フォアグラ

2008.12.11
フランスのスーパーでは、クリスマス近くになると、フォアグラの特設売り場が登場します。カキと同じく、冬場(クリスマス)のごちそうという位置づけみたいです。

フォアグラといえばフランス南西のペリゴール地方が有名ですが、アルザスもフォアグラの産地のひとつ。デパートやスーパーの他、アルザスの特産品を置くお店などにもよく置いてあります。

我が家のお気に入りは、青い缶に入ったEdouard Artznerというメーカーのもの。入手し易いFeyelもよく買います。他にスーパーのオリジナルブランドのも買ったことありますが、なんとなく味が落ちるような。
(気のせいかも・・・自信なし)

なにしろ日本ではフォアグラなんて買ったことないので、ずらりと並ぶ製品のなかからいったいどれを選べばよいのか、悩むところです。

Edourard Artzner。いつもコルマールで買いますが
サンルイのAu Monde du Vinでも買えます。



Georges Bruck。ストラスブールのギャラリーラファイエットで購入。たぶん高級品(値段を覚えてない)。


そこでひとつの目安になるのが星の数(Edouardの場合)。
5つ星がまじりっけなしの100%フォアグラ、星が減るに従い調味料など混ざり物が多くなり、よってお値段も安くなります。我が家では、バゲットなどに塗って食べる時は5つ星のガラスジャーに入ったもの、ソテーして食べるときは調理しやすい3つ星のブロック、というように使い分けてます。

他に、ガチョウかカモか、フレッシュかプリザーブドか、トリュフ入りかプレーンか、などバリエーションが数限りなくあるようで、まだまだ奥が深いというかとても研究しつくせないというか・・・。ちなみにアルザスワインとの相性でいうと、Pinot Grisにはガチョウ(Oie, Goose)が、はGewurztraminerにはカモ(Canard, Duck)が合うそうです。
ね、これだけで頭痛くなってきませんか?


ということで、深く考えずに食べてます。ガラスジャーに入ったものは蓋を開け、パンに塗って食べるだけ。(黄色い部分は脂肪の固まりなので捨てます)

ブロックの場合は、まず缶から中身を取り出し、厚さ1〜1.5cmぐらいにスライスします。両面に軽く小麦粉をはたいて、油をひかずにフライパンへ。強火でジュッと短時間で両面を焼き、焦げ目がついたら出来上がり。


缶から取り出す時点で既に失敗。

のんびりしてると溶けちゃいます。ぐずぐずになった分はパンに塗って食べると美味。

上にのってるフォアグラの形が崩れてるようにも見えるけど気にしないでください。
サラダの上にのせると、前菜にぴったり。もちろん、ステーキにのせてロッシーニ風にしても美味しいです。サラダに苦味のあるチコリなどを入れたり、お肉はクセのない子牛肉にすると、濃厚なフォアグラも比較的さっぱりといただけて、日本人の好みに合うような気がします。どちらの場合も、バルサミコ酢と蜂蜜を半々ぐらいで混ぜてトロっと煮詰めたソースをかけると相性抜群。やったことないですが、ちょっとお醤油味にしてフォアグラ丼、とかもいけるらしいです。

145gの缶でスライスが5切れできるのですが、我々中年夫婦には一人一切れで十分。残りは冷凍します。使うときは冷凍庫から出して小麦粉をつけ、そのままフライパンでジュッでOKです。いつもながら説明がざっくりですみません。

そんなカジュアルなフォアグラの楽しみ方もさることながら、やっぱりレストランで味わうフォアグラは格別。

中でも、Mulhouse郊外のレストランで以前食べたこちらのプレートはすごかった。切ったままのもの、ソテーしたもの、スープで温めたもの、と3種のフォアグラが載っていて、そこにジュレ、ジャム、チャツネが添えられているという素晴らしい盛り合わせ。フォアグラ研究にはもってこいの一品でした。また食べたいなあ。


L'Arbre Vert
ところでこのお店、これまで昼と夜2度訪れたのですが2度ともほぼ満員でした。田舎町にある一軒屋レストランで周りには本当に何もないので、お客さんはここだけを目指して車でやってくる感じです。

セッティングからなにからすごくきちんとしているのに接客はフレンドリーで、英語ができないマダムがフランス語のできない私たちにメニューの説明をしようと、辞書を片手にがんばる→いまいち通じない→奥からシェフが出てきてみずから説明→やはり単語が出てこず辞書を片手にがんばる、という、フランスでは奇跡的な感じのよさでした。
みなさんも機会があれば、ぜひ。


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