思うこと 第124話           2006年8月15日 記

小泉首相の終戦記念日靖国参拝に思う

 やっぱり、今日、この終戦記念日に、小泉首相は靖国神社に参拝した。 “個人”の「心」を大事にするという理由で、“公人”としてのあるべき姿を捨てた。 残念でならない。 私にとって、さらに残念で、ショックだったのは、今夕7時半からあったNHKの小泉首相靖国参拝に関する討論生番組『日本のこれからーアジアの中の日本』での、“携帯”生アンケートの集計結果であった。 小泉首相の靖国参拝に「賛成」が63%、「反対」が37%と集計されたのである。
 
( 8月17日追記:この集計結果は、どう考えてもおかしいので、理由を考察した。 おそらく、携帯での生アンケートなので、戦中派の我々以上の世代は携帯でアンケートに答えることに不便を感じて、若者の意見が大きく影響したものと,当初かんがえた。 もちろん、それも大きな理由であったようであるが、今朝の朝刊を読んでもう一つ理由があったことが分かった。 共同通信の電話アンケートでは今回の小泉靖国参拝に、賛成51、5%、反対44,9%、読売の電話アンケートでも賛成53%、反対39%、毎日の電話アンケートでも賛成50%、反対46%であったという。 すなわち、電話アンケートでも携帯アンケートよりは少ないとはいえ約過半数の人が小泉首相の今回の行動に理解を示したことになる。 しかし、各新聞のアンケートとも、次期首相には靖国参拝をしてほしくないと言う人が過半数を超えていたことより、小泉首相に対する支持は、やってしまった事への現状肯定であろうと分析していた。 次期首相には、下記の追記の日経社説をぜひ読んでほしいものである。) 
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追記     2006年8月16日 記

 今朝の朝刊が届くのを待って、それぞれの社説を読みくらべた。 全国紙のいずれの社説でも小泉首相の靖国参拝を痛烈に批判していた。 そのなかでも、とくに感嘆したのが日経で、岡田直明編集主幹の署名入りの社説(下写真)であった。 一字の無駄もなく、実に明快に論じてあり、我が意を得たり、の思いである。 もっとも感動したのが、『しかし、大事なのは形だけではない。 戦争責任の自覚である。』の部分であった。