解  説




yayoinosora

弥生の空



   霞立つ 春の光の さし始(そ)めば
   まず咲く梅の 花の香を 愛(は)しと鴬 鳴くなるや
   芽吹く青柳(あおやぎ) 春風に 吹かれて愛(を)しと 戯(たはむ)るや
   真白き蝶は 菜の花を 惜しと舞ひ来て 遊べるや
   三月弥生 時は今 春の光の 満ちも来て
   さやかに風の 吹きも来て 春喜びを 寿(ことほ)げば
   弥生の空は 雲晴れて 見渡す限り 花咲き乱る

この曲は春が到来し、冬と春とを行きつ戻りつしつつ、少しずつ春が成熟し、やがて花咲き
匂う春の盛り、春爛漫の景色へと推移して行く様と春を迎えた喜び、感動、希望を、箏・三
絃・尺八の五重奏曲という形で表現してみました。


2015年5月 作曲