解  説




mutukisyou

睦 月 抄



 この曲は年の初めの新たなる思いを筝で書き記したもので、壱越を主音とし
て作曲されています。導入部は壱越を中心に展開され、中間部での旋法やテー
マの変化を経て最後は主音の壱越で終結します。古典の手法を多く用いる一方、
カデンツァ風な盛り込みを行い、テクニックの変化や箏の持つ楽器の響きを重
要視し作曲しました。また、この年の8月にこれを協奏曲に書き改め「壱越協
奏」として発表しました。

1985年3月 作曲




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