶべきだったのかも知れません。
独特のとんがり屋根の駅舎は片上鉄道北部の各駅で見られました。
今見るとレトロですが、建築当時はそりゃモダンに見えたに違いありません。
晩年のさびれ具合は本当に悲しくなるくらいでしたが、鉱山に活気があった時代は、
この街もそれはそれは栄えていた事でしょう。
撮影時の訪問がいつ頃だったかはっきり記憶にないのですが、
結構乗降客が多くいました(年末年始?)。
鉄道廃止後もしばらくは駅舎が放置されたまま残っていましたが、
現在は取り壊されてしまいました。
バックに見える鉱山施設も閉山後は無惨な廃墟と化し、坑道の奥も自然水没。
写真には映っていませんが鉱山のシンボルマーク的存在だったヤグラも
近日中に取り壊されるそうです。