思うこと 第218話             2007年5月30日        

退職後ならではの新たな感動

 昨夜、定年退職後初めて、古巣「鹿児島大学第三内科」主催の宴会に出席し、これまで経験したことのない、全く新しい感動を味わった。その会は、「平成19年度 新入医局員歓迎会」で、一般の会社でいうなら新入社員歓迎会にあたる。第三内科創設以来これまで私は30回余り毎年この会に出席してきたが、今回、これまでと全く異なる気持ちが湧き上がっているのを感じた。とにかく、これまでになく、嬉しかったのである。誰の顔をみても、無性に嬉しかった。最初は、何故こうも嬉しいのか理由がわからなかったが、ふと理由に思いあたったのである。これまでは、私には、教授としての責任があり、どう皆を指導してゆくかという気持ちが潜在的に存在していたのが、退職後、その潜在意識がなくなったから、この様な気持ちで皆と接することが出来たのだと、思いあたったのである。これまでは、『父親がわが子を見る視線』であったものが、退職して公的責任がなくなったとたん、『おじいちゃんが孫を見る視線』に変わった、というわけである。とにかく、『理由もなくかわいい』のである。
 これから先、古巣の会に出ることが私の大きな楽しみとなりそうである。