患者の立場での糖尿病臨床研究

その5) 渡邊法治癒過程における糖負荷試験の変化


『渡邊法挑戦者 1人目』の私自身、ならびに『渡邊法挑戦者 2人目』の30歳台男性の治癒過程における糖負荷テストの変化を検討したところ、注目すべき所見が見られた。 
まず、私の場合であるが、

渡邊法開始時 (08-06-18) と治癒時点 (09-02-18) とその経過中の2回の計4回糖負荷試験を行った。 糖負荷後30分の血糖値も糖負荷後120分の血糖値もいずれも経過とともに低下し、ついには正常値を取るに至っている。 面白いことに、インスリンがたくさん分泌されることにより血糖値が下がっていったという単純な話ではなく、むしろ、どちらかというとインスリン値は経過とともに低下していった傾向にある。 内臓脂肪の減少とともにインスリン抵抗性が減少して、インスリン効率が増していった可能性を支持する結果と考えてはどうであろうか。 治癒時点 (09-02-18) の糖負荷曲線の平坦化するとともにピークが負荷後60分と後方にずれているが、このことは何を意味するのであろうか? もっと追究する必要がありそうな気がするので、将来への宿題にしたい。

次に、『渡邊法挑戦者 2人目』の30歳台男性の治癒の過程における糖負荷テストの変化を検討てみよう。

この場合、負荷後30分においても、負荷後120分においても、いずれもインスリンは途中で高くなり、治癒時点 (2011-03-18) でかなり低い値を取っている。単純ではないものの、やはり、血糖値が正常値付近まで低くなった時点でインスリン値が最も低くなっているので、基本的には私の場合と同様の傾向を考えてもいいのではないであろうか? 少なくとも、インスリン分泌が増えて血糖が下がったというわけではないことは明らかであり、インスリン抵抗性との関連を考慮する必要があると言えよう。


今後、渡邊法挑戦者の成功例の積み重ねとともに、この検討もさらにおこなってゆきたいものである。
改めて、さらなる挑戦者を募りたいと思う。