思うこと 第182話           2007年1月9日 記       

『イエコノミー』に思う

今年の元旦の日経新聞の第一面を飾った『イエコノミー』の記事(下に示す)は、私にとっては目からうろこともいうべき、衝撃的な内容であった。

『イエコノミー』は初めて目にした単語であった。エコノミーの語源は古代ギリシャ語の『オイコノミクス』でオイコスは家計の意味とのこと。家計のお金の重さを追求した日経の特集記事に『(家)イエコノミー』の造語をあてた。以後、昨日1月8日まで休刊日の1月2日を除く毎日、第一面と中ページにこの特集が掲載された。今朝、特集が終わった新聞を見て、昨日までの記事を毎日いかに楽しませてもらったかに思いをいたすことであった。『イエコノミー』の総額は2000兆円、そのごく一部の、家計が外貨を買った40兆円は、3年前に財務省が円高阻止に必死になってつぎ込んだ総額35兆円を上回るという。日米の金利差が円高を阻止しているとは知っていたが、その主役のひとつが『イエコノミー』であったとは、言われてみればなるほどと思うが、目からうろこであった。
この元旦の日経の7ページの関連記事を下に示す。

まさに、『イエコノミー』が貯蓄から投資に“じわり”と移動しつつあるという、極めて自然な動きも、言われて初めて、ことの重大性を気づかせてもらった。
このシリーズで、私にとって最も自分のことと重ねて読んだのが下の記事であった。

サービス業に分類されている医療を担う病院が、この10年で悪くなったナンバー2に数えられているのである。医療に携わるものは、このことを真摯に受け止め、反省するだけでなく、即、実行に移さねばならない。我々に今、問題解決能力が問われていると言えよう。
さて、昨年の一月は、経済問題を中心に新春読書と銘打って多くの本を読んだ。おかげで、問題点が整理され、以後、日経新聞の読む深さというか楽しさが増えた。ことしは、大型書店で新春読書の本を物色したが、今年は浅井 隆氏の本は買わず、買ったのは下に示す本1冊だけであった。あとは、日々、日経新聞を読むことで充分と感じたからである。