キノコ

2008.11.5
秋の味覚といえばキノコ。
こちらでも9月あたりからあちこちの
マーケットでキノコ専門店を
見かけるようになりました。

私は大のキノコ嫌いなので、
実はまったく興味が無いのですが、
先日スーパーで買い物している時ふと
「Shi Take」の文字が目にとまりました。

見ると、カゴの中には実にまるまるとした
椎茸が。Schweizと書いてあったので
スイス産のようです。

これまでも椎茸が売られているのは
見たことあったのですが(干し椎茸もあり)
こんなにピチピチしたのは初めて。

これはもしかして、好きな人から見たら「美味しそう」という状態なのでは?


などと、いつもは近寄りもしないキノコ売り場をしげしげと見ていると、
その隣に倍以上のお値段のキノコがありました。
少し松茸っぽい面影もあり、タダモノではない雰囲気を漂わせています。

帰宅後ネットで調べたら案の定、ポルチーニ茸でした。
イタリアの食材というイメージですが、なるほど地続きだからこのへんでも
売っているわけです。ちなみにドイツ語ではSteinpilz(シュタインピルツ)、
フランス語ではCepe(セップ)と呼ぶようです。
普段家では一切キノコを食べることの
できない不憫な夫に、たまには美味しい
キノコを食べさせてあげようと意を決して
一山買ってみることにしました。

なるべく触りたくないので適当に裂いて
軽くバター炒めに。
濃厚な風味で美味しかったそうです。

お友達に聞くと、キノコはオムレツやリゾットにするとより美味しく食べられるとのこと。
よーしチャレンジしてみようとヌーシャテルのマーケットでキノコ屋さんに行ったら、
ポルチーニが見当たりません。

しかたないので「リゾット向きは?」と聞いてみたら左のキノコを勧めてくれました。
これはドイツ語でEierschwamm または Pfifferling、フランス語でGirolle、
日本ではアンズ茸やジロール茸と呼ぶそうです。
リゾットにしてみると、しゃきしゃきしてクセがなく確かに美味でした。
(勇気をだして味見してみたら意外と食べれた♪)


その後、ポルチーニはしばらくお預けとなっていた夫ですが、
先週遊びに行ったルガーノのレストランで、シェフのおすすめメニューの中に
ポルチーニのパスタを発見! もちろん迷わず注文。
これが信じられないほど美味しかったらしく、食べている間ずっと感動してました。
香りと歯ごたえが素晴らしかったそうです。

そして食べ終えた後に「今シーズンのキノコ料理はこれにて終了」と宣言。
理由を聞くと、「この味の記憶を他の中途半端な料理で上書きされたくない。
僕はこの思い出を大切にこれから一年間生きていく。」 のだとか。

これほどまでに人を感動させるキノコの力は素晴らしい・・・
けどなんかこう、これまで作ったキノコ料理がさりげなく全否定されてるような
気がするのは気のせい?


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