思うこと 第263話   2007年10月5日 記

上海「スペシャルオリンピクス」に招待されて−その6−
−知的障害者施設陽光之家を訪ねて−

 上海郊外朱家角地区の知的障害者のためのセンター『陽光之家』を視察した。このセンターは私達を招待してくれた上海障害者連合会が設立・運営している。この視察を通して、、私達は知的障害者への取り組みの中国の現状の一端を知ることが出来た。

 施設の玄関前の広場では我々の歓迎の準備が出来ていて、

この施設のデイケアセンター・教室に通っている生徒さんたちによる歓迎のセレモニーを受けた。このセンターは今回のスペシャルオリンピックの訓練施設の一つにもなっており、

このセンターから今回のスペシャルオリンピクスに16人の選手が参加しているとのこと。

所長の説明では、周辺地域の知的障害者535人のケアをセンターが受け持っており、約140人は毎日センターに通って授業や作業を行い、残りは在宅指導の形をとっているとのこと。

所長ご自身も身体障害者で、障害者のケアを生き甲斐にしているとのお話であった。
センターの庭には花が植えられ、

センター周囲の畑も障害者により管理され、畑からの収穫物や

デイケアセンターの作業で出来る製品の売り上げはすべて通ってくる障害者に分け与えているとのこと。
完全公営の非営利団体の上海障害者連合が行っている事業であり、この団体の資金源は潤沢である印象を受けた。今回のスペシャルオリンピクスの開催が、上海での知的障害者に対する対策の充実に繋がりつつあるとのことであったが、日本とは制度が根本的に異なるので単純な比較は出来ないが、障害者にたいする福祉に公的なお金をかけていることが印象的であった。