思うこと 第156話 2006年10月27日 記
パプア・ニューギニア、ソロモン巡回診療報告ーその9ー
ガダルを発つにあたって
ガダルカナル島を去るにあったって、島で見聞した幾つかのことを記す。
ホニアラ市街地のあちこちで結構な数の焼けた建物を目にした。
今年4月、2つの対立する陣営で首相選挙を争い、一方の陣営に中国系住民から資金提供があったとの噂に激昂した人びとがチャイナレタウンをはじめ中国系の施設が4月18日に軒並み焼き討ちにあったとのこと。
ホニアラ市内の失業率は深刻で、これは、マライタ島をはじめ周辺のまずしい島々からホニアラに人びとが流入し、もともとのガダル住民との間にいさかいが絶えないとのこと。失業率が高いと言うより、就職率が極端に高いことが、治安の悪化に繋がっているとのことであった。 また、ガダルカナル島内でも部族間の対立は依然として根深いものがあるとのことであった。我々も、夜の外出は禁止され、おかげでビールを毎晩しこたま飲んでしまった。
しかし、島の景色はやはり南海の楽園と呼ぶにふさわしく、
いたる所で椰子の実が満載であった。
村人の生活ものんびりとしており
ゆっくりと、ゆったりと時間が過ぎるまいにちをおくっている様子であった。
油をとる目的の oil parm tree の畑も広がっていた。
これの赤い実が油の原料で
油の精製工場もこの畑の横にあった。
大使館ならびにキタノ・メンダラ・ホテルの方々のご好意で、本当に楽しく、そして有意義な3泊4日のガナルカナル滞在であった。心からの感謝を込めてガナルカナルを発ったのであった。