●料理を生かす脱水シート!

   今回は、ほしやさんの一夜干しにも利用されている
   脱水シートについて紹介します。 
 
   なお、ここでは昭和電工のホームページから脱水シートの
   ピチットシートについての解説を、参照・引用させていただきます。
 
  ●脱水シート(ピチットシート)のしくみ…
 
   2枚の水を通す半透膜のフィルムの間に、高浸透圧食品である水あめ成分と、
   吸い取った水を保持する海草成分(糊料)とをはさんだシートです。

   食品に含まれている余分な水分と生臭みとがシートに吸収されますが、
   うま味成分は吸収されずに残るので、うま味が濃縮されるのです。
 
  ●脱水シートが水分と生臭みの成分を取る訳。
 
   フィルムに開いた目に見えないくらい小さな”穴”にあります。

   この穴は、水分と生臭みの成分(アンモニア、トリメチルアミンなど)の
   分子の大きさに比べれば十分大きいのですが、うま味成分の分子の
   大きさに比べればずっと小さいので、水分と生臭みだけがフィルムを
   通ってピチットに取込まれて取り除かれるのです。

   このように、選択的に物質を通す膜を「半透膜」といいます。
 
   このシートは浸透圧のしくみをうまく利用しています。
 
   ※浸透圧の仕組み
    …濃度の違う水溶液AとBとを半透膜を境にして接触させると、
     濃度の高い方へ水が移動するという性質があります。

     この「水を移動させる圧力」を「浸透圧」といいます。

     自然界では良くみられる現象で、樹木が土の中の水分を吸い上げるのも、
     きゅうりに塩をふって水分を抜くという方法もこの原理が働いているのです。
 
 ●脱水シートが食材を生かす!
 
  その1.食材が水っぽくならない。
 
    魚や肉を冷凍する前に、ピチットで適度(通常、全重量の約3%)に
    脱水すると、脱水しないものに比べて凍結時による体積膨張が減少します。
 
    また、保管・解凍時での氷結晶の成長も少なく細胞組織を傷めません。
    そのため解凍時のドリツプが出ず、冷凍前の歯ごたえ、うまみ、色目を保ちます。
 
  その2.食材が生臭くならない。 
 
    凍結する前にピチットで脱水すると、すでに発生していた生臭み成分を
    水といっしよにとり除きます。
 
  その3.塩分控えめに調理ができる。
 
    冷凍・解凍中に水っぽさと生臭みをとっているので、下ごしらえや下あじとしての
    塩・油・調味料を控えても、充分おいしくなります。
 
    だから、塩や油を控えたヘルシーなお料理づくりに大活躍します。
 
    くわしくは、昭和電工 ピチットシートのホームページをご覧下さい。
    http://www.sdk.co.jp/pichitto/
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