個人的出来事 第24話 2006年2月12日 記
オーロラを求めてーその2−
アラスカ1日目
2006年2月11日朝鹿児島を飛び立ち
午後には成田からNW機中の人となり、日付変更線を超えて1日日付が若くなり、11日午前6時にシアトルに到着。
厳しい米国入国審査をすまし、アラスカ航空機に乗り換えた。
午後1時アンカレッジに着陸寸前の海は、海面が斑状に氷で覆われていて(下の写真)、
いよいよ極寒の地に着いたことを実感し緊張する。
アンカレッジ空港でさらに乗り継ぎ、フェアバンクス空港に午後5時に到着
迎えの小型バスに乗り込む。
8人の乗客の中で日本人は我々夫婦のみで、あとの6人は全て米国人。
90分車に揺られて目的のチェナ・ホットスプリングス・レゾートに到着。
夕食を急いで済まし、10時から裏山のオーロラ観察小屋めざして雪道を登る。
家内は暖房の効いた観察小屋の中で、(観察のため明かりはガス暖房の光のみ)、ゆったりと椅子に腰掛け、広い観測用ガラスウインドウ越しに他の数人しかいない米国人客とオーロラを待つ。
なぜこのように観察客が少ないのか不思議であったが、曇り空なので皆あきらめて山の中腹の小屋までは出かけてきていないのだろうと思われた。
私は小屋の外の雪の小道の平らな場所に2本の三脚を立て、2台のカメラをセットした。
もちろん、周到に準備したカメラを暖める一式でカメラを保護しながら待った。
驚いたことに、小屋の外での観察は私ただ一人。
午前1時、期待通り雲が薄くなり、星が見え始めた。
私は自分の運の強さを信じて極寒のなかで、ただひたすら待った。
午前2時、北の雪山の上にうすい雲の帯が現れ、何となく緑がかっているような気がした。
ひよっとして、とはやる気持ちを抑え、シャッターを押した。
Canon EOS 300D 10mm F3.5 絞りF5 シャッタースピード30秒 ホワイトバランス太陽光 感度400
緑の帯は揺れ動き、まぎれもなくオーロラだ!
5分後には下の写真のように下の帯が強くなり、上の帯が次第にあわくなった
Canon EOS Kiss 魚眼レンズ15mm F2.8 絞りF5 シャッタースピード25秒 ホワイトバランス太陽光 感度400
さらに5分後には再び上の帯が強くなり、下の帯はうすくなっていった
Canon EOS Kiss 魚眼レンズ15mm F2.8 絞りF5 シャッタースピード25秒 ホワイトバランス太陽光 感度400
数分後にはオーロラは消え(出現トータル時間15分ぐらい)、その後再び現れることもなく、午前2時半には空は雲で覆われてしまった
第一夜にして目的のオーロラに出会えたが、オーロラ観察を目的に世界中から集まってきている約100人ほどの宿泊客のうちはたして何人がこの感動的瞬間を目にする事が出来たのだろうか?
ちなみに、暖房の効いた観察小屋の中で、広い観測用ガラスウインドウ越しに観察した家内と米国人客にはオーロラが見えなかったとのこと。前知識なしにただ眺めたのでは、白っぽい霞としてしか認識できななかったものと思われる。