●ミネラルウオーターの上手な使い方

 皆さんはミネラルウオーターをどのようにお使いですか。
 スーパーや百貨店では様々なミネラルウオーターが販売
 されています。

 そこで今回は用途別にミネラルウオーターを使い分けする
 ポイントをご案内します。

 
ご飯を炊く場合…
 ご飯を炊く場合は、洗米する際の水が大切です。
 最初に浸す水を米が吸収するからです。
 使う水は軟水です。硬度の高い水ではご飯が
 パサパサになってしまいます。

 野菜をゆでる場合…
 野菜をゆでる場合は軟水で行います。
 野菜をクタクタになるまで煮込むにも
 軟水が適しています。
 逆に煮くずれしない程度に煮る場合は
 やや硬度の高い水を使うとシャキシャキと
 した歯ごたえを残して煮ることができます。
 その際でも硬度300までにしましょう。

 
和風だしをとる場合…
 昆布やかつお節などの繊細な和風だしをとる
 場合は軟水であればあるほどいいといえます。
 昆布やかつお節は苦味が出ないように短時間で
 だしを取ります。
 軟水は抽出力が高いので、さっと旨味を
 出してくれるのです。
 逆に硬水ではアクが出て、旨味を十分に引き出す
 邪魔をしてしまいます。

 
スープストックをとる場合…
 牛や鳥の骨を煮込んで作るスープや煮込み料理には
 硬水が適しています。
 牛すね肉を使ったスープ料理には硬度200〜
 300程度の硬水を使用するとよいといわれています。
 カルシウムなどのミネラルが臭み成分と結合してアクと
 なってとれ、旨味成分が残り、味にコクが出ます。

 緑茶・紅茶を入れる場合…
 日本茶に含まれるグルタミン酸やテアニンなどのデリケートな
 成分を生かし、香り豊かな日本茶を飲む場合は、硬度50前後の
 軟水を選びます。
 紅茶は基本的にイギリスと同じ硬度の50〜100前後の軟水が
 適していると言われていますが、リーフの種類によって使い分けが
 必要です。

 ダージリンは特有の香りを引き出すため100以下の軟水を
 セイロン紅茶は50前後の軟水を
 アッサムは色も香りも濃厚であるためやや硬い水を使用します。

 
コーヒーを入れる場合は…
 一般的に50〜100前後の軟水が適しているといわれています。
 ただし、フレンチローストやイタリアンローストなど深煎り豆や
 エスプレッソは硬水でないと苦味ばかりが前面に出てコクが出ません。
 
 またドリップコーヒーの場合は軟水、コーヒーメーカーの場合は
 中程度の硬水が望ましいといわれています。

 
ウィスキーの水割り…
 ウィスキーの水割りは100〜200程度の硬水が最適と言われています。

 一般的に日本の水は軟水が多く、ヨーロッパの水は硬水が多いのです。
 やはりその土地の食べ物はその土地の水に合っているのだなあと
 つくづく感心させられます。

 主なミネラルウオーターと硬度

 サントリー 南アルプスの天然水 硬度 30.0(軟水)
 富士ミネラルウオーター       硬度 87.8(軟水)
 ネスレ こんこん湧水        硬度 25.7(軟水)
 温泉水99               硬度  1.6(超軟水)
 クリスタルガイザー          硬度 38.1(軟水)
 ハイランドスプリング         硬度122.4(硬水)
 エビアン                硬度291.0(硬水)
 ヴィッテル               硬度309.1(硬水)
 ボルヴィック              硬度 61.6(軟水)
                                                                                
 ミネラルウオーターガイドブック
  医学博士 井上正子監修
  新星出版社より引用・参照させていただきました。

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